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報道カメラマンのiPhone撮影塾

iPhone2台で料理写真を魅力的に 1台は照明役 報道カメラマンのiPhone撮影塾

2013/2/19

 日経新聞写真部のカメラマンが「手軽なカメラ」iPhoneを使った本格派写真撮影のノウハウを伝授するシリーズの2回目。今回は、写真撮影の要「光」の操り方を紹介しよう。

 光を意識するだけで、iPhoneでも十分に目を引く写真が撮れる。そもそも写真は光と影の表現とも言われ、光をとらえて形にする意味で一眼レフとiPhone内蔵カメラに違いはない。取材の内容にもよるが、私たち報道カメラマンも日ごろから自然光でも人工光でも、光源を気にしながら一回一回シャッターを切っている。現場の光をいかにして自分の味方につけるかが、きれいな写真を撮るためのカギを握っている。

■食べ物は「半逆光」で

窓のそばで外からの光を取り入れて撮影(東京・大手町)

 カメラマンの仕事の一つに、人気の商品をそのイメージも含めて写し取る、いわゆる「ブツドリ(物撮り)」というものがある。雑誌やパンフレットを美しく飾る広告写真のカメラマンと違い、照明機材を多く持たない私たち報道カメラマンは、現場にあるものや、現場にある光をなるべく生かして、手軽に素早くブツドリを実現している。これをiPhoneでの撮影に応用してみると……。

 さっそく、昼ごはんを撮ってみることにした。フェイスブックにアップする食べ物の写真も、ちょっとした撮影の工夫でおいしそうに写すことができる。最近は、「自然光によるフード写真」が写真業界でも人気を集めている。

 撮影方法は簡単。窓際に撮りたい料理を置き、窓に向かってiPhoneを構える。窓から差す光が「半逆光」(光源が被写体の後方斜め上にある状態)になるようにして撮る。それだけでOK。

 皿の全部を写さなくても、見せたいところを中心に構図を切り取ればより魅力的な写真になる。試しに、幸い窓が多い日経新聞東京本社の社員食堂で、同僚の視線を気にしつつも撮影してみた。

屋内の明かりで撮影した食事 【ISO200、絞り2.4、シャッター速度1/20秒】
窓のそばで撮影した食事 【ISO50、絞り2.4、シャッター速度1/180秒】

 屋内の明かりで撮った写真と窓際に置いて撮った写真の違いは見ての通り。「半逆光」で撮った写真は陰影が強くなり、より立体感が出ている。また椀(わん)ものは光を受けて汁に透明感が加わった。

 ちなみに日経電子版の人気企画「今週の3つ星スイーツ」で使っている写真の多くも、半逆光で撮ったものだ。

 料理だけではどこか寂しくイメージが伝わりにくいときは、グラスを脇に添えたりするといい。主役の料理を引き立てるいわば「刺身のつま」だ。ほかにランチョンマットや箸置きなどもあると、よりまとまった写真になるはずだ。

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