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消費税が上がる前に買うべきもの、すべきこと

 

2012/6/29

 いよいよ消費税の増税が事実上決定しました。2014年4月に8%、3年後の2015年10月には10%になる見込みです。今、何を買うべきもの、買ってはいけないものはなにか? 増税前にやっておくべきことは? 消費税がアップしても損しない方法、教えます。

 2012年6月26日の衆議院本会議で消費税率を2014年4月に8%、15年10月に10%に引き上げる消費増税法案が可決され。事実上消費税の増税が決まっ

 いよいよ消費税の増税が事実上決定しました。2014年4月に8%、3年後の2015年10月には10%になる見込みです。今、何を買うべきもの、買ってはいけないものはなにか? 増税前にやっておくべきことは? 消費税がアップしても損しない方法、教えます。

 2012年6月26日の衆議院本会議で消費税率を2014年4月に8%、15年10月に10%に引き上げる消費増税法案が可決され。事実上消費税の増税が決まった。この影響を避けるために「増税前に家や自動車など、まとまった買い物をしなきゃ損」と考えている人も多いのではないだろうか。

増税前の衝動買いはNG 住宅、自動車も要検討

 しかし、ファイナンシャルプランナーの畠中雅子さんは「増税を意識しすぎるのはNG。自動車や住宅も増税前に購入すれば必ずしもお買い得というわけではありません」という。

 実際に97年に消費税が3%から5%へとなる直前にも自動車や住宅の購入者が急増。販売店は価格をあまり下げずに売ることが多かったという。しかし増税後、需要が落ち込み、買い手市場へと一転。増税前より安く手に入るケースもあったほど。

 「家電や自動車など一般的に値引き販売される商品は、増税後に購入するほうがおトクかもしれません。需要が落ち込むため、価格が下落する可能性が高いです。一方、たとえ需要が落ちこんでも、値引きされないブランド品などは増税前に買ってもよいでしょう」(第一生命経済研究所の永濱利廣さん)。増税のタイミングは政局次第。増税に関するニュースをこまめにチェックして。と同時に消費税の知識を蓄えて、間違いないお金の使い方を心がけよう。

~消費税・ソボクなQ&A~

Q 消費税率が上がるのはいつ?

A 2014年4月に8%、15年10月に10%に

 2012年6月26日に衆議院を通過した消費増税法案では、2014年4月に8%、15年10月に10%に引き上げられる予定

Q 消費税は何にかかるの?

A 土地代や家賃、医療費などを除く商品・サービスにかかる

 消費税とは一般的に物品やサービスなどを消費したときに課される税金のこと。「見落としがちなのが携帯電話の通話料。消費税がかかっています。増税後、突然負担が増えて驚かないように注意して」(畠中さん)

 複雑なのは住宅や不動産。建物は課税されるが、土地は非課税となるので要注意。また家賃にはかからないが、駐車場代にはかかる。増税後、駐車場代だけ値上がりするということもあり得るので車を持つ人は確認してみよう

Q 増税でどれくらいの負担になるの?

A 月収約24万円の女子は平均毎月9290円の負担増

 22~34歳の単身世帯可処分所得24万3047円)の場合、消費税が8%となったら毎月5677円、年間6万8131円の負担が増え、10%となったときは、毎月9290円、毎年11万1488円の負担増となる(第一生命経済研究所調べ)。

 消費する金額が少ない場合は負担額も減ってくるので、その分差し引いて考えてOK。

~気になる買いどきをチェックしよう~

 気になる商品を買うのは、増税前?それとも増税後にしたほうがいい? 商品項目ごとに買うべき度&時期を総ざらい。知っていれば消費税で損はしません。

【住宅】 増税前に買うべき度 ★☆☆

土地は非課税、増税後に格安物件も!?

