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昆布、中国で油炒めに 海藻、ヨーロッパでは化粧品?

ところてん・他海藻系(4)

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NIKKEI STYLE

海藻から抽出される「カラギーナン」て何?

ご意見 「カラギーナン」とは、イバラノリ科イバラノリ属、ミリン科キリンサイ属、 スギノリ科ツノマタ属、スギノリ属、ギンナンソウ属の全藻から抽出、精製して得られるもので、ゼリーや羊羹などの増粘に使われています。 その名前は、アイルランドのカラギーンという町の名前に由来するらしく、アイルランドやフランスの沿岸では、古くから海藻を天日で干して粉末にし、これを牛乳に入れて加熱しミルクゼリー状の食べ物にして食べていたそうです(ミルフォードさん)
ご意見 アイリッシュモス(北海?で取れる角又の仲間の紅藻)から見いだされた多糖類。確か、(と言いながらうろ覚え)有名なスープかデザートにヨーロッパで使われている。アイリッシュモスと言われている海藻は少なくともスコットランドでは数種類見受けられる。
 分子構造的には3種類あって、現在日本で流通しているのは角又などが原料と聞いたことがあります。ゲル化の仕方で3種類に分けられるので、厳密にはもっと多くの構造の異なる物質の総称と見ていいでしょう。当然原料となった海藻によって組成は異なると思います。有機化学的に構造が正確に記述されたものではなく、食物繊維の中の多糖類の混合物で海藻から抽出されたもの程度かも知れません。食物添加物のゲル化剤としてよく使われています(川野辺さん)
ご意見 日本ではテングサ属・ツノマタ属・スギノリ属の紅藻類は古くから食用にされていたようですが、ゲル化剤・増粘多糖類・安定剤など食品添加物として扱われるカラギーナンなどは、本来は食用ではなかった紅藻類から抽出した細胞壁粘性多糖です。少々難しくなりますが、テングサの寒天成分は「ネオアガロテトラオ-ス」が連なった多糖類、カラギ-ナン(カラゲナン)は「カラビオ-ス」が連なった多糖類です。
 日本では食用が中心の寒天ですが、英国では細菌学の発展にともなって寒天培地として多用されるようになりました。第二次世界大戦の影響で、寒天の主産地だった日本からの購入が困難になり、テングサから以外の生産研究が始まります。これが工業寒天製造の始まりで、カラギ-ナン誕生にもつながる訳です。
 国内産の寒天原料は不足気味なのですが、テングサはモロッコ・チリ・朝鮮半島、オゴノリなどはチリ・インドネシア・南アフリカなどが主要輸入先です(豊下製菓の豊下さん)

みなさん、どうしてこんな難しいことを知っておられるのだろう。子供のころから理科とか化学とか好きでした? 私はぜんぜん好きではありませんでした。

私立大文学部卒のデスク乱入 典型的な「私立文系」の私にとってはちんぷんかんぷんです。数学と理科は教科書見るだけでめまいがします。国語や社会の教科書は見るだけで睡魔が襲います。元気になるのはお弁当の時間くらいでした。

以上のメールを拝見するとヨーロッパでも一部の海藻がデザートなどに使われていることがわかる。で、そのほかの海外海藻事情。

ご意見 妊娠後期に入り鉄分やミネラル補給に海藻をぜひ食べねば、と思ってたところに今回のテーマ。早速イギリスでの体験をいくつかご紹介。
 地中海沿岸では海藻は食用としてより化粧品とかにけっこう使われているような気がします。イギリスでは魚屋とかで飾りに海藻を見ることはあるけども、あんまり食用としては一般的ではない気がします。私も乾燥ワカメやヒジキをわざわざ町の健康食品屋さんで買うくらいです。
 が、先日郊外の大型スーパーで"Crispy Seaweed"なるものを発見。実は一度ヌードルバーでワカメらしいものを揚げたような品を食したことがあって、それかな?と思い早速購入。でも、帰って開けてみると、どうみても海藻には見えなくて。私も海藻に詳しいわけではないのでなんとも言えないのだけど、これがまたお茶の出がらしを揚げて、塩と砂糖をちょっとだけまぶしただけみたいにしか見えないし、磯の香りも漂ってこないし。ごはんにかけて、海藻海藻と自分自身に言い聞かせながら食べました。

(中略)

