繰り返しできる口内炎、対処法は?

2010/12/27

Q 口内炎が繰り返しできて困っています。内科で検査をしてもらいましたが、とくに異常なしだそうです。抗炎症薬をもらって塗っていますが、かんばしくありません。漢方によい薬はありますか。

A 口内炎は全身的な病気の症状として出ることもありますが、多くは消化器症状やストレス関連で起きます。口内炎の治療で最もよく使うのが甘草瀉心湯(かんぞうしゃしんとう)です。

半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)の甘草の量を増やした処方で、甘草には抗炎症作用や鎮痛作用があります。甘草の独特の甘みが口内炎の痛みをすみやかに鎮静化します。ストレスや不規則な食生活、睡眠リズムの障害とともに、胃腸の具合が悪くなるとできるタイプの口内炎にはとてもよく効きます。

胃腸は丈夫で、むしろ便秘しやすく、イライラして、顔がのぼせ、憤懣(ふんまん)やるかたない、という時にできるタイプには黄連解毒湯(おうれんげどくとう)がよいでしょう。

逆に華奢(きゃしゃ)な体形で、ものごとに驚きやすく、内向的なタイプの人にできる口内炎には香蘇散(こうそさん)を用います。

いずれも、黄柏(おうばく)というキハダの樹皮の生薬末(粉)を水に溶いて、口にしばらく含んでいるとさらに効果があります。

(北里大学東洋医学総合研究所所長 花輪壽彦)

花輪壽彦(はなわ・としひこ) 1980年、浜松医科大学卒業、浜松医大第一内科にて研修。82年、北里研究所東洋医学総合研究所に移る。同研究所漢方診療部長、所長補佐を経て、96年に同所長。2008年4月、研究所と大学の法人合併により、北里大学東洋医学総合研究所所長、および同大学院教授(東洋医学)。厚生労働省薬事食品衛生専門委員、世界保健機関(WHO)伝統医学協力センター長などを兼務。山梨県出身。