北海道 |
1 | 1060ポイント 大雪山 |
旭岳がある東川町と黒岳や銀泉台がある上川町に見所があり、雄大な自然の中で紅葉が楽しめる。旭岳と黒岳にはロープウエーもある。10月上旬まで楽しめる層雲峡(上川町)や天人峡(東川町)の紅葉も美しい。9月中旬~下旬
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2 | 540ポイント 知床 |
原生林に囲まれた知床五湖や知床峠が人気スポット。五湖は高架式木道が整備され、より安全に楽しめるようになった。9月下旬~10月中旬
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3 | 480ポイント 大沼国定公園 |
駒ケ岳の山麓に広がる湖沼群からなり、湖畔にあるカエデ類などが色鮮やかに染まる。サイクリングや遊覧船、カヌーなどで巡ると楽しい。10月中旬~11月上旬
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東北 |
1 | 850ポイント 奥入瀬渓流(青森県) |
十和田湖畔から奥入瀬渓流温泉郷まで約14キロにわたって紅葉が続く。人気スポットは雲井の滝や「阿修羅(あしゅら)の流れ」。渓流沿いの国道102号からも楽しめる。10月中旬~11月上旬
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2 | 840ポイント 磐梯・吾妻(福島県) |
五色沼、中津川渓谷、磐梯吾妻スカイラインが見所。10月上旬~中旬(磐梯吾妻スカイライン)、10月上旬~11月上旬(裏磐梯高原)
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3 | 380ポイント 八幡平アスピーテライン |
岩手県八幡平市と秋田県鹿角市を結ぶ全長約27キロの県道。ドライブだけでも楽しめるが、大沼や御在所湿原も人気。9月中旬~10月中旬
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関東 |
1 | 880ポイント 日光(栃木県) |
日光東照宮周辺から奥日光の湯ノ湖まで約900メートルの標高差があるため、長期間にわたり様々なポイントで紅葉が楽しめる。10月上旬~下旬(奥日光)、11月上旬~中旬(東照宮周辺)
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2 | 370ポイント 秩父(埼玉県) |
川の両側に岩壁がそそり立つV字の中津峡や長瀞など広いエリアで紅葉が楽しめる。10月下旬~11月上旬(中津峡)、11月中旬~下旬(長瀞)
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3 | 360ポイント 箱根(神奈川県) |
庭園や美術館を巡ったり、ドライブや遊覧船に乗ったりと様々な楽しみ方ができる。10~11月に見ごろを迎える仙石原のススキ草原も美しい。11月上旬~12月上旬
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中部 |
1 | 570ポイント 香嵐渓(愛知県) |
巴川の渓谷と飯盛山からなる景勝地で、約4000本のカエデ類が赤く染まる。飯盛山にある香積寺までの参道は「もみじのトンネル」と呼ばれるほど。11月には日没から午後9時までライトアップされる。11月中旬~下旬
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2 | 380ポイント 上高地(長野県) |
穂高連峰の麓に広がる標高約1500メートルの観光地。梓川沿いにシラカバやカラマツが色づく。特に大正池や河童橋周辺が人気が高い。10月中旬~下旬
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3 | 360ポイント 立山黒部アルペンルート |
富山、長野県にまたがる。3000メートル級の山々を眺望できる室堂平の一帯や、じゅうたんを敷き詰めたような紅葉が楽しめる弥陀ケ原の高原など見どころが多い。9月下旬~10月下旬
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近畿 |
1 | 740ポイント 東山(京都府) |
紅葉が美しい寺社が集まる京都市の東山地区で、評価が高かったのが東福寺。境内には約2000本のカエデ類が色づき、「通天橋」から望む紅葉は圧巻だ。知恩院や法然院、金戒光明寺を評価する声も。11月中旬~下旬
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2 | 710ポイント 湖東三山(滋賀県) |
琵琶湖東岸の西明寺、金剛輪寺、百済寺の総称。西明寺は「不断桜」とともに楽しめ、金剛輪寺は真っ赤な「血染めのもみじ」が見事。11月中旬~12月上旬
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3 | 410ポイント 談山神社(奈良県) |
木造では世界唯一の十三重の塔や社殿を覆うように約3000本のカエデ類が燃え立つように色づく。11月19~27日まではライトアップも。11月中旬~12月上旬
