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臼井流最高の話し方

気配りできる人が決して使わない5つの「3文字」とは

臼井由妃 健康プラザコーワ、ドクターユキオフィス代表取締役 

2016/8/10

 気配り上手な人、伝え上手な人が、ビジネスシーンでは決して使わない「3文字」があります。こう言うと、あなたはどんな言葉を想像しますか? 「3文字」ですから、当然「ひと言」です。その「ひと言」は、無意識に使われていて、「くせ」のようになっていますが、本人は気づいていません。

 周囲には違和感を覚える人もいますが、「礼儀知らず」とか「非常識」とまでは言えない「3文字」ですので、注意はしません。結果、長年使い続けている「3文字」。実は、たくさんあるのです。

「あれは言わないほうが、いいのに」

「親しみを込めているのかもしれないが、的外れ」

「知的に見せようとしての発言だったら、勘違いだね」

 目上の人や常識のある人は、厳しい目であなたをジャッジしているかもしれません。とここまで前置きが長くなりましたが、気配り上手な人、伝え上手な人はビジネスシーンでは使わない「3文字」、何となく浮かんできましたか?

うっかり使ってしまう5つの「3文字」

 今回は、つい使ってしまう5つの「3文字」について、お話させていただきます。

●「どうも」

●「結局は」

●「要(よう)は」

●「ぜひに」

●「いいえ」

 「どうも」は、万能フレーズだと勘違いしていませんか? 「新人社員には『どーもくん』が多くて困る」とぼやくのは、ある企業の人事担当者です。「新人ばかりではないよ、中堅社員にもいる。品格を疑われる」と語るのは、経営者の知人です。

 「どーもくん」とは、某放送局のマスコットキャラクターの名前ですが、どのような場合でもあいさつを「どうも」だけで済ませる人のことを、「どーもくん」と私たちの仲間内では呼んでいるのです。

 「どうも」はいろいろな場面で使える万能フレーズ。便利だということであいさつだと思っている人もいるかもしれませんが、ビジネスシーンでは使えません。とりわけ目上の人には失礼に当たります。

 ごく親しい間柄やプライベートシーンでは「先日はどうも……」「昨晩はどうも……」という省略形でも、コミュニケーションは十分成り立ちます。しかしそれが当然だと思っていると、言葉にうるさい相手の場合は、「あいさつの言葉も知らないのか?」と、知性や教養を疑われかねません。ビジネスの世界では、それだけでは意志が通じないこともあり、相手に軽く見られることさえあります。間違っても「どうも、どうも……」は禁句です。

 感謝を伝える場合ならば「どうも」ではなく、

●「ありがとうございました」

●「まことにありがとうございます」

 謝罪を伝える場合ならば「どうも」ではなく、

●「大変失礼いたしました」

●「まことに申し訳ございません」

などときちんとあいさつするようにしましょう。

「結局は」「要は」は、多用しない

 「結局ですね」などと、会話の中で何度も「結局」という言葉を繰り返す人がいますが、これは耳障りなものです。「結局は」は、結論を伝える際に使う言葉であり、接続詞ではありません。結論は一つのはずですから、「結局」は一度しか使えないと意識しましょう。

 同様に、会話をしていて「要は」でまとめようとする人がいます。「要は」で話をさえぎってしまうと、他の人との意見を交換する場が奪われてしまいますよね。話を横取りされた相手は、良い気持ちはしません。その場の空気が悪くなり、会話が途絶えてしまいます。一生懸命に説明しているのに、最後に相手から単純化されて、「要は○○ってことだよね」と言われたら、それが要領を得ていたとしても不満感が残るものです。

 口下手な人や上がり症の人は人前で話すというだけで、緊張の極致にいます。言葉を選び一生懸命に話をしているときに、「要は」が相手の口から出れば、「私の話は面白くないんだ」「くどいのだろうか?」と会話すること自体が怖くなり、コミュニュケーションに苦手意識が生まれてしまうでしょう。「要は」は、その場を仕切るようでどことなく上から目線。「偉そうに見える口ぐせワースト1」であって、「要は」を多用する人は敬遠されます。

「ぜひに」も要注意

 「ぜひ」はもともと「是が非でも」という強い願望を意味する言葉です。私はそのことをすっかり忘れ、「ぜひ、お目にかかりたいのですが」「ぜひ、ご参加くださいね」「ぜひ、ご覧くださいませ」と、「ぜひ」「ぜひに」を、頻繁に口にしていた時期がありました。

 私は正直な思いを伝えただけで、他意はありませんでしたが、ある時、先輩経営者から「臼井さん、その言い方はちょっと押し付けがましいよ」と指摘を受けました。「そういう時は一歩下がって、『ご都合がよろしければ』とか『お時間が許せば』などに言い換えたほうが上品かな」「そう言ったほうが、その気になってもらえると思う」

 確かに、相手の立場になれば「ぜひ、いらしてください」「ぜひ、お会いしたいです」など、「ぜひ」「ぜひに」が頻繁に飛び出すと、うるさいから仕方なくというマイナスの思いに支配されます。

豊かな人間関係は「肯定」から始まる

 ビジネスの場では「はい」「いいえ」は、はっきり示した方がよいと思います。曖昧な表現は誤解を生じさせます。

 ただ、商談や直接数字にかかわる事であっても、人間関係を円滑にするためには「いいえ」と明確に言わないほうがよい場合も多いものです。

 例えば、

「このあと、ご一緒に食事でもしませんか?」

「来週、○○があるのですが、ご都合が合えばいらっしゃいませんか?」

などと誘われて、「いいえ」とそっけなく応じては、ひどく無愛想です。会話がそこで終わってしまいますね。

 断るにしても、「いいえ」を避け、

●「申し訳ありません、このあと商談がございまして」

●「すみません、その日は先約がございまして」

と応えた方が柔らかで穏やかな話し方になります。豊かな人間関係は「肯定」から始まるのは疑いようがありません。

 「臼井流最高の話し方」は水曜更新です。次回は8月17日の予定です。

[2015年3月11日公開の日経Bizアカデミーの記事を再構成]

臼井 由妃(うすい・ゆき)
 1958年東京生まれ。健康プラザコーワ、ドクターユキオフィス代表取締役。理学博士、健康医科学博士、MBA、行政書士、宅地建物取引士、栄養士。33歳で結婚後、病身の夫の後を継ぎ会社経営に携わる。次々にヒット商品を開発し、独自のビジネス手法により通販業界で成功をおさめる。日本テレビ「マネーの虎」に出演。経営者、講演者、経営コンサルタントとして活動する傍ら、難関資格を取得した勉強法も注目される。ビジネス作家としても活躍。著作は50冊を超える。

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