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鉄道が子どもの成長に必要な理由

 

2012/9/13

 電車を見下ろせる橋や線路近くの公園に行くと、必ずと言っていいほど見かけるのが親子連れの姿。子どもは鉄道が大好きだ。だけど寝てもさめても電車のことばかりの子どもたちに、「こんなに鉄道好きで大丈夫だろうか」と疑問や不安に思うパパ、ママも多いのではないだろうか。そんな問いに対して、「鉄道は知育に効果がある」ときっぱり答えてくれたのが、大阪総合保育大学大学院専任講師の弘田陽介氏だ。

 教育学の観点から『子どもはなぜ鉄道が好きなのか~鉄道好きの教育<鉄>学~』(冬弓舎)を著した弘田氏は、「子どもの遊びにおいて、鉄道ほど豊かな広がりを持つジャンルはほかにない」と指摘する。

 電車にはさまざまな車体のデザインがあり、子どもたちはそれぞれの特徴を見出し、美しさを味わうことができる。実際に乗って、そのスピードを体感し、窓の外の景色を楽しむこともできる。路線図を見て、電車が走っていく姿を想像することもできるし、玩具で電車を走らせる疑似体験もできる。子どもの年齢に応じて多様な関わり方があるのだ。

子どもの「認識力」を高める

 そして鉄道は子どもの成長にも一役買ってくれる。

 一般的に子どもが電車に興味を持ち始めるのは1歳半~2歳の頃。プラレールやNゲージといった玩具は、実際の電車を縮尺し、デフォルメしたものであるにも関わらず、子どもたちはそれらを実際の電車と同じものだと認識する。

 「初等教育において、この『認識する力』は非常に重要。形や数、言葉などの違いを認識し、理解する。この認識力こそ、人間の能力の基礎となる。電車はそれぞれ名前が違うし、形も色も違う。普段から電車に関心を持ち、外で電車の走る姿を観察し、家では玩具を通して電車の記憶を反芻(すう)する。現実の電車と玩具の電車がつながる。それによって子どもの認識力がさらに伸びるのです」。

 親の関わり方もポイントだ。子どもが「でんしゃー!」と指差したときに親が無関心だと子どもの興味はそこで止まってしまう。「電車は速いね。〇〇線と〇〇線は形が違うね」という具合に親もきちんと応えることが大切。「子どもの認識力は大人が認めることで発達する」からだ。

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