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東京ふしぎ探検隊

有楽町火災で露呈 新幹線品川折り返し増やせぬ理由

2014/1/17

東京駅と品川駅の間にある札の辻橋(東京・港)付近を走る東海道新幹線。電柱に挟まれた4線が新幹線の線路。4線のうち2線は車庫に向かう線路となっている

 1月3日、JR有楽町駅近くで発生した火災の影響で、東海道新幹線のダイヤが大きく乱れた。遅れは最大で約5時間半。Uターンラッシュと重なり、駅は大混乱に陥った。火災現場は東京駅と品川駅の間に位置する。それなら品川駅で折り返すことはできなかったのか。災害時には東京駅の代替ターミナルになると期待されていた品川駅は、なぜ機能しなかったのか。

■品川駅は大量の折り返しを想定していない

 火災が発生したのは午前6時30分ごろ。JR東海は午前6時36分ごろから東海道新幹線の運転を見合わせた。正午前に運転を再開したものの、遅れは終日続いた。夜になっても遅れは2時間を超えたという。上下線で91本が運休、15本が区間運休となり、遅れは238本に及んだ。

 火災現場となった有楽町駅は、東京駅のすぐ隣にある駅だ。新大阪駅方面からの上り列車の場合、品川駅までは火災の影響を受けないはず。それなのになぜ、これほど運休が多かったのか。遅れが長引いたのか。

 JR東海は午前10時過ぎから、品川駅での折り返し運転を始めている。合計で7本の臨時列車を走らせた。ただし1時間に2本のペースにとどまり、1時間に10~13本というダイヤをこなすには力不足だった。品川での折り返しがもっと多ければ……。そう思った人は多いだろう。

東海道新幹線品川駅の配線略図。上が東京方面。左側が東京に向かう上り線、右が下り線。塗りつぶされているのがホームで、その上に留置線が3線あるのがわかる(JR東海編「東海道新幹線のあゆみ」から抜粋)

 しかし、品川駅は東京駅のように大量の折り返し運転を前提として設計されていない。東京駅の代替ではなく、補完することを目的に造られているのだ。

 まずは品川駅の構造を詳しく見てみよう。

 JR東海が編さんした「東海道新幹線のあゆみ」に品川駅の配線図が詳しく載っている。品川駅には上下2つのホームがあり、最大4本の列車が発着できる。列車を待機させたり折り返したりする際に必要となる留置線(折り返し線)は3線あるが、折り返し作業に使えるのは2線のみとなっている。

 これに対して東京駅は、3つのホームに6本の列車が発着できる。折り返しも6線すべてで可能だ。この差が折り返し能力の差として表れた。

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