グルメクラブ powered by 大人のレストランガイド

食を旅する

花見で食べたい甘い「桜ガニ」 みそ、内子たっぷり 青森県、春の味

2017/4/18

(写真提供:青森県)

 桜前線は東京を過ぎ、この後ゴールデンウイークに向けて、東北、そして北海道へと北上していく。

 それとともに、お花見で食べる「つまみ」もまた変わっていくことになる。本州では最終盤の花見となるのは、青森県だ。

 そんな青森県の花見に欠かせないのが「トゲクリガニ」。地元で「陸奥湾の毛ガニ」とか「湾内の毛ガニ」などと呼ばれている、毛ガニと同じクリガニ科のカニだ。

主な漁場は陸奥湾(写真提供:青森県)

 ちなみに北海道の毛ガニは正式には「オオクリガニ」と呼ぶ。

 旬は春で、4月下旬から5月下旬ごろまで。ちょうど桜の見ごろと重なることから、青森では古くから「花見ガニ」「桜ガニ」などと呼ばれている。

 食べ方は、塩ゆでが一般的。毛ガニに比べ、やや小ぶりなものの、身は繊細で甘く、何よりカニ味噌が濃厚。また、雌の内子、卵も美味。大きさは、雄で10センチ近く、雌で7センチほど。身を楽しむなら雄、内子なら雌と好みに応じて選ぶ。

トゲクリガニ

 おいしいカニだが、実は青森県外にはあまり出回らない。青森県から取り寄せて、東京でこのトゲクリガニを味わってみた。

 食べたのは雌のトゲクリガニ。青森県出身者に食べ方を教わりながら味わった。

 まずは「ふんどし」呼ばれる、お腹の部分をはがず。捨ててしまいがちだが、ここにも身があるので、はさみを入れて取り出して食べる。

カニみそたっぷり

 次に足を外していく。足を全部外したら、甲羅をはがす。お待ちかね、カニみその登場だ。トゲクリガニの魅力は、まずこのみそにある。体の大きさの割に、たっぷりのみそが入っている。これを指でぬぐうようにしてなめる。

 濃厚な味わい。日本酒がほしくなる。

内子 鮮やかなオレンジ色

 そしてこれまたお待ちかねの内子。ちょっと季節が早かったのか、未成熟の内子もあったが、十分に成熟した内子を抱えたカニもあった。

 鮮やかなオレンジ色が、目に飛び込んでくる。成熟した内子はコリコリとした食感を持つ。卵だけに、やはり濃厚な味わいだが、カニみその濃厚さとはまた違った、爽快さも併せ持つ。食感を楽しむうちに、口の中に火の通った魚卵系の味わいが広がっていく。

グルメクラブ新着記事