海外の宿、ネットで賢く予約
最低価格保証や日本語窓口も
ネットなら空室状況が即座に反映されるため、その場で予約、キャンセルできる。また早期や直前の予約なら格安で取れる可能性が高い。おすすめは円高時の予約。為替変動に応じて日々価格が改定されるサイトが多く、円高になれば実質的に価格は割安になるためだ。
9万軒から空室検索
ウェブサイトによっては、最低価格を保証するサービスもある。同一条件なのに他のサイトで自分の予約料金より割安な価格が提示されていた場合に適用される。申請により予約した料金を同水準まで割り引いてくれる仕組みだ。
最低価格保証サービスで有名なのは、米マイクロソフトの一部門から創設された「エクスペディア」だ。ここでは、最低価格までの差額に1000円を上乗せして返金する。世界中5万軒以上のホテルから比較し、日本円で決済できる。米国で始まったサービスのため、欧米のホテルの取り扱いが多い。
都内の男性会社員(30)もエクスペディアを愛用している。「満足できるホテルを割安に組み合わせられる」と話す。利用者は「ある程度ランクの高いホテルを希望する30~40代の人が多い」(エクスペディアジャパン)という。世界的に展開されているサービスの特徴が支持されているようだ。
インターコンチネンタルなど世界で7ブランドのホテルを展開する「IHG(インターコンチネンタル・ホテルズ・グループ)」のサイトは、自社サイトの販売価格が最安値になるよう管理されている。併せて「インターネット予約最低価格保証制度」を設定している。
同社の無料会員サービス「プライオリティ・クラブ リワーズ」に登録すれば、会員向けに先行予約やポイントアップなどのキャンペーンがある。ポイントは無期限に繰り越せる。
海外ホテルと航空券を自由に組み合わせ、単品よりも割安に購入できるサービスもある。楽天トラベルの「楽パック」では、アジアの都市などでは現地出発のツアーも組み合わせられる。一人旅の予約も可能だ。
楽天トラベルでは各ホテルが独自にプランや値段を設定するため、多彩なプランが比較できる。同サイトでは国内旅行と合わせて450万件近い口コミが登録され「苦情も参考にしてほしい」(同社)という。
また、JTBグループのi.JTBが運営する「トルノス」の「ダイナミックパッケージ」などでもホテルやフライトが選択可能だ。世界9万軒のホテルから空室だけを検索できるほか、行きと帰りで違う航空会社を組み合わせることもできる。
友人らと日程表共有
なかでも便利なのが「My日程表」サービスだ。予約前に気になるホテルなどを登録し、My日程表のページ上で比較し、計画を立てたり予約したりできる。メールアドレスを入力すれば、日程表を家族や友人と共有することも可能だ。
ネット予約は、旅行会社と違って直接店員に相談できない不安があるという人も多いだろう。予約や現地でのトラブルが不安な人には、日本語で対応するコールセンターを設けているサイトもある。比較サイトなどを活用するとともに、旅行条件などを十分確認したうえで、自分にあった予約サイトを選びたい。(経済金融部 牛山知也)
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