 注意したいのは土地は非課税ということ。4000万円の物件でも、建物部分が1000万円であれば、課税はこの部分のみ。消費税が10%だと負担額は100万円。5%の現在よりも増えるのは50万円ほど。「数十万の負担を惜しんで、焦って購入するのはNG。増税後は需要が急減し、価格下落することも」(畠中さん)。

 

【自動車】 増税前に買うべき度 ★☆☆

消費税よりもエコカー減税に注目

 「増税前は需要が増えるので、値下げされにくくなり、あまり買い時とはいえないです」 (畠中さん)。それよりも注目したいのがエコカー減税。政府は今春終了予定だったエコカー減税を3年延長することを発表。エコカー補助金も復活中。消費税増税よりも減税や補助金の終了時期を頭に入れつつ、計画的に購入を。

 

【家電】増税前に買うべき度 ★☆☆

増税後にポイント還元で大幅値引きも

 「増税直前には駆け込み需要があり、増税後は反動が予想できます。売れ行きが悪くなると大幅値引きも」(永濱さん)。似た現象が見られたのがエコポイント。2010年の付与額が半減される直前には購入者が殺到したものの、その後一段落。「値引きされ、お買い得に。増税後は同じことが起きることも」(畠中さん)。

 

【食品・日用品】増税前に買うべき度 ★★☆

増税直前に品薄になる前に確保

 「増税直前に多くの人が買いだめに走り、品薄になることも。保存できる食品、日用品などは数カ月前から計画的に購入するとよいでしょう」(永濱さん)。ただし、買い過ぎてムダにしないように要注意。ワインなどの嗜好品は増税後、需要が減っても価格が下がりにくいので、増税前に購入するのがおすすめ。

 

【衣料品】増税前に買うべき度 ★☆☆

セールを賢く使えば増税も怖くない!

 「衣料品のセールでは30%OFFや半額になるのが当たり前。増税後もセールは変わらず続くでしょう。半額や30%OFFとなれば、増税分の負担は気にならないはず。あまり意識しなくてもよいのでは?」(畠中さん)。ただし、大幅な値引き販売がされないランニングウェアなどの機能性衣料、ブランド衣料は増税前に購入するのも○。

【ブランド品】増税前に買うべき度 ★★★

めったに値引きされないので買っておくのがおすすめ

 ブランド品は価格が一定で、増税後、需要が減ったとしても値引き販売されることはほとんどない。欲しいブランド品があるときは、増税前に購入しても良さそう。「ただし、円高が続いているので、海外で購入したほうがお買い得ということも。情報を収集した上で、買うかどうかを決めるのが得策です」(永濱さん)。

 

【旅行】増税前に行くべき度 ★☆☆

閑散期なら増税後でも安く行けるはず

 航空券やパッケージツアーの価格は時期によって左右され、増税をあまり意識する必要はない。また、増税直後は消費マインド全体が冷えこむことが予想され、旅行需要が大きく落ち込む可能性が。その際は格安パッケージが登場することもある。ただし増税直後に行く場合なら、増税前に購入すればその分安くなるので早めに購入を。

 

【結婚式】増税前にやるべき度 ★★☆

式の予定があるなら増税前に挙げるのも◎

 「結婚が決まっているのなら、増税前に結婚式を挙げても良いのかもしれません。結婚式の会場費は顧客が減ったからといって値下げをすることがないので、増税分は負担に」(永濱さん)。ただ、人気の6月には会場費が高くなるなど、季節によって価格が決まる側面も強いので、増税だけを意識しないように心がけて。

この人たちに聞きました

畠中雅子さん
 ファイナンシャルプランナー。大学在学中にフリーライターをはじめ、92年にFPに。04年には「子どもにかけるお金を考える会」を立ち上げる。著書は『収入減から家計を守る「妻の働き方」宣言』(日本経済新聞出版社)など40冊を超える。

永濱利廣さん
 第一生命経済研究所主席エコノミスト。1995年第一生命保険入社。00年第一生命経済研究所経済調査部副主任研究員、同主任エコノミストを経て、2008年現職。著書に『日本経済のほんとうの見方、考え方』(PHP研究所)など。

(日経ウーマン 飯泉梓)

[日経WOMAN2012年5月号の記事を基に再構成]

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