弁当男子、自慢のおかずレシピ
何でもランキング
ごはんが進み、節約も
手製の弁当を持って通勤・通学する「弁当男子」と呼ばれる男性が増えている。弁当を毎日作る人にとって、献立がマンネリ化しやすいのは悩みの種。から揚げやハンバーグ、肉じゃがなどの定番以外で、自慢のおかずレシピを募集したところ、短時間でできるものから、凝った料理まで、様々なメニューが集まった。レシピを専門家に評価してもらったところ、ごはんが進みそうなおかずがランキングに並んだ。
週3回以上、自分で弁当を作る男性300人に聞いたところ、弁当作りを始めた動機は「節約のため」が69%で最多。弁当1食あたりの予算は300~400円程度で節約効果は大きい。続いて「料理が好きだから」(13%)、「健康のため」(12%)が多かった。
弁当作りを始めて約10年のIT企業勤務の谷口順さん(46、仮名)は「最初は節約のためだったが、だんだん作るのが楽しくなった」。今では梅干しを自分で漬け、毎日違うおかずを作るようにしているという。
フライパン1つで手早くできる「男の料理」らしいものが多かったが、ランキングの上位には工夫を凝らしたメニューも。1位は塩麹で前日から肉に下味をつけ、4位や9位は油で揚げてから炒めたり、煮込んだりと一手間かけている。
朝、弁当作りにかける時間は20~30分が一般的だが、予備校勤務の小林聡さん(32、仮名)は「前日の夕食後、テレビを見ながら1時間くらいかけて作る」。同じメニューが続かないように調味料を変えてアレンジしたり、レシピサイトで調べた料理に挑戦したりするのが楽しいという。
アンケートでは、弁当作りを続けるコツとして、「前日の夜に作っておいて、朝は詰めるだけ」「前の晩のおかずを使い回す」といった回答や「冷凍食品を活用する」という意見が多かった。新年度を機に、無理のない範囲で弁当作りを始めてみてはいかがだろうか。
栄養バランスにも配慮を
弁当は栄養バランスにも気をつけたい。弁当箱の容量(ミリリットル)はほぼカロリー量(キロカロリー)に相当する。運動量にもよるが、20~40歳代の男性ならば800~900ミリリットルの弁当箱が適量サイズ。ごはんなどの主食は弁当箱のおよそ半分。主菜よりも野菜などの副菜を多めにするほうがいい。目安は主食、副菜、主菜の量が3対2対1だ。
彩りも目安になる。白、赤、緑、黄、茶のうち、4色以上を心がけよう。主食の白、主菜の茶色が中心になるので、赤、緑、黄色を用意したい。プチトマトやホウレンソウなどの青菜は見た目もきれいで弁当に向く。
調査の方法 2月上旬、マクロミルを通じ、週3回以上弁当を作る男性300人を対象に弁当のおかずレシピを募り、独創性などを考慮し、40品に集約。料理研究家ら10人に、独創性や調理の手軽さなどの観点から順位付けしてもらった。選者は次の通り(敬称略、五十音順)
▽池田裕美(「ESSE」副編集長)▽きじまりゅうた(料理研究家、「朝15分でできる丼弁当」著者)▽小林雄樹(料理研究家)▽阪下千恵(料理研究家・栄養士)▽佐藤圭悟(分とく山板前)▽沢田けんじ(料理研究家)▽島本美由紀(料理研究家)▽杉森一広(オレンジページ編集統括)▽土井小百合(管理栄養士・料理研究家)▽安井レイコ(料理研究家)
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