えっと驚き 住所が子、丑、寅、卯…干支の町

宮崎県北部に位置する延岡市北方町。アユのすむ五ケ瀬川が流れ、ロッククライミングの名所、比叡山がそびえる。次郎柿やシイタケの生産で知られる農林業の町だ。

(干支の町の様子を撮影した動画は、パソコンで写真をクリックするとご覧になれます)

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橋もトンネルも

宮崎県延岡市北方町には、いたるところに「干支」が…

宮崎県延岡市北方町には、いたるところに「干支」が…

自然豊かな場所なら他にもたくさんあるだろう。ところが北方町には日本唯一の特徴がある。それが干支(えと)の町。子(ね)、丑(うし)、寅(とら)、卯(う)……。ほぼ時計回りにぐるりと十二支で地域が分けられ、住所も十二支で表記している。

車を走らせれば「干支大橋」や、入り口に十二支のレリーフがある「ひつじトンネル」、レジャー施設「E(え)TO(と)ランド速(はや)日(ひ)の峰」など干支にちなんだ場所に突き当たり、夜になれば十二支の絵をあしらったナトリウムランプの街灯が辺りを照らす。いたるところに干支がある町なのだ。

2006年に延岡市に編入する前は東臼杵郡北方町といった。私が生まれたのは当時の北方町未(ひつじ)。かつて銅などを産出する鉱山で栄えた地域だ。もっとも、子どもの頃は町が十二支で分けられていることなどほとんど気にしなかった。はっきりと認識したのは町役場に就職してからだ。

1980年代、日本各地で町おこしの動きが活発になった。当時、私は企画開発課で町おこしを担当していた。東臼杵管内の同じ担当者たちとの“夜なべ討論会”で「地域区分に干支を使う全国でも珍しい町らしい」という話をしたところ、とても面白がられた。

本当に日本で唯一なのか。役場で全国の市町村の要覧を繰って調べてみた。すると新潟県と四国に、十二支や甲乙丙丁の十干の地名を持つ場所があることが分かった。だが使用はその一部で、北方町のように十二支まるごと使っているところは見あたらなかった。

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