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PCで楽しむオーディオ、一工夫で「CD超の高音質」

2013/9/1

 「パソコン(PC)は音が悪い」。そう考えているのなら、早計だ。確かにパソコンの内蔵スピーカーの音は貧弱だが、実はオーディオ専用の周辺機器をたった1台追加するだけで、従来よりはるかに良い音で好きな音楽を聴ける。CDを上回る高音質の「ハイレゾ音源」を提供する配信サービスも充実しつつあり、今がパソコンオーディオを試す好機だ。

 パソコンに保存された音楽を良い音で楽しむ最も安くて手軽な方法は、音楽データを高音質で取り出せる「USB DAC(デジタル・アナログ・コンバーター)」とアンプを内蔵したスピーカーを買うことだ[注1]

 このオールインワンスピーカーで、まず検討すべき機種はどれか。デジタル・メディア評論家の麻倉怜士氏と、AV専門店のアバック横浜店の吉田知弘店長に聞いた。

■元ソニーのエンジニアが開発

 両者が挙げたのは、東和電子の「オラソニック」シリーズだ。これは、オーディオ機器を中心にプリント基板の設計などを請け負う会社が立ち上げた新興ブランド。実は同社の山本喜則社長は元ソニーのエンジニアで、同氏が開発を主導して3年前に発売したのが1号機の「TW-S7」だ。2012年11月には、さらに小型の「TW-S5」を発売。いずれも価格は1万円以下で、入荷待ちの店もあるほど売れている。

最も手軽に導入できるのが、パソコンとUSBでつなぐUSB DAC&アンプ内蔵スピーカー。特に東和電子のオラソニックシリーズは1万円以下と安いうえ、USBケーブルだけで済むのでパソコン周辺に置いても邪魔にならない。一方、電源ケーブルから給電するタイプでは、5万~6万円前後の「X300A」(KEF)や「AM50」(ELAC)が候補。アバック横浜店の吉田店長は、「オラソニックより高い価格だが、満足できる音質」と話す

 オラソニックの強みは、手頃な価格だけではない。コンセントが不要でパソコンにUSBで接続するだけで使える利便性と、高音質を両立している。

 USB電源で得られる電力は低く、一般にUSBタイプの製品は最大瞬間出力が2W(1W+1W)程度しかない。だが、オラソニックシリーズは同20W(10W+10W)のハイパワーを備える。その秘密は、業界初の独自回路にある。

 「大容量のコンデンサーを搭載しており、音楽出力が小さいときに充電し、出力が大きいときは蓄えた電力を使う。ちょうどハイブリッド車のようなイメージ」(山本氏)という。実際に音楽CDを非圧縮のWAVファイルでパソコンに取り込み、TW-S7で試聴したところ、音質は自宅のCDコンポ(約3万円で購入)を上回る印象だった。

[注1]USBでパソコンに接続し、デジタルの音楽データをアナログ信号に変換し、スピーカーやヘッドホンに出力する機能を指す。DACはパソコンにも内蔵されているが、音質は専用機に及ばない。そのため、ハイレゾ音源を聴くにはDAC内蔵スピーカーやUSB DAC単体を手に入れることが第一歩になる

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