たっぷりご飯はうれしいけれど…妻の料理残せますか?
ボクが食べなきゃ妻が太る
家族4人がそろう週末。妻が作る晩ご飯は、いつも驚くほど盛りだくさんだ。この前、すし飯のときは、おひつにてんこ盛りになった6合分のご飯に目が点になった。食べ盛りの息子2人がいるとはいえ、思い切り気合を入れなければ、食べきれるものではない。
「こんなに無理だよ」と弱音を吐いても、妻は「大丈夫、大丈夫」と言って、容赦してくれない。実際、ボクは大食らいなので食べようと思えば食べられるし、すし飯に目がないのだが、こうしてダイエットの夢が粉砕され続けているのが悩みの種なのだ。
いわゆる「幸せ太り」を続けて20年余り。無理しないで残そうと思ったことは数知れないが、ボクが食べないと妻が食べる。そうなると彼女のダイエット計画が吹っ飛ぶし、食べ過ぎて苦しんでいるところを何度も目撃しているから、やはり僕が食べるしかないという結論に立ち戻る。
彼女は「もったいない」と言って賞味期限切れの納豆やハムを食べる習性もあるので、ボクが先回りして冷蔵庫を漁り、古くなったものを食べることもしばしば。ふくよかになっていく自分に焦るばかりだが、解決策は見つかっていない。
母の満足感がほしくて
炊きたてご飯に熱々のみそ汁、主菜のハンバーグはレタスやトマトで彩りよく盛りつけ、ブロッコリーとリンゴのサラダにきんぴらゴボウ。週末は子どもの好物を取り入れ、主菜に副菜2、3品をつくるよう心掛けている。普段は帰宅が遅くちゃんと作れないから。
これだけあれば子どもも「おかずが多い」という。そのくせ、「ご飯にかけるもの、ない?」とふりかけや納豆をほしがる。ご飯、おかず、みそ汁とバランス良く食べず、一気におかずやご飯だけ食べるからだ。
そして好きじゃないおかずを食べず、食事に1時間もかかる。「早くしなさい」「ブロッコリーだけ残すの、やめて」と私も気付けば文句ばかり。たくさんつくってもあまり実りはない。むしろひと皿で完結するカレーライスやオムライスのほうが子どもは喜び、ぺろりと平らげる。
でも、食卓にずらりと皿を並べると「お母さん」を頑張っている気分になれるのだ。子どもが残したおかずは、あえて翌日のお弁当に入れる。好き嫌いを克服してといいつつ、これが「もったいない太り」を避ける最善のダイエット策だとひそかに思っている。
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