 今日は納豆作りに挑戦中です。できあがりがどんなだか、今からワクワクしてます! 発酵過程で臭いを発しそうなので、だんなが留守の間に!(よーこさん)

元気な赤ちゃんを産んでくださいね。そしてくさーい納豆を作ってくださいね。

ご意見 You might think today's hotfish.な毎日です。台湾でも「海帯」と呼び北海道から輸入した硬い昆布を豚を出し汁にしたスープで煮しめたものがあり、爪楊枝で丸めて屋台やテイクアウトの弁当屋で売っています。最近は日本語の昆布(クンプー)と呼ぶ人もいます(「匿名」さん)

念のためですが「You might think today's hotfish.」は「言うまいと 思えど今日の 暑さかな」と読みます。私は「think but today's」と覚えていましたが、間違いかな?

ここでデスク乱入 「you might」と「言うまいと」ってもしかしてシャレ? 座布団ものですね、これって。

あれっ、知らなかった? おじさんはみんな知ってると思った。

デスク涙声 だから、まだ若いって言ってるじゃないですか!

ご意見 昆布ですが、上海近郊の工場でローカルの弁当を食べている私には日常的な弁当のおかずです。昆布を戻して細切りにしたものを、さっと油で炒めた状態で出てきます。場合によっては炒めずに戻したままで少し塩味が付いていることもあります。でも、変に中華味になっていないので、充分私にも食べられます。こちらの人に聞くとあまり好みではないようですが、毎週出てくるおかずです。コストが安いのかも(上海の関西人さん)

こうしてみると中国、台湾では昆布は日常のもののようです。日本をはじめとしてアジア的な食べ物でしょうか。

さて「はとし」関連メール。

ご意見 土司=トーストですが、大陸で見たことがあります。でもね、ちょっと違ったのよ。パン屋で「土司」と書いて、食パンを売っていたのですよ。1989年の上海での出来事です。きっと「トースト用のパン」というつもりなのでしょうね。ただな~、その当時、中国の一般家庭にオーブントースターもトースターもなさそうだったんですよね。まさか、日本でもやっていた荒技「炭火で焼く」なんてことをしていたわけではないでしょう。そのままかじってたんだろう、と思います。当時、ホテルに泊まると、わたしたち外国人は「西餐」の方に連れて行かれるのですが、トーストしたパンというのにお目にかかった記憶がないのです。そのまんま。焼かずに、です。同じ経験は中央アジア三国(ウズベキスタン・カザフスタン・キルギス)に調査に行ったときにも経験しました。ひょっとして共産圏では、社会体制が変わっても、食パンは焼いて食べないのでしょうか?????(多田伊織さん)

3年前に上海に行ったときには、ホテルの朝食でちゃんとしたトーストが出ました。でも、ホテルが高級か否かを問わず「新しい皿でもちゃんと自分で拭いてから使ってください」と通訳の人に厳重注意されました。なるほど、どの皿も洗い残しやほこりがついていました。毎朝、しっかり自分で拭いておりました。

黒いスーツに黒いネクタイでデスク乱入 オーブントースターがなくてもトースターがなくてもトーストは焼けるんですよ。映画「ブルース・ブラザーズ」の中でダン・エイクロイド扮するエルウッドが電気コンロで直接パンを焼くという荒技を見せております。

ガスバーナーで焼く人を知ってるよ。ところで「ブルース・ブラザーズ」だから黒服に着替えたの? 芸が細かいじゃん。

ご意見 ところてんの件、箸一本は愛知県だけじゃないことに驚いています。いや、自分の友人知人という狭い範囲内の調査だったので……。
 ところで先週から仕事で九州にきているのですが、さっき長崎の居酒屋で「ハトシ」発見しました、郷土料理って書いてあったです。けど、とっても仕事でテンパっていて、このHPで読んで気になっていたのに食べるのをすっかり忘れてしまいました、残念。明日帰京する予定なのですが、仕事がうまくいかなかったらもう一泊しそうなので、仕事がうまくいきませんように、なんて祈れるわけもなく……無念です(中村泰造さん)

いまごろは仕事がうまくいって九州を離れてますか? うまくいって残念でしたね。

ご意見 名古屋オフ会の「はとし」の写真がとても美味しそうだったので、母(福岡県出身)に「私はぜひともこれを食べてみたい」と語ったところ

1.大昔には正月料理として食べた
2.作るのが面倒なわりに味は普通
3.エビフライの方が美味しいという返事が返ってきました。

 実のところ、母が作ってくれないかなーと思いつつ話しかけたのでしたが、どうやら無理そうです(匿名希望さん)

