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お花見弁当、デパ地下でいかが? 専門家が厳選

2016/3/13

 花見の季節がやってきた。家族や友人と桜名所に出かけるなら、弁当は欠かせない。手作りもいいけれど、今年は少しぜいたくをして、名店の弁当を選んでみてはいかが。今回のテーマはデパートで買える花見弁当。専門家に5400円(消費税込み)以内のおすすめの品を選んでもらい、試食してランキングした。

■名店の味で大人のひととき

 上位には京都や東京の老舗の品が並んだ。神田明神下新開花(東1位、東京・千代田)は木箱に敷き詰められたタイの黒酢寿しに心も華やぐ。下鴨茶寮(西1位、京都市)は扇形の赤飯が花見を優雅に盛り上げてくれそう。どちらも老舗ならではの技が感じられる一折だ。

 花見は奈良時代に貴族が梅の花を愛(め)でたのが起源と言われる。平安時代に桜を観賞するようになり、鎌倉時代以降、徐々に武士や庶民にも定着していった。忘れたくないのは花を愛でるやさしい心。周りの人に配慮しながら、ゆっくり静かに花と旬の味を楽しんでほしい。

<東日本>

1位 神田明神下 新開花「木箱二段重 鯛の黒酢寿し膳」(東京・千代田) 550ポイント
 ■伝統の技と春らしいタイの見事な共演 老舗料亭の技が光る国産タイの昆布じめと黒酢の寿しは相性抜群。「昆布締めが春らしい色合いでうま味たっぷり。酢飯が風味を引き立てている」(瀬戸理恵子さん)、「春らしい彩り。隙間なく敷かれたタイに丁寧さを感じる」(里井真由美さん)など、称賛の声が集まった。
 「頭付きエビ、青菜入り卵焼きなど見た目も満足感がある」(とけいじ千絵さん)、「ごはんとおかずのバランスが良く、美しい」(山本侑貴子さん)などバランスを評価する声も。(1)3000円(2)予約販売。2日前の18時までに予約し店頭受け取り。東京23区など一部地域は配達可(3)本店(改修中。旧店舗前で営業)、高島屋日本橋店、高島屋新宿店など(4)03・3253・2368

2位 なだ万厨房「舞」(東京・新宿) 530ポイント
 ■一品一品にこだわり宿る 素材とだしの上品な味わいが感じられる老舗の弁当。「煮物だけでもしいたけや里芋、ナス、ニンジンと素材が豊か。一品一品感動する」(牛窪さん)、「ふわっとした練り物や肉団子。ここまで淡く繊細でおいしい弁当は初めて」(とけいじさん)など驚きの声が集まった。「華やか。春を感じられ、開いたときに声が出そう」(島本美由紀さん)(1)3564円(2)店頭や電話・インターネットの予約販売。注文は受け渡しの3日前までに。東京23区内は購入額が1万円以上なら配達も(3)札幌を除く全国の百貨店(4)0120・557・842

3位 東京吉兆「観桜弁当」(東京・中央) 320ポイント
 ■懐石のコースを見事に表現 価格は高めだが、懐石料理として「前菜から果物までストーリーを楽しめる」(吉岡さん)。上品な味わいに加え「刺し身をラップで覆って乾燥を防いだり、錦糸卵の花びらを散らし桜吹雪を感じさせたり、心配りが細やか」(牛窪さん)(1)5400円(3月20日から花見の時期に伊勢丹新宿店で限定販売。通常は懐石弁当)(2)店頭販売。予約は3日前までに電話注文(4)伊勢丹新宿店 03・3352・1111

4位 日本橋弁松総本店「旬菜箱弁」(東京・中央)
 赤飯がたっぷり。「丁寧な煮物や甘煮などがおいしい」(野上さん)(1)2268円(赤飯)(2)2日前までに予約(3)高島屋日本橋店、そごう千葉店、西武船橋店など(4)03・3279・2361

5位 懐石料理 青山「ちらし御膳」(東京・渋谷)
 華やかなちらしずし。「野菜が豊富で美しい」(マカロンさん)(1)2700円(2)予約販売(3)三越銀座店、西武池袋本店など(4)三越銀座店の売り場 03・3535・9672

6位 浅草田甫 草津亭「花の舞」(東京・台東)
 「串団子や手まりふ、桜餅が入り女性向き」(西さん)(1)2160円(2)3日前までに予約し店舗受け取り(3)大丸東京店、エキュート上野など(4)03・3841・8236

