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報道カメラマンのiPhone撮影塾

女子高生が夢中のトリック写真 iPhoneで挑戦

2013/7/16

 女子高生が火付け役となって交流サイト(SNS)などで一躍有名になった「マカンコウサッポウ」と呼ばれる写真手法をご存じだろうか。中央に立つ人から発せられた「見えない気の力」で周囲の人がはじき飛ばされているように見えるトリック写真のことだ。これ以外にも、遠近法を利用した写真など、ユーモアあふれた作品が高校生を中心に流行している。今回はこうした「トリック写真」をiPhone(アイフォーン)で撮影する方法やコツを紹介したい。

連写アプリで「マカンコウサッポウ」

真上にジャンプするのがコツだ(魚眼レンズ使用)

 これらの写真の特徴は、撮影に複数の仲間が必要なことで、皆で協力して写真が完成した時の達成感はひとしおだ。

 埼玉県に住む女子高生によれば、「マカンコウサッポウ」は高校1年生の終業式にクラスメートと撮影したという。同じ呼び名で漫画「ドラゴンボール」で登場人物が使う「魔貫光殺砲」という技があるが、直接これをまねしたわけではないという。

 写真の撮影方法自体は単純だ。ポーズを取らせた人の周囲に「ジャンプ役」を半円状に配置する。iPhoneのモニター画面を見ながら、ジャンプした状態を想像しながら構図を決めよう。あとは両手をまっすぐ前に出して、両足が両手につくように全員で「真上に」ジャンプして、最高地点に達した瞬間を撮影する。

 しかしiPhoneの標準カメラアプリでは連写機能が付いておらずジャンプの瞬間を撮り逃しがちだ。女子高生も「iPhoneの連写アプリを使用した」とのこと。そこで連写撮影が可能な「Snappy Cam」を使ってチャレンジしてみた(「iPhone撮影塾」連写アプリ編参照)。子供たちに集まってもらい「3、2、1、0」と掛け声をかけてタイミングよくジャンプしてもらった。あとは繰り返すのみ。5回ほど跳んでもらったところ、ブレ気味だが「吹っ飛んでいる」ように見える写真を撮影できた。

 撮影後、ジャンプしすぎて上気した顔の子供たちがiPhoneに集まり笑う姿が印象的だった。快晴時に屋外で行えば、ジャンプする足元に影ができて、より空中に浮かんでいる様子が再現できるはずだ。

米版ジャンプ写真「ベイダリング」に挑戦

「ベイダリング」撮影の難易度はそれほど高くない

 女子高生が「発明」した「マカンコウサッポウ」は海を渡り、アメリカ国内ではSF映画「スター・ウォーズ」のパロディーに焼き直された。悪役のダース・ベイダーが不思議な力(フォース)で相手のノドを締め上げるという技をまねた写真で「ベイダリング」と呼ばれる。

 震災関連取材で訪れていた福島県南相馬市の県立小高工業高校のバスケットボール部員の協力のもと、撮影にトライしてみた。まずはベイダー役がジャンプ役に向かって手をかざす。ジャンプ役の部員たちがのど元を押さえて苦しみの表情を浮かべながらジャンプするとユニークな写真ができあがった。ポーズが比較的単純なので、ジャンプする人の手足の格好がポイントとなる「マカンコウサッポウ」よりも難易度は低くおすすめだ。

 連写アプリはその性質上、一枚の写真の画質が低くなるのが欠点。そこで今度は思い切って「一回のシャッターチャンス」にかけて撮影してみた。

 この連載で以前にも触れたことがあるが、iPhoneのシャッターは「画面から指を離した瞬間」に切れる。そのため、あらかじめ指を画面に触れた状態でスタンバイし、ジャンプの最高到達点の少し前の瞬間にその指を離す、というのがうまく撮影するコツだ。それでもタイミングを合わせるのは難しく、部員たちには20回以上もジャンプしてもらった。その甲斐あって満足のいくクオリティーの写真を撮影することができた。

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