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横浜をぐるり海から社会見学 産業と歴史を知る新クルーズ、2日から運航開始

2010/6/3 日本経済新聞 電子版

KMCコーポレーションが2日運航を始めた「横浜再発見!今と昔探検クルーズ・産業編」は、横浜ベイブリッジをくぐり本牧ふ頭を巡る

オレンジと白に塗り分けられた巨大なクレーンを仰ぎ見ながら、クルーザーが埠頭(ふとう)に近づく。振り返ると5万トン級の貨物船のそそり立つ横腹。遠く横浜港のシンボル、横浜ベイブリッジの秀麗な姿も望める――。横浜港で6月2日から、新しい観光クルーズが始まった。船上から眺めると、24時間活動をやめない国際港湾の息づかいがひときわリアルに感じられる。

「横浜再発見! 今と昔探検クルーズ」は、なかなか見ることができない横浜港の裏面を船上から見学できるサービスだ。クルーズ船運航のケーエムシーコーポレーション(KMCコーポレーション、横浜市)が、開港記念日の6月2日から営業を始めた。

京浜工業地帯のダイナミックな夜景を見学しながら運河をクルーズする同社の「工場夜景ジャングルクルーズ」は、3カ月先まで予約完売とヒット中。今回は産業観光をテーマとしたクルーズサービスの第2弾となる。昼間、双胴クルーザーに乗り込み、45分間かけて港内を巡る。料金は1200円(大人)。

揺れの少ない双胴クルーザーで横浜港内を巡る

クルーズが出港するのは2009年の開港150周年記念事業を機に再整備された「象の鼻桟橋」。日米修好条約(1858年)の翌年に開港した横浜港の最初の桟橋「東波止場」がその原型だ。名だたる大型客船が寄港する隣の大桟橋と比べればおもちゃのようだが、ここが“ミナトヨコハマ”の原点だ。

エンジン音に船体をふるわせて離岸したクルーザーは山下公園の沖を横切り、程なくベイブリッジをくぐる。海面から橋げたまでの高さは55メートル。青空を背景に輝く白い橋げたを見上げると思わずため息が漏れる。

荷役用のガントリークレーンを間近に見学できる

巨大なつり橋を後に、最大の見どころ、本牧ふ頭の「ガントリーポイント」に向かう。国内最大のコンテナ基地の荷役を担うガントリークレーンが居並ぶ埠頭を船上から眺めるのは、このクルーズ独自の趣向。「接岸中の貨物船は4500個ものコンテナを積載可能で――」。乗組員の解説に耳を傾けつつ埠頭を眺めると、子どものころの社会科見学の興奮がよみがえる。

クルーズはこの後、ペリーが来航時に停泊した位置に一時停船。「半農半漁の寒村だった往時の横浜をペリー提督の目線で想像できます」とKMCの熊沢喜一郎社長。最後は高層ホテルが立ち並ぶみなとみらい地区や、海上保安庁・第3管区海上保安本部の海上防災基地を眺めながら、象の鼻に帰還する。

今回、乗船したのは同クルーズの「産業編」。ほかに開港の歴史にゆかりのポイントを巡り、その今昔に触れる「歴史編」もあり、それぞれ1日2便を運航する。45分というほどよい時間でふだんとは違う横浜港の姿を確かめられる新クルーズ。横浜観光の人気メニューになるかもしれない。(編集委員 天野賢一)

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