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ドラマや映画への女優のキャスティングの「裏側」とは 業界人マル秘トーク 日経エンタテインメント!

2012/7/2

テレビや映画などのエンターテインメントの世界を引っ張っていく女優たち。その演技やキャラクターが役柄にぴったりハマったとき、視聴者・観客は心を動かされる。だが、そもそも、映画やドラマのキャスティングはどのようにして決まるのだろう? また、芸能プロダクションの売り込みはどのように行われているのか? 女優のお仕事と密接に関係する「業界人」のみなさんに「マル秘事情」を打ち明けてもらった。

~映画のキャスティング担当が語る~

【オーディションで見極める映画女優の資質】

イラスト:理友子

 テレビドラマはプロデューサーらがキャストを指名して出演交渉する場合が多いのに対して、映画は主役を含めて、オーディションで選ばれるケースが少なくない。

 映画のオーディションは、まず映画会社に置かれた台本を各事務所のマネジャーに閲覧してもらう。そこから集まった女優のプロフィール資料を基に、気になった人に声をかけて、プロデューサー、監督、キャスティング担当スタッフが一緒に演技を見て検討する。 「リンダ リンダ リンダ」「天然コケッコー」「婚前特急」などでキャスティングを担当した宮下和雅子氏は「映画で女優をキャスティングするときに重視するのは『次に何が起きるか分からない、その人をずっと見ていたい』と思わせるものを持っていること。吉高由里子さんは、会社にオーディションで来てもらったときに、道に迷ってぶらりと来たかのように部屋に入ってきて、そのたたずまいが印象的で、いつまでも見ていたいと思いました」。

 さらに「自己完結していなくて、相手との演技を楽しめるタイプも映画には必要です。私がキャスティングを担当した『コドモのコドモ』で姉役を演じた谷村美月さんはその代表だと思います」と語る。

■すっぴんオーディションも

取材に協力してくれた宮下和雅子氏は、「天然コケッコー」「婚前特急」などの映画のキャスティングのほか、「リンダ リンダ リンダ」「コドモのコドモ」で共同脚本も担当した。 一方、おおずさわこ氏は、「下妻物語」「嫌われ松子の一生」「蟲師」のほか、近年では「死刑台のエレベーター」(2010年)、「モテキ」(2011年)、「開拓者たち」(2012年/NHK)などのキャスティングを担当した。

 10代の女優が出演する映画は、「リンダ リンダ リンダ」や「スウィングガールズ」のように、複数の女優が登場して物語が進行するパターンの作品も少なくない。このようなタイプの映画のオーディションでは、メンバーの組み合わせを変えながら、演技を見ることもある。

 「新人の頃にあるオーディションに来ていただいた沢尻エリカさんは、目でほかの役者さんたちを圧するような迫力があって、グループものの作品には難しいかなと思いました。その後、主役で開花して、納得しました」(宮下氏)

 映画のオーディションでキャスティング担当スタッフが見極めるのは、演技の技術だけではない。素の魅力を見て、どう役に変化できるのかを見ることも多い。「モテキ」などのキャスティングプロデューサーを務めた、おおずさわこ氏は「私はオーディションで、すっぴん参加を必須にして、“化粧をしてきたら、落としますよ”と言うこともあります」という。

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