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裏読みWAVE

マイケルが凋落? 米名前ランキング100年の変遷 編集委員 小林明

2013/3/15

 以前、このコラムで日本人の名前の流行の変遷について過去100年分を調べて、様々な法則があることを紹介したことがある。では、外国人の名前で何か興味深い傾向はあるのだろうか?

 米国の社会保障庁の統計を詳細に分析してみると、やはり意外なトレンドが浮かび上がってきた。

 そこで今回は、米国の男子の名前の変遷について取り上げる。もしかすると、名前を聞くだけで相手の生まれ年などを推測することができるかもしれない。少なくとも、米国人とのビジネストークや社交などには格好の話題となりそうだ。

■ジェイコブ・メイソン・ウィリアムがトップ3

 表1は2011年に米国で生まれた赤ちゃんの名前ランキングのトップ20(米社会保障庁調べ)。上位3位はJacob(ジェイコブ)、Mason(メイソン)、William(ウィリアム)。1999年以降、13年連続で首位を独占しているJacob(ジェイコブ)が1番人気。そもそも旧約聖書のイサクの息子でイスラエル民族の祖となるヤコブに由来する名前で、93年に9位とトップ10に食い込んで以来、安定した人気を維持している。

表1

 2位は最近、急上昇のMason(メイソン)。34位(2009年)、12位(10年)と一気に順位を上げた。これは「石工、石職人」を意味する名字だったが、近年は名前として使うのがトレンドになっている。3位のWilliam(ウィリアム)は昔から人気の高い名前として知られる。

■ジェイデン人気は「ブリトニー効果」?

 意外なのが4位のJayden(ジェイデン)。

 02年までは100位以下のかなりマイナーな名前だったが、07年に18位に浮上してからは11位(08年)、8位(09年)、4位(10年)と上昇した。

 実はこれには理由がある。米人気ポップ歌手、ブリトニー・スピアーズさんが06年に出産した次男に「Jayden James(ジェイデン・ジェイムズ)」と名付けたのがきっかけでブームに火がついたらしい。「有名人やその子どもの名前にあやかりたい」という親心は日本も米国も変わらないようだ。

■マイケルが1949年以来初めて5位圏外に!

 衝撃的なのはMichael(マイケル)の退潮。1954年から98年まで(60年は除く)首位に君臨してきた人気の高い名前の代名詞。44年間の首位は過去100年間で最長記録を誇る。

 Michael(マイケル)は旧約聖書に登場する大天使ミカエルに由来する名前で、ポップ歌手のマイケル・ジャクソン、元プロバスケット選手のマイケル・ジョーダン、俳優のマイケル・ダグラスやマイケル・J・フォックスなど有名人は数知れない。

 ところが最近は、その勢いにも陰りが見えており、順位は2位(2008年)、3位(09年)、3位(10年)とジリジリ後退。11年には6位となり、1949年以来で初めてトップ5圏外にはじき出されるという“歴史的事件”になった。長年、黄金時代を築いた名前といえども、時代の荒波に飲み込まれ、ついに流行の歯車が大きく回りつつあるといえそうだ。

 5位に入ったNoah(ノア)は聖書にちなんだ名前で、「方舟」に乗って大洪水の難を逃れたことで知られる。2位のMason(メイソン)、4位のJayden(ジェイデン)などの躍進とともに人気ランキングに新風が吹き込んでいる格好だ。

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