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ホントが知りたい 食の安全

食品の安全性めぐる情報に振り回されない方法 ホントが知りたい食の安全 有路昌彦

2013/2/22

 ますます気になる食の安全。私たちの生活と健康に直接関係するだけでなく、ちょっとした誤解から風評被害が発生、何千億円規模の損失が出ることも珍しくありません。多くの人が幸せに暮らすには、バランス良い世の中であることが大切。そのためには風評被害のようなダメージが発生しないようにすることが必要です。この連載では、食と環境をテーマに、バランスよく持続可能になるにはどうすればよいかを専門に研究している筆者が、毎日の生活から浮かび上がってくる「食の安全」の疑問を解決します。

 みなさんは、食品の安全性に関する情報をどこで得ていますか。

 情報源というのは意外と限られています。アンケートをとると、ほとんどの人がテレビか新聞と答えます。その中でもテレビの情報番組というのが今でも圧倒的多数。私が研究で毎年のように行っているインターネットアンケートでも、大体90~95%の人がテレビを情報源にしています。

 中でも食品に関する情報番組は、その情報の真偽にかかわらず一定の視聴率を稼ぐことができるので、テレビ局各社が番組を持っています。朝の情報番組の中でも、かなり頻繁に食に関する話題を取り上げています。

 テレビは確かに便利なもので、つけっぱなしにしていれば自然の情報が耳に入ってきます。自分からアプローチするという煩わしさがありません。

 新聞や雑誌は、活字を読むことに慣れた人や習慣を持っている人が情報源にすることが多いようです。

■加工した人の主観が入る

 この次に多いのが、人からの伝聞です。会社の人から聞いたとか、家族が話していたとか、そういった伝聞は比較的多く、重複回答になりますが、約半数の人が情報源にしています。最近はインターネットからの情報収集も多くなってきています。

 テレビ、新聞、伝聞に共通しているのは、全て二次的情報であるということです。誰かが加工したものであり、要点をとらえていて理解しやすいものです。

 しかしこういった二次的情報は、その加工した人の主観が入っており、元々の情報から変わっていることがよくあります。ちょっと理解に時間がかかりそうなことは省かれていることも多いものです。

 食品の安全性に関する情報に限ると、こういった二次的情報は巷にあふれており、様々な論調があります。だから、何を信じてよいのかわかりにくくなっています。

 たとえば、情報番組で「納豆が体に良い」という話があり、次の日にスーパーの棚から納豆が売り切れるというような状況が発生します。

 確かに納豆はとてもよい食品ですが、たくさん食べたからといって体が直ちに良くなるというようなものではありません。仮にそういう効果があればそれは医薬品に登録されることでしょう。

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