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ギョウザ、やきとり、ウナギ、屋台…久留米食べまくり

ギョウザ(番外編)

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NIKKEI STYLE

やきとりのまち、福岡県久留米市で「久留米焼き鳥日本一フェスタ」が開催されました。

昼前に会場に着くと、すでに準備の真っ最中。コンロで炭の火をおこし、すでに串を焼き始めた店もあります。今回も我々を歓待してくれたのは、久留米やきとり学会の豆津橋さんです。会場の設営、取材対応、参加店の世話など忙しい中、まずは筑後名物・ウナギのせいろ蒸しの店に案内してくれました。

まずは豆津橋さんとの再会を祝してビールで乾杯。ウナギはもちろん、イカ刺しも有名とのことで、ビールのお供にイカを切ってもらいました。

いけすから上げられ手早く皿に盛られたイカは、ゲソがまだモゾモゾ動いています。新鮮そのものの透き通った刺身をいただくと何とも言えない甘みが口の中に広がります。九州の甘い醤油がさらにその甘みを引き立てます。

そうこうしているうちに主役のウナギのせいろ蒸しが登場です。こちらのウナギは、蒸さずに地焼きしてご飯の上に盛り、錦糸玉子を添えてからせいろで蒸します。東京や大阪との最大の違いはご飯にのせてから蒸すという調理法です。

容器の下はすのこのようになっていて、ウナギの身から出たうまみがご飯に染み、そして余計な脂はこのすのこを通して下に落ちるようになっています。ご飯の上にびっしり盛られたウナギとタレのうまみが、ご飯にまんべんなく染みわたり、まるで炊き込みご飯のようになっているのです。

だからとにかくご飯がうまい。

ほどよく脂が落ちて、かつご飯にたっぷりうまみの染みこんだこの調理法は、千葉都民の僕にとっても最もおいしいウナギの食べ方ではないか、と思わせるほどです。

そしてウナギを食べ終わるころに、先ほどのイカのゲソと耳が天ぷらになって戻ってきました。この天ぷらがまたうまいの何のって――。火を通しても全然硬くならない。極上の歯触りです。イカ刺しの「残り物」でなく、十分にメインディッシュになるうまさでした。

ビールとイカとウナギでぱんぱんになった腹を抱えて会場に戻ると、準備もだいぶ進んでいました。会場では、久留米やきとりならではの、豚・馬を中心に様々な串物が炭火の上で踊っていました。

鮮やかな手つきで豚バラに塩を打つ。「振る」とか「かける」じゃないんですよね。その手さばきはまさに「打つ」イメージです。そして同じネタをずらっと並べて焼く豪快さも目を引きます。

昔なつかしい真っ赤なウインナーも串のネタになります。東京者にはかなり意外ですが、色味の乏しいやきとりの中にあってその鮮やかな赤には思わず目を奪われました。串ものに限らず、鳥の炭火焼きや唐揚げなども売っています。

そしてダチョウ。会場内では「鳥くじら」と称して販売されていました。以前ライターの柏木珠希さんにごちそうになり、以来好物となりました。

鶏肉と言うよりは獣肉に近い赤身のお肉です。会場でも、串焼きだけでなくステーキとしても出されていました。高タンパク、低脂肪、低カロリーで、カラダにやさしいお肉なのだそうです。

その中で特に注目を集めたのが、ダチョウの手羽先と卵。とにかくでかい。写真を見れば分かると思うのですが、卵の大きさは500ミリリットル入りペットボトルよりはるかに大きい。卵のカラも頑丈で、まるで強化プラスチックのような固さです。

手羽先は皮がちょっと黒ずんだ、確かに「鳥肌」ではあるものの、その大きさは鳥の概念を大きく超えるものです。ちなみにダチョウの皮って、高級なベルトやハンドバッグの材料でしたよね。それを食べちゃうなんて――。

