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アニメパワーを活用する大手企業 2012年のアニメ界を振り返る(2) 日経エンタテインメント!

2013/1/14

 2012年のアニメ映画業界は多くのヒットに恵まれた。そして、様々な企業がアニメの影響力の強さに気づき、販促やマーケティング、さらには集客をするために活用した。2012年のアニメ業界のトピックを紹介する。
(C)カラー、(C)Beyond C.、(C)天樹征丸・さとうふみや/講談社

 2012年のアニメ関連ニュースを振り返れば、アニメがきっかけで、映画や音楽といったエンターテインメント業界はもちろん、企業や地方、そして世界に至るまで、人やお金が大きく動いたことが分かる。電通が2012年3月にオタク専門のシンクタンク「オタクがラブなもの研究所」を設立したことからも、アニメが多方面から視線が注がれ、ビジネスチャンスがあると認識されていることが見て取れる。

■アニメが求められる理由

 もっとも、アニメ自体の市場や産業規模は決して大きくはない。2011年のアニメ業界市場(アニメ制作企業の売り上げをベース)は、前年比3%増の1581億円(日本動画協会調べ)。最大手の東映アニメーションの2012年度決算売り上げは330億円。例えば国内ユニクロ(ファーストリテイリングの国内ユニクロ事業)が約6000億円ということを考えれば、おのずとその規模が分かるだろう。

 一方、アニメ産業市場(ユーザーが支払った金額をベース)の2011年の売り上げは1兆3393億円。両者には10倍近い差がある。つまり、業界自体の規模は小さいが、流通時の付加価値、経済波及効果は絶大。アニメは、関わる企業に新たな利益や価値を生む一種の「磁力」として機能しているのだと言える。

 それではアニメは具体的にどんな力があるのか。まずは物理的なもの。アニメは、それが加わることによって、「動員の拡大」「購買の増強」などが見込める。動員の最たる例は、毎年3日間で50万人以上を動員する「コミックマーケット」(コミケ)だろう。作品単位で見ても、放送開始やDVD発売など、1万人規模のホールイベントを行える作品も多く、例えば2012年10月には、40以上もの作品イベントが全国各地で行われた。徳島市で開催されるアニメのイベント「マチ★アソビ」が、直近のvol.9(2012年9月22日から10月8日まで開催)で5万2000人を集客したように、地方に万単位で人を集めることも可能だ。

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