マネー研究所

20代から始めるバラ色老後のデザイン術

現役時代と徹底比較、実は負担が減る年金生活 比べると見えてくるバラ色老後(3)

2013/8/20

 今月のテーマは「比べる老後」です。夏の少しゆっくりした時間を使って、歴史的な背景、世界と日本、今の年金生活と現役生活などを比較しています。比較する視点を持つと、自分の立ち位置を相対化することができ、将来に向けた課題認識に役立ちます。

 今週は現役時代と定年後の生活を比べてみたいと思います。現役世代に比べて年金生活のほうが収入が下がることは誰しも自覚しているはずです。しかし、現役世代の多くが実感できない「真実」のひとつに「老後の生活コストも下がる」というものがあります。40代ないし50代の生活コストと同じくらい老後に必要だと考えてしまうと、老後の準備に絶望的になってしまう人が多いのですが、実はそれほど大変ではないのです。

 今回紹介するデータのうち、断りのない場合は総務省統計局「家計調査年報(平成24年)」から引用しています。さて、いくつか見てみましょう。

 最初に考えてみたいのは支出の変化です。現役時代はとにかくお金がかかります。稼いだはずのお金は所得税・住民税・厚生年金保険料・健康保険料などでガツンと引かれています。家賃ないし住宅ローンの返済は重い負担ですし、子どもがいれば教育費も相当かかります。これに食費や日用品の出費を引くだけで手元に残るのはわずかです。これでは年金生活も苦労が予想されます。

 50代の勤労者世帯(2人以上)のひと月あたりの実支出は47万3419円だそうです。このうち、実際の消費に用いられた支出が35万5999円、所得税等の税金や社会保険料が11万7420円となっており、実に出費の24.8%にも相当する額が引かれていることになります。

 仮に老後を20年と見積もり、同水準の出費が生じたとすれば、1億1362万円が必要ということですから、どんなにがんばっても老後の準備は追いつかないように思います。

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