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ホントが知りたい 食の安全

風評被害防ぐには 消費者にできること ホントが知りたい食の安全 有路昌彦

2013/2/8

 ますます気になる食の安全。私たちの生活と健康に直接関係するだけでなく、ちょっとした誤解から風評被害が発生、何千億円規模の損失が出ることも珍しくありません。多くの人が幸せに暮らすには、バランス良い世の中であることが大切。そのためには風評被害のようなダメージが発生しないようにすることが必要です。この連載では、食と環境をテーマに、バランスよく持続可能になるにはどうすればよいかを専門に研究している筆者が、毎日の生活から浮かび上がってくる「食の安全」の疑問を解決します。

 前回「風評被害」には、1.怖がらせる人によって発生する風評被害、2.対応のまずさによって発生する風評被害、の2つがあり、最終的にはこの2つが組み合わさって大きな被害になっていくとお話ししました。

 今回はその防止方法についてお話しします。

■突っ込みをうけないような防御

東日本大震災後、社員食堂で風評被害食材を優先使用する会社もあった

 風評被害の防止方法には、「企業がするべきこと」と「私たち消費者にできること」の2つの側面があります。

 企業がするべき事とは、まず「予防」です。風評被害は(1)のように意図的に引き起こされる可能性がある以上、何も準備せずにいたら、いつかやられてしまうことがあります。

 企業は自ら風評被害を受ける可能性がある商品や企業の取り組みなどをリスト化し、その要因を分析して対策方法を事前に定めることが必要です。これを「リスク要因分析」と呼びます。

 たとえば、あるジュースを製造している企業があったとします。そのジュースの原料の性質、調達先、製造方法とあらゆるところで、どういった見られ方をするのかを企業の中で話し合って「悪い見られ方をする可能性がある点」をあらいだします。

 その箇所こそがリスク要因。その部分に「突っ込みを受けないように」、事前に安全性に関する科学的根拠とそれを裏付ける科学者との話し合いを済ませておくのです。

 これは結果としてより安全なものを消費者に提供することと同義になりますので、企業にとっても消費者にとってもメリットがあります。

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