カキ一夜干し、常温で4カ月 秘書が選ぶ接待の手土産
日本全国の秘書たちが、接待に際し上司に持たせたいと思う手土産の中から特に優れたものを選ぶ「こちら秘書室公認 接待の手土産コレクション2017」が11日、発表された。
「特選」30品目の中から特に高評価だった「秘書の話題賞」は、洋菓子部門が八芳園・ANNIVERSARY GARDEN(東京・港)の「しゅんかしゅうとうkikiボンボンショコラ8個入り」、和菓子部門が巴屋清信(広島)の「海鮮しぼり焼詰合せ」、惣菜・調味料・飲み物部門が広島かきドットコム(広島)の「金の牡蠣・銀の牡蠣 風呂敷包み3個セット」に決まった。また「特別国際賞」に池田製茶(鹿児島)の「玉露プレミアムアソート」を選んだ。
接待の席などに持参する手土産は、おいしさはもちろんだが、持ちやすかったり、日持ちがするなど、味以外の様々な要件が求められる。日ごろからエグゼクティブの交際をサポートする秘書たちは、お客様に応じて、シチュエーションに応じて、何を選ぶか常に情報収集に余念がない。
そんな秘書たちの英知を、秘書のサポートサイト「こちら秘書室」を運営するぐるなびが集約、毎年、特に優れた手土産を選んで表彰するのが「こちら秘書室公認 接待の手土産コレクション」だ。
注目の「秘書の話題賞」は、まず洋菓子部門の「しゅんかしゅうとうkikiボンボンショコラ8個入り」。白金の結婚式場、八芳園にある庭園の季節感をそのまま持って帰ってほしいと考案されたチョコレートだ。
チョコレートの形は、同園の庭の踏み石をデザインしたもの。ゆず、ごま、酒かす、すだち、竹炭、しそ、抹茶、桜のそれぞれ和風の味わいをひとつずつセットにした。
八芳園の高級なイメージ、軽くコンパクトで、家に持ち帰っても家族に喜ばれるチョコレートという点が、多くの秘書たちの支持を集めた理由だ。
「海鮮しぼり焼詰合せ」は、瀬戸内の魚介をていねいにプレスして焼き上げた。独自開発の技術で、つなぎの小麦粉などを一切使わず、魚介をそのまま煎餅にした。
やはりコンパクトで軽い点が評価されたが、和菓子といいながら、原料は魚介そのもの。その希少性と高級感が高い評価の一因になっている。
広島以外では、東京・銀座にある広島県ブランドショップ「tau」とそごう大宮店諸国銘菓「卯花墻(うのはながき)」で販売している。
「金の牡蠣・銀の牡蠣 風呂敷包み3個セット」は、オイル漬けの「金の牡蠣」と一切味付けをしていない一夜干しの「銀の牡蠣」を風呂敷包みにし、贈答用に特化したもの。
季節が限られる広島のカキのおいしさを何とか通年で味わってほしいという思いが結実した商品だ。しかも常温保存で、賞味期限が4カ月という点も手土産にぴったり。
特に注目は一夜干し。カキの一夜干しは本場・広島でも珍しいという。
カキ生産者の協力のもと、生ガキとしても出荷できる上質のカキをじっくりと加圧加熱した上で、一切味付けをせず一夜干しにした。味付けをしていないとは思えないほどの濃厚なうまみが味わえる。
今回は3個セットが「秘書の話題賞」に選ばれたが、単品でも購入可能。やはり広島県ブランドショップ「tau」で販売している。
日本を訪れる外国人観光客にとって緑茶は手ごろな土産品だ。海外での日本茶人気は高く、輸出額はこの5年で2倍以上にもなっているという。
「特別国際賞」には、インバウンド需要にも対応できる「玉露プレミアムアソート」が選ばれた。鹿児島産「知覧茶」の玉露と、おいしくお茶を飲むための薩摩焼をセットにした点も外国人向きといえる。
飲み方は、玉露本来のうま味と甘みを存分に引き出すことができる水出しを推奨している。セットの小皿を使えば、茶葉の開く様子を目で見て楽しむこともできる。
うま味はまるで出しを飲んでいるのかと錯覚するくらい濃厚。水出しでここまで味わい深くなることに驚かされた。日本人にとっても垂ぜんの一品だ。
他にも日本酒、シャルキュトリ、白いはちみつ……さらには食べ物以外で江戸切り子のぐい飲みまで、「特選」に選ばれた商品はいずれももらって喜ばれるものばかりだ。
なお、今回「特選」選ばれた商品は専用サイト「接待の手土産」(https://temiyage.gnavi.co.jp/)でチェックできるとともに、5月15日にはムック「『こちら秘書室』公認 接待の手土産 2017-2018」(152ページ/本体926円、税込み1000円)も日本経済新聞出版社から発売される。
手土産はもちろんのこと、自分で買って味わって、使ってみるのもいいだろう。
(渡辺智哉)
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