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全国に遍在する「ざる中華」 冷たい中華麺を出しで

冷たいうどん・そば(6)

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NIKKEI STYLE

天草に行ってきた。

写真をご覧いただきたい。居酒屋の昼定食である。地元では大人気らしく、平日だというのにたくさんの人が車で押しかけていた。もっとも天草では車で移動しないとどうにもならない。従って全員が車なのだが、ともかく順番待ちであった。お盆にのった分がまず運ばれ、私はこれが定食の全体像であると思って食べ始めた。ところが時間差で刺し身と焼き魚がドーンと登場したのであった。オプションではない。追加注文ではない。

東京では刺し身だけでも1000円クラスのものである。ネタはすべて地物。新鮮なんてものではない。焼き魚は多分イサキであろう。普通1000円でこのサイズのものが食べられるだろうか。

いくらだと思います? ぜーんぶ合わせて1200円。

この店には取材先の人に連れて行ってもらった。遠くからお客さんがあるとここに連行するのだそうである。そして例外なく喜ばれるのだと言っていた。そりゃあ、喜ぶに決まっている。この量、この質、この値段。

デスク悶絶 僕も連行されたい!

待ち時間を利用して付近を車で回ってもらった。そして遭遇したのが干しダコづくりの現場であった。タコが夏の潮風にゆーらゆら。

ある程度乾燥したら竿から下ろして、地面で天日干しにする。できあがった干しダコはむちゃくちゃ硬くて、トンカチでたたいて柔らかくしないと食べられないそうである。私が敬して遠ざけている「辛い・硬い・高い」食べ物の一角を占めている。お土産に買って帰ろうかとも思ったが、買うだけでも歯が痛くなりそうだったのでやめた。

本題行くじょー。

ご意見 埼玉県北部辺りを中心に見られる郷土料理に「ひやしる」というのがあります。宮崎の「ひやしる」とは別物で、味噌ベースの冷たいつけ汁でうどん、そうめんを食べるというものです。つけ汁の基本はゴマをすって味噌、砂糖を入れて少々の水で薄め、氷で冷やして作りますが、家によってはキュウリ、ミョウガ、ナス、青ジソなどでアクセントをつけます。
 子供のころは日本全国にある普通の食べ方だと思っていましたが、そうではないようですね(岩本さん)

ほほー。埼玉にも「ひやしる」があったとは。全然知らなかった。シンガポール在住の星のあいすさんには申し訳ないが、日本はこのように冷たい麺がいっぱいあるのよ。

ご意見 ここしばらくの我が家のヒットは半田麺(半田そうめん)。そうめんと自称しながら関東の冷や麦並みの太さがあるという掟破りなやつです。どうやら徳島県半田町の特産品のようです(こばりんさん)

半田そうめんは吉野川流域の運送業者が播州の製法を伝えたという説があるそうである。つけ汁に小エビが入るのが特徴とか。

私は冷たいうどん・そばをテーマにして、列島のあちこちに「中華麺をうどん・そばのつけ汁もしくはかけ汁で食べる」という文化が存在することを知った。前回までに登場したざる中華がそうである。半ライス大盛りさんがJR長岡駅構内の立ち食いそばの店で中華縮れ細麺をそばつゆとワサビで食べる「冷やしラーメン」に遭遇した。北海道ではいわゆる冷やし中華のことを冷やしラーメンと呼ぶので、文明の衝突が起きないことを祈っている。で、北海道。

ご意見 ざる中華ですが、学食メニューでありました。北海道の大学ですが。スーパーの麺売り場にもざるラーメンという名称で普通に売っていました(冷やし中華とはまた別に)。
 麺は黄色い普通のラーメンで、つけ汁はざるそばとかのつゆと一緒でした。ちょっと甘めだったかな。これって普通にはないんですか? 当たり前の物だと思っていました。
 でも佐賀に引っ越して、このざるラーメンはスーパーでは売ってません。やっぱり食の方言だったんでしょうかね。食べたいです。私は黄色い縮れ麺は好きではないんですが、このざるラーメンは別です。こちらは黄色い縮れ麺が見つけにくいのにビックリです(北海道から佐賀に移住したわしでしたさん)

