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三崎まぐろラーメン 地元食材おいしく、和洋中問わず

三浦半島・三崎でまぐろ三昧(1)

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NIKKEI STYLE

日本人が大好きなまぐろ。神奈川県、三浦半島の先端に位置する三崎港は、国内でも有数のまぐろ水揚げ漁港だ。まぐろに限らず「産地」や「物流拠点」では、一般にはない部位が食べられ、その土地ならではの調理法が発達することが多い。

そんな三崎ならではのまぐろ料理のひとつが、まぐろラーメンだ。まぐろ出し、あっさり味のラーメンにまぐろの中華あんがのっている。魚をメインに据えながら、生臭さを感じさせないのが、人気の秘訣だ。

人気店のひとつ「港楽亭」で、そんな三崎まぐろラーメンの魅力を探った。

これまでグルメクラブで紹介してきたように、額に汗して働く人が多いまちにはたいてい、スタミナたっぷりの料理が根付いている。浜松の餃子や釜石のラーメンなど、中華料理がその役を担うケースは多い。

三崎でも、古くから漁師たちに中華料理が愛されてきたという。ただし、本格中華というより、気軽に食べられるラーメン屋のような業態だ。そんな「まちの中華屋」に、身近な食材・まぐろが取り入れられるのはごく自然な流れだ。

実はまぐろラーメン、一度は三崎から消えてしまった。料理人がそれぞれ独自にまぐろをラーメンに取り入れていたため、時代とともに、料理人が亡くなったり、閉店したりが続き、いつしか提供店がなくなってしまったという。

2007年、有志が地域を活性化しようと検討を重ねる中で「幻のご当地グルメ」に注目が集まる。中華に限らず、和食の店主などもレシピづくりに参加、新しいまぐろラーメンを作り上げ、まちおこし団体「三崎まぐろラーメンズ」の共通メニューとして完成させた。

まぐろに限らず、魚を出しに使う場合は、煮干しや焼き干しのように焼いたり煮たり干したり、あるいはかつおぶしのように薫製にしたり、発酵させたりすることが多い。うまみを引き出すとともに、魚特有の生臭さが出ることを避けるためだ。

三崎まぐろラーメンは、皮や肉をそいだマグロの頭をバーナーであぶって香ばしさを高め、出しをとる。これに各店それぞれ、お店の味のベースになる鶏ガラや豚ガラでとったスープと合わせ、まぐろラーメンの出しにする。

具であるマグロの中華あんにも生臭さ対策をしっかり施す。

あんに入れるのは尾の身。すじが多く刺し身などには適さないが、煮込むと柔らかく食べやすくなるという。

骨からそぎ取った尾の身をサイコロ大に刻んでいく。これを熱湯に入れ、加熱する。けっこうな量のあくが出るのでていねいに取っていく。

表面が白くなったら取り出して水でよく洗う。

すじのゼラチン質は煮込むと特においしくなるという。

そして煮込み。出しは鶏ガラや豚ガラを使った店のスープを、味が濃くならないうちに早めに取り出しておいたもの。一度沸騰させてあくを取り、ニンニクとショウガのすりおろしを入れて、塩コショウ。さらにあく取りをしてしょうゆや砂糖、オイスターソースなどを加え味を調える。

水で戻した干しシイタケのみじん切り、ネギとセロリをざっくりと刻んだものを加える。すでに湯通し済みなので、臭い消しというより香り付けだ。

最後に、火を止めて1日寝かす。和食の「含め煮」の手法だ。中華出しにオイスターソースを使ったあんは、中華の王道と呼んでいい味付けだ。

片栗粉を入れてとろみを付けるのは提供直前。麺は地元の製麺所で打った細麺を使う。最後は水菜とネギを添えてできあがり。好みでまぐろ辣油をかけて食べる。

スープにしろあんにしろ、まぐろを前面に押し出しながら、生臭さを感じさせないように様々に工夫を凝らしてある。獣系との合わせスープにしたり、具もしっかり下茹でするなど、万人に愛される味に仕上げてある。食べるとそれを如実に感じる。

一方で、港楽亭ではまぐろ出しのみを使い、具にはまぐろの身をさんが焼き(調味料と一緒にたたきにした「なめろう」を焼いたもの)をのせた、オリジナルの「港楽ラーメン」も提供する。店によっては、まぐろの漬けをトッピングしたり、共通レシピの他に独自にまぐろを生かしたメニューも用意している。まぐろを徹底して味わいたいという向きには、そちらがおすすめだ。

港楽亭も含め、三崎のお店では、和洋中問わずまぐろ、魚介を取り入れたメニューを多く見かける。みやげものにも、まぐろを中華まんにした「とろまん」などがある。恒例の夏イベント「みうら夜市」では、まぐろのメンチカツや餃子などもお目見えする。

料理のジャンルにこだわらず、地元の食材・まぐろをいかにおいしく食べるか、それぞれの持ち味で調理する。それが三崎流なのだろう。

(渡辺智哉)

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