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やっと入れた保育園… でもそこは地獄だった 待機児童の実態(2)

 

2014/1/24

 (前回のあらすじ)著者は2011年1月に慶太(仮名)を産んだワーキングマザーだ。育休中、認可園、認証園、認可外園など8件に申し込んだが、すべて断られた。諦め切れず区役所に通い続けていたところ、一筋の光が差し込んだように見えたが――。

 先輩ママからのアドバイス通り、認可園申込書には上司からの手紙と、「親の手助けを得られないため、保育園がないと働き続けられない」という懇願の直筆の手紙を付けた。12月以降、区役所にも2回足を運び、今更ながら認可外保育園リストをもらった。

 A4サイズの再生紙1枚。3度目に訪ねたときに引き出しから出して渡されたもの。こんな重要なものをどうして最初からくれなかったのか、腹立たしく思った。リストの存在さえ知らず、それまではひたすら地名と「認可外保育園」と入れてネットで検索しては電話をかけていたのだ。

■非情に届く「不承諾通知」

(日経DUAL)

 そして、4月入園が発表される日。どこかには入れるだろうと信じていた私に届いたのは、またもや「不承諾通知」。しかも、保育室のものと2通。理由は「空きがないため」としか書かれていなかった。一瞬、もう何をしたらいいのか分からなくなった。

 気を取り直して、ネットで二次募集を調べ、再び書類を記入。この書類も、半年ごとに新しいものを提出しなくてはならない。たかが書類とはいえ、赤ちゃんの面倒を見ながら必要な書類を集めたり、記入したりするのは胃が痛くなる作業だった。二次募集の応募日、役所が開いた時間に窓口にて提出。家に帰ると、三たび申し込んでいる認証や認可外に電話して空きを聞いて回ったが、ゼロ。

 本当に目の前が真っ暗になった。

 約1年前から始めている保活とは何なのか? 「保育園選び」なんて存在しないじゃないかと悟った。自分の仕事や生活のスタイルにぴったり合った教育方針に共感できる、保育士の質がいい……、そんな保育園を「選ぶ」ことなど夢のまた夢。最低限の条件をクリアしている保育園に入園すること自体が困難を極める。入れてくれる保育園にすがるしかない、それが現実だった。だまされたような気分と、愛する子どもを安心して預け、普通に働くことがそんなに悪いことなのかという悲しい気分にさいなまれた。

 2011年、私が住む区では1歳児300人の枠に1000人以上が申し込んだそうだ。前年の700人を大幅に上回り、フルタイムの共働き家族という満点(入園のための点数制度)に近い家庭が、どこの認可園にも入れないという事態が区内あちこちで起きていた。

■やっとつかんだ入園のチャンスだったが…

 二次募集に応募したときに応対した、区役所窓口の“冷徹女性”が「認可外のA園かB園なら空いてるかもしれない」と口にした。既に他の認可外には断られていた私は、帰宅してすぐに電話。B園は満杯だったが、A園にはまだ空きがあり「日曜日に行う説明会に来ていただければ、そのまま入園手続きもできます」との答え。

 このとき、既に3月も後半に突入していた。

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