北海道はざる中華地帯と断定。佐賀で同じものは見つからないであろう。まして黄色い縮れ麺は無理。だってとんこつラーメンしかないと言っていい土地柄である。

東京にもこんな冷たい麺がある。

ご意見 私の家は中野なのですが、近所に「喜神」と言うラーメン屋さんがありました。ここの「ぶっかけバリめん」がどんなものかというと
・およそ中華麺とは思えない、細めのうどん程度の太さの中華麺に
・醤油ベースの甘めの出しをあわせて、
・上に長ネギと薄切りの豚肉をあわせたものが大量にのっていて
・注文すると「ひやもり」と「あつもり」が選べる。どっちがお勧めですか?って聞くと、冬でも冷や盛りを勧められる。
 中華かうどんかと聞かれたら、麺が中華麺なのでしかたなく中華に分類されるのですが、私の中ではどう考えても「麺が中華麺なだけのすこし変わった肉うどん」として扱われているものです。見た目といい味付けといい麺といい、「角萬」の「冷や肉」とそっくりだと思うのですが(東京のterさん)

確かに外見も発想も似ている。そっくりと言っていい。ただ味はかなり違うかもしれない。

あっ、名古屋だ。名古屋が来た。

ご意見 名古屋で今ブレイク中の"冷たい麺"は「坦坦麺」です。坦坦麺といえば、"赤い殺意"をふんだんに使ったアレですが、普通はアツアツをフウフウしながら食べる坦坦麺を、名古屋の夏ではなんと冷たくして「冷やし坦坦麺」として食します。
 冷たく"辛酸っぱい"刺激が全国一の蒸し暑さを誇る名古屋の気候にベストマッチです。冷たさで汗がいったん吹き飛んだ後、赤い殺意パワーでじんわりとふたたび汗が出ます。実は名古屋嬢はこれで真夏のクーラー病対策をしているという説もあります(うそです、ごめんなさい)。
 ちなみに、最後に残った汁はランチのオマケとして付いてくる小ライスにかけて食べるのが常連定番の食べ方です(ねいてぃぶなごやんさん)

東京でも冷たい担々麺を見ないではないが、名古屋では突出した人気があるらしい。私とデスクとエミー隊員に食べてほしいとメールにはある。せっかくだが私は謹んできっぱりとお断りする。まだ死にたくない。エミーもお断りするだろ? 人生これからだもんね。山口のご両親からお預かりしている大事な身を赤い殺意にさらさせるわけにはいかないのだよ。あっそうそう、デスク。赤い殺意レベル10の裏メニュー「超辛」ってのがあるんだって。食べてみる?

デスクつばを飲み込んで うん、食べたい!

あっまた名古屋っていうか愛知県。愛知県が来ちゃった。

ご意見 冷やしカレーうどんを最初に食べたのは10年くらい前、愛知県小牧市のカレーうどんのおいしいうどん屋さんでのことです。冷水で締めたうどんに通常の熱いカレーがかかったもの。見た目は普通のカレーうどんと変わりません。
 ただ、冷たいうどんと熱いカレーうどんの汁が混ざって冷た温かい食べ物となります。
 うちの近く(名古屋市北区)のカレーうどんのおいしいうどん屋さんにも同じタイプの冷やしカレーうどんがありました。会社の近く(名古屋市中区)のカレーうどん屋も同じタイプです(DJさん)

せっかくうどんを冷やしても、かける汁が熱いのではぬるいカレーうどんになるのもやむを得ない。愛知県の冷やしカレーうどんは、冷やそうとして冷やし切れていない。なんかユルくていいなあ。

(特任編集委員 野瀬泰申)

[本稿は2000年11月から2010年3月まで掲載した「食べ物 新日本奇行」を基にしています]

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