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医師の平均年収は1477万円、うち12%はアルバイト収入 医師の年収・転職調査2013

 

2013/9/20

 日経メディカル オンラインが実施した、「医師の年収・転職調査2013」から、勤務医の平均年収は1477万円と判明した。医師不足という状況を反映してか、自分の給料に満足している医師は意外と増えている。医師の年収・転職に関するアンケートから、こんな結果が見えてきた。

 今の勤務先の給与に満足しているか? ストレートな質問をぶつけてみたところ、勤務医(840人)の6割が「満足」していた(図1)。

 これは

 日経メディカル オンラインが実施した、「医師の年収・転職調査2013」から、勤務医の平均年収は1477万円と判明した。医師不足という状況を反映してか、自分の給料に満足している医師は意外と増えている。医師の年収・転職に関するアンケートから、こんな結果が見えてきた。

  • 図1 主たる勤務先からの年収に対する満足度
 今の勤務先の給与に満足しているか? ストレートな質問をぶつけてみたところ、勤務医(840人)の6割が「満足」していた(図1)。

 これは日経メディカルオンラインおよび日経メディカルキャリアが2013年5月に実施した医師の年収についてのアンケート結果[注]。08年から5回にわたって行ってきたアンケートだが、給与について「現状で満足」という回答が半数を超えたのは今回が初めてだ。

■1500万円が満足・不満の分岐点?

 回答した勤務医840人(平均45.6歳)の年収総額は平均(以下同)で1477万円。主たる勤務先からの給与に限ると1293万円。11年の前回調査では年収総額1458万円、主たる勤務先からの年収1274万円だったので、いずれも微増している。

 これまでの調査結果を見ると(図2)、勤務医の平均年収は09年以降、徐々に増加し、内訳を見ると主たる勤務先の給与の伸びが比較的大きくなっている。

 満足度と年収との関係を見てみると、「もらい過ぎ」と回答したわずか10人の年収総額は1945万円。「現状に満足」の477人では1563万円だった。これに対して、「不満」な295人の年収は1355万円、「かなり不満」な58人の年収は1318万円だった(図3)。診療科の違いや勤務の密度など、満足度を左右する要素は色々あるだろうが、1400万~1500万円付近に「満足の壁」がうっすらと見えるようだ。

  • 図2 2008 年以降、5 回の調査結果をまとめた
  • 図3 勤務医の集計結果。1400万~1500万円付近に“満足の壁” があることがうかがえる

■ 若手のアルバイト収入は年収の17%に

  • 図4 35歳以下の若手医師は年収の17%を、アルバイトから得ている
 年収総額と主たる勤務先からの年収の差額、つまりアルバイトによる年間収入は184万円。年収総額の12%に相当する。ただし、35歳以下の若手医師に絞ると、年収総額は940万円で、アルバイトの占める割合は17%。依存度はやはり高くなっている。なお、35歳以下におけるアルバイト依存度は5回のアンケートでほとんど変化はなかった。

 アルバイトを探している勤務医431人のうち「現在アルバイトをしている」のは61.5%。頻度は「週に1回」が最も多かった(図4)。

 主たる勤務先とアルバイト先での当直手当を比較してみると(図5)、宿当直と日当直ともに、アルバイト先の方が1.5倍ほど高かった。中には、バイト料が1回10万円を超えるという回答も散見された。

  • 図5 アルバイトの当直のほうが収入がいい

■ 「忙し過ぎない」が転職の条件

 アンケートでは転職の意向についても尋ねた。全回答者1001人中、「常勤の転職先を探している」のは175人。アルバイト探しも含めると、約半数が何らかの職探しをしている。転職先を探している理由を尋ねたところ、最も多かった回答は「給料が安いから」(38.9%)。次が「休みが取れないから」(28.6%)だった。

 ただし、転職先に求める条件については事情が変わるようで、「忙し過ぎない」が69.7%でダントツ。給料よりもゆとりへの渇望が強く感じられた。なお、念のために記載しておくが、いずれの問いに対しても、「やりがいのある医療」は3位に入っている。

年収に関する勤務医の本音…
●現状の仕事に満足している。収入は多くもらえるに越したことはないが、家族や友人との時間の方が大事。(30歳代男性・精神科/年収1700万円)
●努力が報われていると思う。医者になって良かった。責任や倫理観を保ち続けることが大変だが、収入を考えると許容できる。(50歳代男性・内科/年収2800万円)
●病院勤務医ではあるが、主に管理業務をしている。仕事量から見れば、もらい過ぎで後ろめたいが、病院の業績が良好なので返上する必要はないだろう。(70歳代男性・内科/年収2500万円)
●月に18回程度の当直が収入を押し上げている。(50歳代男性・内科/年収2000万円)
●日当直なし、定時帰宅、週30時間勤務でこれだけもらっているので不満はありません。ボーナスも退職金もなしですが。(40歳代女性・小児科/年収1300万円)
●勤務先の当直料・日直料は2万円。あまりにも安いと思う。土日でも年末年始でも、ゴールデンウイークでも加算はない。外来や入院対応などに対する加算もない。(40歳代男性・小児科/年収1500万円)
●一生懸命アルバイトをしていたが、税金をだいぶ引かれて割に合わないと感じたので、昨年からやめた。(40歳代男性・脳神経外科/年収2000万円)
●基本給を上げてほしい。収入の3分の1が時間外手当である。(40歳代男性・麻酔科/年収2500万円)
●医師の中では低い方だが、他職種の人に比べると、恵まれ過ぎていると思う。(50歳代男性・内科/年収1300万円)
●年金生活になると、年収200万円弱になるので、定年退職後は300万円ほどアルバイトで稼がなくてはならない。(60歳代男性・外科/年収1200万円)

[注]【調査の概要】日経メディカル オンラインの医師会員を対象に、2013年5月8日から26日にかけてWebアンケートを実施。有効回答数は1001人。回答者の属性は以下の通り。【性別】男性907人/女性94人。【所属】大学・国公立病院304人/公的病院103人/私立病院315人/その他の病院34人/診療所204人。 【卒後年数】1~2年14人/3~9年139人/10~19年340人/20年以上508人。

(日経メディカル 佐竹三江)

[日経メディカル2013年7月号の記事を基に再構成]

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