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生卵&ソースの大阪カレー 本格インドカレーを駆逐?

カレー(3)

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NIKKEI STYLE

皆さんのメールを読み終わったところである。無性にカレーが食べたくなっているところである。多分、本日の昼飯はカレーになるだろうと思っているところである。

でも、前回ミルフォードさんが提起されたご飯が右か左か、ルーを先にすくうか後にすくうか、福神漬けは上か下かなんて考えたこともなかったのに、これからはそれらの諸点に留意しつつ食べなければいけないとなると、何か決意がいりますよね。

「よし、前回はルーを右に配置して作業にあたったので、今回は逆にして挑戦してみるぞー」とか、やっぱりしないだろうな。

出てきたまんまで食べるであろう。無造作に口に運ぶであろう。

私にはほかに考えなければならないことがある。「歯の状態」である。一応治療が済んだ右の歯は固いもの専用。危機的状態にある左は軟らかいもの専用となっているので、ビーフの塊に遭遇すれば「おっ、右ね」となり、ジャガイモがスプーンにのれば「左でOK」という具合に仕分け作業が大変なのである。特に福神漬けを左で噛んだりすると、即イテテテおじさんになってしまうから、今から何を口に入れるかに常に神経が総動員されるのである。とっても悲しい。

北海道・積丹半島の食堂でラーメンライスを食べたとき(腹へってたんです)、ご飯についてきたタクアンを思いっきり噛んで大イテテテおじさんになって以来、仕分け作業にものすごく注意を払うようになった。歯の丈夫な人にはわからないだろう、この情けなさは。

いけね、思い出してしまった。非常に格調の高いレストランで初めて会った方とランチをとっていたとき、話に夢中になってスペアリブの骨のところをがぶっとやった途端、イテテテテーという声とともに、骨ごとその場ではき出してしまったことを。

相手は何が起きたのかわからず、フォークを持つ手を止めたまま目ん玉ひんむいて私の顔を見ていたっけ。あれ以来、その方からは声がからない。悲しいことである。

ご意見 ミルフォードさんのご質問の「ご飯とカレーの位置関係」について、地域性や黄金律があればぜひ知りたいと思います。
 私(右利き)の配置は、ご飯とカレーの量的バランスによって「右のご飯をすくって左のルーに混ぜつつ」と「右のルーをすくって左のご飯をのせつつ」とを使い分けています。つまり、ご飯が多くてルーが不足しそうな時は、ご飯をベースにルーを少なめにすくうように心がけ、ルーの量に充分以上のゆとりがあれば、ぜいたくに(?)使い倒します。家で自分でかける場合はまず間違いませんが、ルーの下にご飯が隠れているような事態が発覚すれば当初のプラン変更を余儀なくされるので見極めには注意が必要です(むなかたさん)
ご意見 ミルフォードさんの疑問の「ごはんとカレー、向きはどっちやねん」論争ですが、私は絶対「ご飯右、カレー左」派です……もし、「ご飯左、カレー右」だったら、必ずひっくり返します。だから、ミルフォードさんとは正反対ですね。
 でも、なぜそうなったのか? 多分、スプーンの入れ方の違いじゃないかと思います。私は左側から右側にかけてすくうことが多いので、「ご飯右、カレー左」になっているのではないでしょうか(明渡@奈良県さん)

皆さん、カレーの食べ方に無意識のエネルギーを消費しておられるようである。私は「ルーの下にご飯が隠れているような事態が発覚すれば当初のプラン変更を余儀なくされる」ような方を好ましく思う。「左側から右側にかけてすくう」人に悪い人はいないような気がする。「カレーのルーの位置問題」みたいな、世の中に全く役に立ちそうにない論争を面白く思う。

どうせ世の中の役に立たないついでに、大いに議論しようではないか……と力を入れるような問題か? 

デスクかく乱 カレーは右か、左か。あなたのお悩みを一気に解消するのが、裏カレー流の秘儀として伝わる"混ぜこきの術"。コップの水にスプーンをどっぷりと浸した後、目の前のカレーをまんべんなく混ぜてしまうという荒業です。「なんと無粋な……」とまゆをひそめる人もいるこのやり方、生卵やウスターソースと一緒に目撃されることが多いという情報も。

その「混ぜこき」をさらにミキサーにかけて食べればイテテテにならない。

昨夜、女優の三林京子さんから電話をいただいた。米二さんと同じく米朝一門の噺家、桂すずめでもある三林さんからはオフ会のことをさんざん冷やかされたのだが、話題が大阪の某カレー専門店(だった店)のことに及ぶなり爆笑してしまった。

