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米国の「セブンイレブン」の再建の手伝いをすることになる。

伊藤忠も米セブンイレブンの再建に真剣であることを内外に示すため5%出資することを決めました。

伊藤忠が米セブンイレブンへの出資を報じた日本経済新聞(1992年6月19日)

伊藤忠が米セブンイレブンへの出資を報じた日本経済新聞(1992年6月19日)

そのお金を社内の関連部門から出してもらうために稟議(りんぎ)書の作製をしたときのことです。それまで稟議書なんて書いたこともなく、言葉遣いを一つ一つ直されました。「なんじゃこりゃ」と言われ突き返されてばかり。役員室と自席の廊下トンビの日々です。弱りましたね。

日本のセブンイレブンの店舗で小売業がどんなものなのかも教わりました。特にイトーヨーカ堂の創業者、伊藤雅俊さんやセブン―イレブン・ジャパンの生みの親、鈴木敏文さんたちの現場に対する思い入れには驚きました。とにかく「お客様に学ぶ」姿勢が徹底しているのです。

僕もお店に立ちましたが、顧客ニーズに対する対応の素早さはものすごく、午前中に本部から指示が出たら昼ごろにはもう売り場が変わっていましたね。

出店計画の緻密さを学んだことも貴重な経験でした。あるエリアに店舗を出したいならまず取引先にお弁当や総菜類の専用工場を建設してくれるようお願いします。配送網を整え、商品の品質を保てる距離を計算しながら具体的な出店場所を決めていくのです。

商品調達から配送まで、すべてが完璧に整わないと即やり直しです。配送トラックのタイヤの減り具合まで計算してタイヤの交換時期をはじき出していました。小売りの魅力に引き込まれるのに時間はかかりませんでした。

日本からセブンイレブンの社員と一緒に何度も米国に出かけました。

日本のセブンイレブンのように米国でも商品の製造から配送、販売まで全体がうまく回るよう考え直したのです。

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