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日本の歩き方

「キリスト」ラーメンは青森・新郷村! 住民、墓守る

2014/5/2

国道454号に設置された「キリストの墓」の案内板

 ゴルゴダの丘で十字架にかけられ刑死したはずのイエス・キリストは、実は生き延びて日本に渡り、現在の青森県新郷村で亡くなった――。荒唐無稽と言われれば確かにそうだが、話は神秘とロマンにあふれていて興味深い。果たして真偽はどうなのだろう。ようやく雪が消えた北国の村を訪ねたら、そこには村人によってしっかり守られてきた「キリストの墓」が確かにあった。

■キリストの弟の墓も

木立に囲まれたキリストの墓。傍らにダビデの星のマークが入った墓碑が立つ

 快晴の日曜日、青森県八戸市から十和田湖に向かう国道454号沿いの駐車場から緩やかな上り坂を200メートルほど歩く。丘の上に着くと、芽吹きを待つ木立の中に2つの盛り土があり、そのうえに1つずつ十字架が立っていた。

 右手がキリストの墓で、傍らに上下逆の2つの三角形を重ね合わせた「ダビデの星」をあしらい、「十来塚」と書いた墓碑が立っている。左手の十字架はキリストの弟のイスキリの墓だという。

 2つの十字架の間には、イスラエルのエルサレム市が2004年に新郷村に寄贈した縦25センチ、横70センチの白い石が埋められている。エルサレムで建材として広く使われている「エルサレム・ストーン」という大理石だ。

 表面にはヘブライ語で「この石はイスラエル国、エルサレム市と新郷の友好の証としてエルサレム市より寄贈されたものである」と刻まれている。除幕式には当時の駐日イスラエル大使も参列した。

 キリストの墓からさらに少し上ると、新郷村にキリスト伝説が誕生したいきさつをパネルや写真で紹介する「キリストの里伝承館」がある。屋根の上に十字架がある教会風のデザインだ。

 記者がキリストの墓を訪れた4月20日は冬季閉鎖中だった伝承館の今年度の開館初日で、観光客の姿もちらほら見られた。十字架を興味深そうに眺めていた外国人の女性2人連れは、岩手県二戸市の小中高校で英語を教えるオーストラリア人のケリー・ヘイワードさん(24)とイギリス人のチェン・ホイミンさん(25)。

 「休みにどこに行こうかと隣の青森県の観光地をインターネットで探したら、キリストの墓が見つかった。おもしろいと思って来た」とヘイワードさん。そして「今日はイースターですよ」。帰って調べたら、「イースター(復活祭)」は刑死したキリストが3日後に復活したことを記念する日で、キリスト教で最も重要な祭りだった。

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