マネー研究所

マネートレンド

景気と女性アイドル、浮き沈みに意外な法則

2014/2/20

 女性の人気アイドルが生まれるのは不況期――。過去のデータを調べると、このような「法則」が浮かび上がるのをご存じでしょうか。意外かもしれませんが、景気循環と女性アイドルの人気は、密接に関係しています。両者の動向に精通したエコノミスト2人と、芸能界の事情に詳しいアナリストの異色の討論を通じて、いつもとは異なる視点から景気の行方について考えてみましょう。

三井 アイドルの人気と景気に関係があるというのは、都市伝説ではないのですか。

女性アイドルと景気の関係をひもとく議論に参加した3人。上武大学ビジネス情報学部教授の田中秀臣氏(右)とみずほ証券チーフマーケットエコノミストの上野泰也氏の対談に、女優で金融アナリストでもある三井智映子さん(中央)が加わった(撮影:大槻純一、以下同じ)

田中 都市伝説などではなく、アイドル評論家の間では、以前から語られていたことです。女性アイドルの変遷を1970年代から振り返ると、景気が悪いときに人気アイドルが生まれ、景気が良くなると人気が落ちています。人気が落ちるのは、景気がピークをつけてから大体1~1年半後です。

 上野さんが分かりやすく整理されていますが(下の図)、山口百恵・桜田淳子・森昌子の「花の中三トリオ」の人気が出たのは、1973年10月の第1次石油ショックで景気が落ち込み始めた頃です。1978年秋に起きた第2次石油ショックで景気後退した80年代初頭には、松田聖子や「花の82年組」の中森明菜・小泉今日子・早見優などがデビューし、人気になりました。

注:日経平均株価は月足。景気動向は内閣府「景気基準日付」。アイドルの変遷は、みずほ証券の上野泰也さんのリポートを参考に日経マネー誌が作成

 80年代半ばの円高不況のときに誕生したおニャン子クラブは、素人がそのままアイドルになった初めての例でした。それまでのアイドルは歌やダンスのレッスンをそれなりに受けてからデビューし、ファンにとっても自分とは別の人たちという存在でした。

 でもおニャン子は昨日まで隣に座っていたような娘(こ)のまま。それまでのアイドルと比べて、ファンとの距離がぐっと縮まりました。人数も多いので、誰かしらにお気に入りの娘が出てくる仕掛けなので、ファンの獲得という点でも新しいスタイルを作り出しました。

上野 おニャン子、モーニング娘。(モー娘。)、そしてAKB48と時代と共にアイドルグループの人数が増えています。今は経済の成熟で好みが多様化しています。昔は巨人ファンでないと野球ファンでないような風潮がありましたが、今は東京にいても東北楽天ゴールデンイーグルスのファンでも不思議ではない。

マネー研究所新着記事