ご意見 大阪の家の近所の住吉大社駅に本格的なスパイスいっぱいのカレーのお店ができました。キーマカレー、チキンカレー、タンドリーチキン、それに日替わりカレー、どれも申し分なくて、ターメリックライスとナンが選べて、ピクルスも自家製のこだわりようでしたが、今はもうありません。すぐ近くに店が移転して、喫茶店とパン屋が一緒になった所でキーマカレーだけはマイルドにして置いてあります。店主の話では、こういうお客さんが毎日のようにやって来たのやそうで……
「生卵おくれ」「ソース置いてへんのか?」「めしに色つけるなよ、お子様ランチちゃうねんから……」「焼きぞこないのパンはいらんで」「ラッキョと福神漬けなしでカレー食えちゅうんか?」「普通のカレーないのんか?」「普通のカレーするようになったらまた来るわ……」
 普通のカレー??? 本格的印度カレーが普通ではないのなら、大阪人にとって普通のカレーとはどんなカレーなんでしょう???(三林京子さん)

はい、大阪からの中継でした。生卵をのせないカレーは普通ではない、ソースを置いていないカレー屋さんは普通ではないなどの諸点を信条とされている方が多数お住まいのようです。

で、三林さんのHP「ああ書けば こう食う」には名古屋の「カレー中華」が紹介されています。写真を見る限りではラーメンの上に名古屋コーチンすなわち鶏肉と麩と青ネギを具とするとろみ系カレーがかかっているようです。中華なのに麩です。青ネギです。チキンです。しかもカレーです。何ですかこれは。

ご意見 スガキヤさんでもカレーありますよ。商品名はカレーラーメン。スープは、とろみのあるカレー南蛮のスープをイメージしてください。とても熱いスープです。だしは和風とんこつだと思います。具はチャーシュー、角切りジャガイモ、レタスなどの野菜です。麺は太麺。370円(愛知県の現在、社会人1年生さん)

レタス入りカレーは初耳。今回も名古屋からいくつかメールが届いていますが、カレー中華については言及がありません。詳しくご存じの方は教えてください。

ご意見 インドラーメンをご存知ですか、ラーメンにカレーがかかっています。電電公社の食堂で食べました。案外美味しかった。他では見たこともありません(千葉在住 AKIRAさん)

今度はインドラーメンです。生息場所はどこでしょう。旧公社時代の職員食堂の話ですから、今はもうないかもしれません。でもインドラーメンとは大胆なお名前。

さて、再び原稿に取りかかろうか。と書いても皆さんにはおわかりにならないだろうが、私はたった今、昼飯から帰ってきたところである。カレーを食べてきた。正確に言うとカレーも食べてきた。

徒歩十数分のところにある専門店のサンプルケースを見ていたら、気になる物件があった。単に「B定食」と書いてある。

プレートの上にトンカツ、鶏の空揚げ、サラダ、ハーフサイズのカレールーがのっている。「トンカツにカレーをかけて食うのかな」と思いながら注文した。

「これ、どうやって食べるんですか?」

「カツの半分をご飯にのせてカツカレーにし、残りのカツにはテーブルのとんかつソースをかけてカツライスにして召し上がる方が多いですね」と店の女性は言った。なるほどねえとうなずきつつ、そのようにして食べてみた。半分サイズのカツカレーとカツライスを同時に食べている気分である。何だか得した気分にならなければ店の人には悪いだろうとは思ったが、得した気分になる前に忙しいのである。

カレーをかければスプーンで食べざるを得ず、カツライス部分に向き合うときは箸に持ち替えざるを得ない。これにサラダと味噌汁がついているものだから、スプーン、箸、スプーン、箸と右手は慌ただしく動き回る。それに加えてカツ(私にとっては固い部類)は右の歯、ご飯は左などという仕分け作業もしなくちゃならず、結局、カツカレーを食っているんだかカツライス食ってるんだかわからない状態になったのだった。

食後、シーハシーハしながらカウンター越しに店の女性に言った。

「何だかどっち食べてるのかわからなくなってしまいました」

「ははは。まずカレーを全部ご飯にかけてカレーライスにするんです。それを食べる。その後、ご飯をお代わりして……お代わり無料って言ってませんでした? あらごめんなさい。でね、お代わりしたご飯でもってソースをかけたカツをおかずにカツライスにして食べる方も結構いらっしゃいますよ」