<西日本>

1位 下鴨茶寮「御所の四季」(京都市) 810ポイント
 ■洗練された食材と老舗の味わいが絶妙 150年以上の歴史を持つ老舗。扇形にかたどられた赤飯や洗練された食材のバランスが高く評価された。「ぷりぷりのエビやしっとりやわらかいカモのロース。さらに一口でだしが口中に広がる厚焼きの鰻巻き玉子は料亭ならではの味」(牛窪恵さん)、「味と色合いのバランス、食材の使い方がよい。おせち感覚で楽しめる」(マカロン由香さん)。
 値段は高めだが「一つ一つ手の込んだ料理で味わいも上品。高級懐石を頂いている気分になる」(山本侑貴子さん)。特別な場面に選びたいぜいたくな弁当だ。(1)5400円(2)予約販売(3)大丸京都店、近鉄百貨店上本町店、阪神百貨店梅田本店など。関東では伊勢丹新宿店のみ(4)075・701・5185

2位 紫野和久傳「桜ちらし」(京都市) 610ポイント
 ■香り・食感・味のバランスが抜群 昆布締めした薄桜色のタイを使った「タイちらしが絶品」(吉岡久夫さん)。「春の苦み、昆布の甘み、塩味、酸味など五味をすべて感じられ、満足感がある一品」(とけいじさん)、「昆布締めに山菜の野趣ある味わいがちょうどいい」(滝村雅晴さん)など、気品ある味わいに専門家たちもうなった。(1)2700円(3月19日から4月10日のみ。通常はタイちらしとして一部を変更し販売)(2)予約販売。2日前までに注文し店頭受け取り(3)ジェイアール京都伊勢丹と京都・大阪の直営店など(4)075・495・5588

3位 祇園にしかわ「季節の折詰」(京都市) 390ポイント
 ■魚介のおかずぎっしりでわくわく タイやアワビ、ホタテにエビ、タコなど「掘っても掘っても魚介のおかず。わくわくする」(野上優佳子さん)。菜の花やタケノコの木の芽和えなど春らしさも随所にちりばめられている。「たっぷりごはんとおかずが詰まったにぎやかな弁当」(西祐子さん)だ。(1)3780円(5月上旬まで)(2)店頭販売。本店受け取りは前日までに注文(3)ジェイアール京都伊勢丹(4)075・525・1776

4位 中村楼「祇園の味」(京都市)
 青菜と湯葉など「食材の組み合わせや包丁の技を生かした盛りつけなど細かいところに工夫があり飽きがこない」(松本学さん)。「鶏肉の炊き込みごはんは絶品」(とけいじさん)(1)3240円(2)店頭販売(3)ジェイアール京都伊勢丹(金曜日のみ)など(4)075・561・0016

5位 魚三楼「季節の折詰」(京都市)
 ササの香りのタイ寿しとじゃこ飯が楽しめる。(1)3456円(2)2日前までに予約(3)ジェイアール京都伊勢丹(4)075・601・0061

6位 二傳「傳心小箱」(京都市)
 「煮こごりや子持ちのイカが珍しい」(西さん)(1)3456円(2)ジェイアール京都伊勢丹、本店は3日前までに予約が必要(4)075・221・3908

  ◇  ◇  ◇  

 表の見方 数字は選者の評価を点数に換算したもの。店舗名、商品名、所在地。(1)消費税込み価格(2)購入方法(3)取扱店舗(4)問い合わせ先電話番号。内容や商品名、金額は時期や店舗で異なる場合がある。

 調査の方法 食品や料理の専門家に全国の百貨店で販売されている5400円(消費税込み)以下のおすすめの行楽弁当を聞き取り調査し、編集部でリストを作成。「ぜひ一度食べて欲しい」「見た目が美しい」「価格とのバランスがいい」などの点で評価してもらい、1位から10位まで挙げてもらった。選者は以下の通り(敬称略、五十音順)。

 牛窪恵(マーケティング評論家)▽里井真由美(フードジャーナリスト)▽島本美由紀(料理研究家)▽瀬戸理恵子(フードエディター・ライター)▽滝村雅晴(パパ料理研究家)▽とけいじ千絵(フードアナリスト・食育スペシャリスト)▽西祐子(デパチカドットコム主宰)▽野上優佳子(ホオバル代表 弁当コンサルタント)▽マカロン由香(出張料理人)▽松本学(ご当地グルメ研究会代表)▽山本侑貴子(食空間プロデューサー)▽吉岡久夫(フードアナリスト)

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