働き方・学び方

イチからわかる

仕事に役立つ資格、なぜ人気?

2010/10/12

 「中小企業診断士の資格を取ろうと思うの」。友人の一言に探偵、深津明日香が反応した。「仕事に役立つ資格がブームというのは本当だったのね。どんな人が取っているのかな」。探偵志望の小学生、国本玄輝を連れ、明日香は調査に出た。
中小企業診断士の受験予備校には、30代の会社員の姿が目立つ(東京・渋谷のTAC渋谷校)

 「手始めに中小企業診断士ってどんな人なのか調べましょう」。2人は診断士の全国組織、中小企業診断協会を訪ねた。樺山俊一さん(56)は「企業が抱えている課題を見つけ出しアドバイスする仕事です。その能力があることを証明する資格を得ようと挑戦する人が増えています」と話す。

勉強に1000時間

 試験に受かるには、お金の管理を学ぶ会計学や会社を動かす経営学、コンピューター関連など幅広い知識が必要。合格率は約5%という難関で合格までに1千時間程度の勉強が必要といわれる。2009年度の出願者は約2万人でその4年前より5割近く増えた。

 「なぜ難しい試験をわざわざ受けたがるの」。どうも納得がいかないというふうの玄輝を連れ、明日香は資格受験予備校の東京リーガルマインド(LEC、東京・千代田)に向かった。

 「特に20代後半~30代の人がよく受けています」と診断士講座を持つ石井照之さん(41)は話す。一昔前は定年で退職した後に経営コンサルタントとして独立することを目指す50代の受験が多かったのだという。

 システム会社に勤務しながら資格を取った夏目晃年さん(36)は「勉強したおかげで自信を持って担当先の企業と話ができるようになりました」と話す。自営業のイメージが強い診断士だが、約7割は会社勤めをしている。「幅広く経営のことを学んだことが会社側から見込まれ、管理職として活躍する人も多いようです」とLECの石井さん。

 調べてみると仕事関係の資格は受験者がおおむね増えていた。保険の手続きをする社会保険労務士や、お金の節約法などの相談を受けるファイナンシャルプランナーなどだ。資格受験予備校のTACによると、09年の各種資格試験の出願者は合計で約265万人。05年より約1割多い。

 最難関資格の一つ、公認会計士試験は4年間で3割も増えた。制度が変わり、一度の試験で全科目に合格する必要がなくなった。数年かけて各科目を合格すればいい。まとまった勉強時間がとりにくい社会人も受けやすくなった。

【関連キーワード】

資格資格試験難関受験

働き方・学び方

ALL CHANNEL