カレーライス食ったぞとしっかり確信した後、カツライス食うぞの決意を固め、決行する。それならどっち食ったかではなく、どっちも食った実感が湧くであろう。まいった。

ご意見 大阪にカレーそばがないというような流れになっていますのでついメールします。梅田のお初天神の近くに「瓢亭」という有名なそば屋があります。ここの「夕霧そば」や「お初そば」というのもなかなかのものですが普通のそばも、初めて食べたときは、大阪でこんなそばを食べさせる店があったのかと思うほどのものでした。
 ここのもうひとつの名物がカレーそばです。丼ではなく深皿に盛られて、タマネギではなく青ネギが入っています(二立さん)

ああ、そうでした。思い出しました。「瓢亭」です。お初天神の境内から路地をひょこひょこ入ったところにありました。大阪勤務時代、よく行きましたねえ。「柚きり・あつもり」専門に食べていました。あそこの「あつもり」って、本当に火傷するくらいお出しが熱くて、生卵を落とすと白身がすぐに固まるんです。それに釜揚げのおそばをくぐらして……。東京のそば好きを案内したことがありますが、このあつもりには感激しておりました。でもあそこでカレーそばを食べたことはありません。残念。今度、大阪でオフ会やるときは「瓢亭」あたりいいかもしれません。酒も飲めるし。

ご意見 うちの母はカレーを作るたび、「カレーが多けりゃカレーライス~、ライスが多けりゃライスカレ~」と歌っておりました(正式な歌なのか母オリジナルかは不明)。個人的には辛いのが苦手なので「ライスカレー」が好みです。
 カレーうどんの話も。我が心のカレーうどんは、スープ=とろみ付き(シャツに飛んで困る)・激熱(舌やけど)、具=かしわ・油揚げ・ネギなのですが、名古屋以外で注文すると、ジャガイモ・ニンジンが入っていたり、スープがしゃばしゃばだったりと、様々な「がっかりカレーうどん」が出てきますね。がっかりしながらも、それなりに美味しくいただくんですが、でもがっかりです(名古屋育ち 20代 女さん)

ねね、その歌ってどんなメロディーですか? 聞いてみたいなあ。カレーが多ければカレーライスでライスが多ければライスカレーという独自の定義を伝えるためのメロディーって、相当独自なような気がします。聞いてみたいなあ。

それと、かしわ(鶏)を使ったカレーうどんは珍しい部類に入ると思います。関西は牛、関東は豚がスタンダードみたいですよ。あれっ、名古屋のカレー中華もかしわでした。ということは名古屋では「カレーものにはかしわ」が標準?

外国在住の日本人にとってカレーは代表的な「日本の味」のひとつのようである。「あのカレーを食べたい」の一心でこんなことも繰り広げられている。

ご意見 子供のころはカレーには必ずソースをかけていました、一人で留守番をしていて好きに食べていいときは、生卵を入れてかつお節かけて醤油で味付けをする禁止技をしていました。これが結構いけました。結婚してからは妻にソースも醤油も禁止され、ちょっと残念でした。でも今は北京で一人暮らしなので昔の禁止技をいろいろ復活させています……最近こちらの日系企業の日本人の方々がお金を出し合ってカレー店を大学の構内に開かれましたが、運営を中国の方がしているのでカツカレーを頼むとカレーのお皿とカツのお皿が別々に出てくる状態で笑えます(お名前ありません)

禁止技こっそり復活おめでとうございます。かつお節でも醤油でも心ゆくまでかけてください。にしても、現地の日本人がお金を出し合ってカレーの店を作ったなんて知りませんでした。カツが別皿で出てくるその物件は私が今日食べた「B定食」そっくりです。ご飯がお代わり自由ならカレーライスとカツライスの2連発が可能なことを中国の学生さんに教えてあげてください。

カレー味ばっかりだと、ちょっと口直しがほしくなる。今回も高山から漬物ステーキ情報。

ご意見 漬物ステーキの作り方ですが(鉄板なくてもできます)白菜漬けをバターで炒め、「めんつゆの素(濃縮)」を少し入れて味付け、最後に溶き卵(少しめんつゆの素を入れておく)を流し込んで、半熟状態で火を止め最後に花かつおを上にかけて出来上がり。
 めんつゆの素を入れるのは、醤油だと味が強くなりすぎるからです。これは好みの問題。卵は好みの固さでよいですが、固くなると美味しくないと思います。酒の肴に良いと思います。飲み屋の定番メニューになってます(コイノボリ 42歳 男さん)

これはなかなかうまそうですね。高山とか下呂方面は昔一度行ったきりなので再訪したいと思っています。高山ラーメンもあるし。春かなあ。

(特別編集委員 野瀬泰申)

[本稿は2000年11月から2010年3月まで掲載した「食べ物 新日本奇行」を基にしています]

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