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自分年金1億円、「生涯現役」が実現への近道

2012/2/8

 厚生労働省が調べた「高年齢者の雇用状況」(2011年)によると、過去1年間に定年を迎えた43万4831人のうち73.6%(32万71人)は、働き続けることを選択し、継続雇用されています。今の年金制度のメリットを享受できる高齢者でも、こうした傾向が見られる以上、現役世代は定年後も働き続ける必要性が高まりそうです。また、定年後も働く生涯現役の道を選ぶことで、前回解説した「自分年金1億円」の実現が容易になります。今回は、定年後も働き続けるメリットはどれだけあるのか、そして年金を受給しながら働く際のポイントは何かについて、生活経済研究所長野の塚原哲さんに解説してもらいました。

 年金の世代間不公平が叫ばれているが、高齢者は公的年金だけで優雅に暮らしているのだろうか。

 図1では、間もなく60歳を迎える会社員の世帯が受け取る年金を試算した。若者から見れば「年金勝ち組」ということになるのかもしれない。60歳以降、年金額は3回変化する。60~64歳で年額約120万円、65~66歳は同240万円、67歳以降は同266万円だ。月給を50万円取っていたサラリーマンが、60歳を境に収入が月10万円になるのだ。その困難な生活をイメージできるだろうか。月収50万円は大手企業でもそれなりに出世した人。半額程度なら年金額は年60万円にしかならない。

図1 年金の支給額の推移   まもなく60歳を迎える会社員の夫(昭和27年生まれ、勤続40年、退職時の月給50万円)と専業主婦の妻(2歳下、国民年金保険料30年納付済み)の年金モデル例。60歳から64歳までの5年間は報酬比例部分は120万円弱。この人は報酬比例部分が60歳からもらえる最後の世代。以降の世代は報酬比例部分の支給開始年齢が繰り下げられ、1961年4月2日生まれ以降(男性)でなくなる。

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