「年越しそば」は温かい汁そば? 冷たいせいろそば?
冷たいうどん・そば(7)
以前取り上げた「やまかけを頼むと好きでもない生卵がついてきて困る」問題に関して防人さんとこばばさんから「やまかけは元々とろろ+卵なので、やまかけ卵抜きは牛丼牛肉抜きと同じことになる。とろろうどん(そば)と注文すれば苦しまなくて済む」とのメール。そうなんだ。さぬきで怒られないために知っておこう。
さぬきと言えば…。
で、佐貫うどんの内容はというと、きしめん+けんちん汁の具+コロッケと盛り沢山ですが、味覚的には温かいのを注文した方が良かったかもしれないです。
ちなみに佐貫駅のある龍ヶ崎市は横手や富士宮の焼きソバのようにコロッケで町おこしのようです(みなみ@神奈川さん)
さぬきうどんであることに間違いはないと言いたいが、中身がきしめんではいかんともしがたいのである。みなみさんからは写真を送っていただいたので紹介する。
デスク泣き顔 先日佐貫まで食べに行ったら、すでにお店がなくなってました…。
庄内地方。
「麦きり」は、うどんともそうめんとも少し異なったうどん系の食べ物です。太さは細めのうどんくらいでしょうか。腰が強いのが特徴で、ざるに盛り麺つゆにつけて食べます。腰の強さはお隣秋田の稲庭うどんに近いような気もします。
合い盛りのあるお店が結構あって両方楽しめるのがうれしいです。私のお気に入りの「山七」というお店には、そばとざるラーメンの合い盛りもありますが、つゆはそば用のものです(あがきた@新潟さん)
「むきそば」「麦きり」もさることながら、そばとざるラーメンの合い盛りの方に目が奪われてしまった。つまりですね、普通のざるそばがありますよね。そのつけ汁で同時並行的に中華麺を食べるんですよね。そば食ってラーメンの麺食ってって。
頭ではわかる。以上。
デスク願望 頭じゃなくて、カラダ、舌で分かりたい。
新潟のへぎそばの食べ方はユニークである。
他にもポピュラーな薬味として、あさつきの玉のところ(乾燥しているので見た目は小さいニンニクみたい)がテーブルに無造作においてあって、自分で薄い皮をむいてかじりながらそばを食べるようにしている店も多いです(このごろ毎日昼ご飯はそうめんの颱風4号さん)
あさつきの根っこの玉になっているところを薬味にするとは…。そもそも東京ではいや大阪でもいや九州でもそんなものを売っているのを見たことがない。どんなもの? どんな味? 硬い?
やはり新潟の長岡にあるという焼き肉がついた冷やしスタミナうどんを東京で食べたことがあるという方から。
なぜ、鮮明に「冷やしスタミナうどん」を覚えているのか。
(1)東京の大学に進学した年
(2)西武新宿線に乗っていた小学生全員が「青いお帽子のCDマーク」で感激したら、ライオンズのキャップだった(そう、私は愛知県出身です)
(3)学食が280円なのに「冷やしスタミナうどん」は倍の540円で、ぜいたくな食い物だった
(4)焼き肉の味つけは「エバラ焼き肉のたれ」ベースだった。黄金の味ではない!(legendさん)
当時、東京在住で覚えておられる方はいらっしゃいませんか。どこかの組合が夏場対策で冷やしスタミナうどんを開発した。そして普及に努めた。しかし普及しなかった。でも長岡では東京のものとの関係は不明ながら現在も広く食べられている。何があったのか。
CDマークとは中日ドラゴンズマークのことかな?
恐らくVOTE項目になるであろう「ざるそばと卵」問題について。本場と思われる大阪からこの方。
冷やしうどんの薬味は店屋物ではネギとショウガで自家製も同じ。ネギがない場合はキュウリの千切りで青味を代用。ショウガの代わりはミョウガでした。冷や麦や冷やそうめんもおんなじです。
店屋物のざるそばはネギとワサビと刻み海苔にウズラの卵が定番(豊下製菓の豊下さん)
ということのようである。現在もうずらの卵は定番。しかし、鶏卵は絶滅状態。兵庫県の出石ではまだ局地的に鶏卵1個付きが生き残っているようではあるが。
ミルフォードさんから「薬瓶のキャップの色に関東色と関西色があるらしい」というメールをいただいた。写真も付いている。左が関東、右が関西。さてポリタンクの色のような境界があるものであろうか。
最後にこのメール。
年末の年越しそばでも、私にとっては寒いときに食べるそばはあったかくした汁そばですが、夫に言わせればそばはせいろと相場は決まっているそうで、「そんなに言うなら自分で作って!」と私は毎年そばの準備作業を免れてます。
年越しそばは、皆さんぬくいのか冷たいのか、どっちなんでしょうね? なお、夏場に食べるざるそばには呉でもうずらの卵がついてますよ(味噌助さん)
さあ、どっちだろう。
(特任編集委員 野瀬泰申)
[本稿は2000年11月から2010年3月まで掲載した「食べ物 新日本奇行」を基にしています]
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