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中国・四国 |
1 | 810ポイント 大山(鳥取県) |
西日本最大規模のブナの原生林があり、ミズナラなどとともに楽しめる中国地方の最高峰。鍵掛峠のほか、大山寺、大山スキー場から眺める紅葉も美しい。10月下旬~11月上旬
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2 | 780ポイント 寒霞渓(香川県) |
小豆島にある。カエデ類などがごつごつとした岩肌に映える。切り立った深い渓谷をすり抜けるロープウエーでの空中散歩も楽しい。11月上旬~下旬
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3 | 760ポイント 宮島(広島県) |
紅葉谷公園では約500本のカエデ類が色づき、園内の散策が楽しい。厳島神社周辺の黄色く染まったイチョウも美しい。11月上旬~下旬
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九州 |
1 | 820ポイント 雲仙(長崎県) |
普賢岳、国見岳、妙見岳一帯で紅や黄色に色づいた木々と常緑樹のコントラストが美しい。ロープウエーの頂上駅から徒歩約1時間の「普賢岳紅葉樹林」は国の天然記念物。10月下旬~11月中旬
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2 | 770ポイント 耶馬溪(大分県) |
4つのエリアに分かれる耶馬溪のうち、最も紅葉が美しいのが深耶馬溪。渓谷の切り立った岩の峰に紅葉が色づく。11月上旬~下旬
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3 | 600ポイント 高千穂峡(宮崎県) |
約7キロにわたって続く断崖絶壁と紅葉が見事な対比。ボートに乗り水上から見る紅葉もすばらしい。11月中旬~12月上旬
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日本で最も早く紅葉が楽しめる北海道の大雪山から紅葉の便りが早くも届き始めた。これから12月にかけ、雄大な自然が紅や黄色に染まっていく日本列島。数ある紅葉スポットの中で専門家がすすめる名所はどこか。全国を7地域に分け、選んでもらった。
北海道1位の大雪山は11人中9人が1位に推した。広大なエリアだけに見所が多く、中橋富士夫さんは「大雪高原温泉周辺の沼めぐりも楽しい」という。
同様に高い支持を得たのが紅葉の名所として名高い奥入瀬渓流(東北1位)と日光(関東1位)。寺沢秀治さんは「奥入瀬は散策してよし、車から楽しむもよし」。斎藤友覧さんは見どころが多い日光のなかでも「湖沼や滝など水辺風景が特に美しい」という。
中部はライトアップされた紅葉が美しい香嵐渓が1位で「シンボルの待月橋付近がすばらしい」(足立圭さん)という。近畿は3位まで寺社が占めた。「東福寺の紅葉を見て、燃えるような赤とはこの色だと初めて思った」(富沢勝さん)。
中国・四国、九州・沖縄は山や渓谷の紅葉が高く評価された。中国・四国1位の大山は「切り立った岩壁と山麓を包む紅葉が見事」(松倉一夫さん)。「山を赤黄に染める紅葉は九州随一」と雲仙(九州1位)を高く評価した井門隆夫さんによると、雲仙温泉周辺の木々も美しいという。
紅葉が最も見ごろになる時期はマイカー規制がかかる場所もあるので注意が必要。大雪山では銀泉台や大雪高原温泉までの道路が25日までマイカーは通行禁止。奥入瀬渓流も10月29、30日がマイカー規制となる予定。今年は台風の影響も出ている。日光は草地の紅葉が楽しめる小田代ケ原が水浸しの状態で、草地の紅葉は見られない可能性がある。大山は展望スポットの鍵掛峠への県道が土砂崩れで通行止めだが、10月下旬をめどに通行再開の見通しだ。
都市近郊にも見所
都市近郊でも紅葉が楽しめるスポットは多い。専門家が関東地方で評価したのが昭和記念公園(東京都立川市、昭島市)や明治神宮外苑のイチョウ並木(東京都港区)、新宿御苑(東京都新宿区、渋谷区)。
なかでも昭和記念公園は「広大な公園は紅葉の美術館のよう。イチョウの黄色い紅葉は見事(井門隆夫さん)との声があった。
すべて寺社がランクインした近畿地方では、明治の森箕面国定公園(大阪府箕面市)を推す声が多かった。松浦敬任さんは「箕面大滝の真っ白い滝の飛沫(ひまつ)ともみじの紅葉が美しい」と評価する。
雄大な自然が魅力の北海道でも、札幌市内にある知事公館や北海道大学のイチョウ並木が10月下旬から11月上旬に見ごろを迎える。
表の見方 数字は専門家の選者の評価を点数化。時期は例年の見ごろ
調査の方法 全国を7地域に分け、各地域内で紅葉の名所を選んでもらった。選者は次の通り(敬称略、五十音順)
阿形将之(JTB東日本国内商品事業部マーケティング戦略室)▽足立圭(阪急交通社お客様サービスセンター課長)▽井門隆夫(井門観光研究所)▽斎藤友覧(写真家)▽佐野有紀子(@nifty旅行)▽寺沢秀治(写真家)▽富沢勝(日本気象協会気象予報士)▽中橋富士夫(写真家)▽松浦敬任(近畿日本ツーリスト国内旅行部課長)▽松倉一夫(JAFMATEおくにnavi編集チーム)▽八木国昭(主婦の友社出版部編集長)