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腹が出たとき、男の体に何が起こっているのか 日経ヘルス・フォーメン

2011/8/19

 「例年ならジャケットに隠していたメタボ腹がどうにも格好悪い」と嘆く人は多い。しかし、メタボ腹は見た目だけではなく、仕事にも悪影響を及ぼしかねないことがわかってきた。今こそ真剣に腹やせを決断しよう。

 お腹をつまんでもたいして脂肪の厚さがないのに、ぽこっと出てしまう――。

 なぜだろうか? 男の場合、皮下脂肪よりも、お腹の内側に内臓脂肪がつきやすく、腹筋の内側からお腹をせり出させるからだ。

■内臓脂肪が大問題

内臓脂肪を構成する脂肪細胞は、電子顕微鏡で見るとピンポン玉のよう。通常は70マイクロメートルほどで太るとその2倍に大きくなる。病的に太ると、分裂を始めて、小さい細胞も出現(下)。すると、炎症が起きて代謝を乱す悪玉ホルモンが出る
上は、へそ位置で横断した腹部CT画像。黄色に着色したのが皮下脂肪。オレンジ色が内臓脂肪で、その面積は135mlでメタボの基準100mlを超えている。これは、筆者の08年時の検査写真。このとき、血圧も中性脂肪も同時に高かった

 そして、ここ数年来の研究で内臓脂肪が増えると、働き盛りの男たちの体調が狂い出すことがわかってきた。

 内臓脂肪は、内臓を取り巻く腸間膜(ちょうかんまく)という部分で増える脂肪細胞の塊だ。だが、ただの塊ではなく、代謝をコントロールする一種のホルモンの分泌器官としても働いている。通常はアディポネクチンという糖分や脂質の代謝をスムーズにする“善玉ホルモン”を出す。

 ところが、太り始めて、内臓脂肪が増えてくると、脂肪細胞の中に脂が満杯になる。「細胞のほとんどを脂が占めるようになるとこのストレスで細胞の働きも変わる」と首都大学東京大学院人間科学研究科ヘルスプロモーションサイエンス学域の藤井宣晴教授はいう。すると、分泌される物質も一変する。善玉ホルモンの分泌は減り、代わりに血糖値を上げたり、血液をどろどろにしたり、血圧を上げてしまう複数の“悪玉物質”を出すようになるのだ。

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