「鹿鳴春」での存在情報と合わせると、福岡でもかつては普通に「はとし」が食べられていたことが裏付けられました。しかも正月料理です。私自身は覚えていないのですが……そうやろね、うちでエビのすり身やら高かもんば食べたはずがなかもんね。

今回のVOTEはシンプルなテーマに絞りたい。

「ところてん箸1本地帯はどこか」と「ところてんには絶対辛子地帯はどこか」である。箸1本は中京地区以外にもあるのか。あるとすればそれはどこか。また四国の一部では「そうめんつゆ」で食べることが判明したが、そうめんつゆなら辛子ではなくショウガではないかと思う。つまり、ところてんに辛子は全国共通ではない。その辺を明らかにしたい。

名古屋帰りのデスク乱入 えーっ、味噌にわさびって選択肢はないんですか?

ない!

その速報値。何だか面白いよー。

特徴的な結果が出ているのは「ところてんに辛子をつける地域」調査。辛子を「普通につける」と「つける人が多い」を合わせた比率が70%以上だった地域を「辛子でしょ」圏とする。新潟の95%から宮崎の71%まで12都道県がここに入る。一見、地域的な特徴はないかのようだが、よく見ると東京、千葉、埼玉、山梨、栃木といった東京周辺地域がすっぽり含まれている。つまり「東京辺りじゃ、ところてんには辛子」と覚えておけばよい。

70%未満50%以上を「辛子かな」圏、50%未満20%以上を「辛子もネ」圏に分類してみた。すると福島、岩手、宮城、秋田といった東北勢は申し合わせたように「辛子もネ」圏に集合してしまった。東北ではところてんに辛子は劣勢と覚えておこう。

さらに20%未満、つまり「ところてんに辛子」が限りなく少数派に近い地域を「違うでしょ」圏とすると、愛知、三重、岐阜の中京トリオはここに集まってきたのである。「愛三岐」はところてんに辛子はつけないらしいと暗記しよう。ちなみに鳥取と沖縄では辛子派はゼロであった。

ここでデスク乱入 やっぱところてんには味噌とわさびでしょう。

「箸1本」地域はどこだろうか。数字がばらけている。全国にちらほら箸1本派が存在するが、50%を超えたのは愛知、群馬、福島、新潟であった。愛知と新潟は読者の皆さんからのメールで事前に想定していたが、群馬、福島はノーマーク。意外だった。

全員が「箸1本なんて知らないぞ」と答えたのは九州を中心に16県あった。皆さんがお住まいの地域はどんな数字が出ているだろうか。詳細版ができたらじっくりご覧いただきたい。

そして次回のテーマは「かき氷の謎」。これには当然、ご当地冷たいもの情報も含まれる。ただし、ババヘラアイスについては既報なので相当びっくりする内容でないと紹介できないかもしれないのであしからず。

ご意見 言いたくないけどこの猛暑。こういうときはやはり、アイスよりも「かき氷」と思うのですが、どうやら大ざっぱに言わせていただくと、西日本ではシロップを上からかけて、東日本ではシロップを器に注いだ上に氷を盛るようですね。この辺、テーマにするほどではないかと思いますが、余談的に入れていただければ、少しは暑さも和らぐのでは…無理か(ようしゃん/東京都さん)

余談ではなく本題である。

ところで、私は江ノ島花火鑑賞名目飲み会において、デザートで「ババヘラ」を食べたのである。主催者が秋田の進藤冷菓から通販で取り寄せてくれていたのだった。

以前、デスクが「おいなりさんは寿司ではない」という局地的事象に根差した極論を言い募った。それに対してこのような魂の叫びが届いたのである。

お叫び 江戸時代に「稲荷寿司屋」というれっきとした商売があったそうでーーーーす!!!(三林京子さん)

デスクに問う。三林さんと本気でタタカう勇気のありやなしや。

デスク恐縮 もちろん、正統派大女優とタタカう気なんて毛頭ありません。三林さんのご意見は紳士的に拝聴します。とはいえ、主義主張は簡単には変えられませんが……。

進藤冷菓がついにババヘラのキャンディーを出した。食いてえー。

(特別編集委員 野瀬泰申)

[本稿は2000年11月から2010年3月まで掲載した「食べ物 新日本奇行」を基にしています]

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