野瀬 ジュラシックパークかと思った。

そうこうしているうちに「久留米焼き鳥日本一フェスタ」は開会、続々とやきとりファンが訪れ、会場中央の椅子席はあっという間に満員です。

午後5時前に、豆津橋さんと会場を後にするまでにいったい何杯の生ビールを飲んだことでしょう。野瀬はすでに冷酒に手をつけています。

野瀬 見てたの? 室蘭の豚串があんまりおいしかったので、つい…ね。

そしてなかば千鳥足で向かったのは、地元の超人気店。看板は「やきとり屋」ながら一番の人気メニューが「骨付きカルビ」。いかにも久留米な感覚です。しかも、久留米では骨付きカルビといえば牛ではなく、豚なのだそうです。

開店前からの行列、開店と同時に満席、が人気の証拠です。しかもカウンターに並んだ客、全員がもれなく骨付きカルビの注文です。僕らはプラス馬刺し。やきとり屋なのに誰1人として鳥料理を注文しないのです。隣に座った女性3人組ももちろん骨付きカルビ。ウーロン茶で骨付き肉にかぶりついていました。

やきとりといえば豚バラがメインの久留米だけに、この骨付きカルビはとってもおいしかったです。たれに漬け込んで、炭火で焼いただけのシンプルな調理法ながら豚肉のうまさが存分に味わえました。

再び会場に戻り、豆津橋さんは照明のセッティングなどに追われ、その間、僕は佐賀に転勤中の旧友と合流、本部席に居座り、再び生ビールをあおり始めました。

今回はテーマがギョウザということもあり、夜の部第2部はギョウザのはしごとなりました。まず1軒目は豆津橋さんイチオシ、ベティー隊員ご推奨の「娘娘(にゃんにゃん)」です。小ぶりのギョウザをごまと刻みニラをこれでもかと入れたタレで食べます。これまで食べた久留米ギョウザの中では最小サイズです。ギョウザだけでなくタレのゴマとニラのハーモニーが魅力です。

ちなみにそろそろビールがつらくなってきて焼酎にかえたのですが、芋のロックを頼んだところ、ビール用のグラスになみなみと注がれた焼酎に氷がひとつふたつ――。これで350円は激安です。

豆津橋さんの案内で、ギョウザをもう1軒。薄皮の平べったい、焼きワンタンと呼べそうな1品でした。スナック感覚で、ビールの合間にぽんぽん口の中に放り込むといった食べ方が似合いそうです。すでにビールが飲める状況ではありませんでしたが。

そして最後はもちろん、このサイトでも何度となく紹介してきた「又兵衛」です。豆津橋さんやベティー隊員が何と言おうが、僕は又兵衛がイチバンです。何とも言えないカリカリ、むしろガリガリに近いような皮のコゲ面の食感は他の追随を許しません。もちろん好みの問題ではありますが、このカリカリを求めて、僕は久留米に行くのです。

実はその後もう一軒、豆津橋さんご推奨の屋台チャンポンに行ったのですが、写真が撮れていませんでした。泥酔していました――。メモリーがいっぱいになってもう写真撮れないよ、と叫んでいたカメラでバチバチとチャンポンを撮っていたようです。

野瀬 最後にチャンポンまで食べたの? スゲー。

翌朝、でろでろの二日酔いで起きあがると、カメラのレンズキャップがありません――。しかも、チェックアウト時間の30分前でした。

町中をもう一回りして、吐き気をこらえながら野瀬が青春を過ごした思い出のラーメン屋で豚骨ラーメンをすすり、東京に帰ってきました。

昼過ぎ、帰り際に「久留米焼き鳥日本一フェスタ」の会場に顔を出すと、すでに傘をさしながらやきとりをほおばる人々の姿が目に入りました。昨日の模様が地元テレビの番組で紹介され、オープン時間前にもかかわらず、お客さんが多くいらっしゃったとのことで、1時間切り上げてのスタートとなったそうです。ホント、久留米の人ってやきとり好きなんですね。

(デスク)

[本稿は2000年11月から2010年3月まで掲載した「食べ物 新日本奇行」を基にしています]

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