最近、ビールから苦みが消えている?編集委員 小林明

「ビールから苦みが消えている」

業界関係者からこんな話をよく耳にするようになった。不思議に思って、早速、取材してみると、確かにビール系飲料(ビール、発泡酒、第三のビール)の売れ筋に、苦みが少ない商品が増えていることが分かった。どうやら、ビールの特徴である苦みを、若者を中心にした消費者が敬遠し始めているらしいのだ。


味香り戦略研究所(横浜市)が、興味深い調査結果を見せてくれた。2007年から10年までビール大手4社が販売した商品154品目の苦みの度合いを数値化し、年ごとの平均値を出したところ、2007年以降、苦みの水準が大幅に低下している実態が浮かび上がったのだ。

少し内容を紹介してみよう。苦みの数値は、全体のほぼ中間とされるアサヒビールの「スーパードライ」(アサヒビール)を100とした。各社の主力商品の苦みの数値を抜粋したのが〈表(1)〉。苦みはビールの方が強く、発泡酒や第三のビールの方が少ない傾向があるようだ。ちなみに、最も苦みが強かったのは「クラシックラガー」(キリンビール)、最も苦みが弱かったのは「ドラフトワン」(サッポロビール)だった。

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売れ筋は苦みが少なく、すっきりとした味