エンタメ!

裏読みWAVE

おでん・菓子も境界は関ケ原 日本人の味覚マップ 編集委員 小林明

2010/10/22

おでんのつゆにも境界線が…?

 前回、和風カップめんのつゆの味を通じて日本人の味覚の東西境界線が関ケ原と飛騨山脈・親不知(おやしらず)にあることを検証した。詳しくいうと、三重・岐阜・長野・新潟よりも東側が「東日本」、それよりも西側が「西日本」に分かれるという構造だ。


 実は、同じことがほかの食べ物にもいえるらしい。

 たとえば「おでんのつゆ」がそうだ。

 1979年からおでんを販売しているセブン-イレブン・ジャパンに聞いてみると、やはり関ケ原と飛騨山脈・親不知を結ぶ線が東西の味覚の境界線になるという。

 説明してくれたのは、セブン-イレブン・ジャパン商品本部・マーチャンダイザーの磯尾彰宣さん(36)。2007、08、10年とおでんのつゆや具材などの開発に取り組んできた“おでんのマエストロ(名人)”だ。

 「おでんは肩ひじ張らない日本人のソウルフード。それだけに地域性も様々です。でも大ざっぱにいうと、味は関ケ原と飛騨山脈・親不知を境に東西にきっぱりと分かれますね」。庶民の食べ物、おでんの味の地域性についてこう語る。

 同社のおでんのつゆは、〈図1〉のように「北海道」「東北・信越」「関東・甲」「東海」「関西・岡山」「中国・九州」の6地域でそれぞれ味付けを変えている。どの地域もつゆの味のベースとなるのはカツオと昆布のだし。これに様々な地域性を加味して仕上げているそうだ。

各地域の味の特徴
北海道利尻昆布、カツオ、煮干
東北・信越利尻昆布、真昆布、カツオ、サバ、イワシ
関東・甲利尻昆布、真昆布、カツオ、鶏
東海利尻昆布、真昆布、カツオ、ムロアジ、牛すじ
関西・岡山真昆布、カツオ、牛すじ、鶏
中国・九州利尻昆布、真昆布、カツオ、鶏、牛すじ

 大きな特徴は東日本で濃い口しょうゆ風、西日本で薄口しょうゆ風に仕上げていること。東日本ではカツオや煮干し、サバ、イワシのだしを強めに、西に向かうのにつれて昆布や鶏、牛すじなど畜肉のだしを強めに打ち出すなど、だしの風味も東西で大きく変えている。

 おでんも“つゆもの”だけに、前回、紹介した和風カップめんのだしの違いと共通する部分が多いようだ。

 →次はスナック菓子の味の東西境界線について。

【関連キーワード】

ポテトチップスおでん

エンタメ!新着記事

ALL CHANNEL