ゲリラ豪雨って、昔はなかったの?

「いやー、ひどい目にあった」。帰宅途中の豪雨(ごうう)でずぶぬれになったお父さん。玄関で迎えたケイちゃんは「ゲリラ豪雨っていうのよね」と、道路が川のようになったニュースを思い浮かべた。「最近は異常気象が珍(めずら)しくなくなってきたわ」とお母さんがため息をつくと、ニッくんも「昔は違ったの?」と加わってきた。

地上の気温上がり、雲できやすく

お母さん 急に、しかも短時間ですごい量の雨が降ることが増えた気がする。ざっと降ってやむ夕立にはまだ情緒(じょうちょ)もあるし、台風なら予報もあるけど……。

お父さん データがあるぞ。1976年から86年の期間と98年から2009年の間を比べると、1時間に50ミリ以上降る雨の回数が約1.5倍に増えたそうだ。

ニッくん 50ミリって?

お父さん 30ミリで土砂降り、50ミリだと傘がまったく役に立たないくらいだ。

ケイちゃん やっぱり地球温暖化と関係あるの?

お母さん まず雨が降る仕組みを思い出して。空気の中には水蒸気が含まれていて、上空にあがって冷やされると細かい水のつぶになる。ある温度の一定量の空気には、それ以上含むことができない水蒸気の量が決まってるの。

お父さん その水蒸気は気温が高いほど多くなり、そのぶん、雲も発生しやすくなる。気象庁によると東京は過去100年間で平均気温が3度上がったんだ。

ケイちゃん それだけ温暖化が進んだってことね。

お父さん 集中豪雨も夕立も、降らせる雲は積乱雲で同じだけど、地上の気温が高いとたくさん水蒸気を含むので、次々と新しい雲ができる。それで一時的な夕立よりも長く、激しく雨が降ることになるんだ。

ニッくん 天気なんだからさ、予報できないの?

お父さん 狭い場所で急に降るからね。そもそもゲリラ豪雨と呼ばれるのも、奇襲(きしゅう)が得意なゲリラたちの活動と似てるからだし。

ケイちゃん 狭いって、どれぐらい?

お母さん 積乱雲ひとつの範囲(はんい)は、数百メートルということもあるそうよ。

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