河北麻友子が50本持っているテンションが上がるモノ
スタイリッシュで遊び心のある、ディオールのリップ
私がコレクターといえるぐらいたくさん持っている唯一のもの、それがリップです。スティック状のものやグロスタイプ……全部合わせると、50本は持ってますね。
なかでも多いのが、ディオールのリップ。たぶん半分はディオールのもので、いろんな種類、いろんな色のものを持ってます。これは、そのなかでも特にお気に入りの1本です。
このちょっとオレンジっぽい赤色も好きなんですけど、そもそものモノとしてのデザインが好きなんです。一見、ふつうのリップスティックのように見えるじゃないですか? でも実は、筆を引き出して塗るグロスタイプのリップなんです。この遊び心のあるデザインがカワイイ。
機能的にも、ディオールのリップは、つけ心地が抜群にいいんです。これは、つけたことのある女子にしかわからないことだと思うんですけど(笑)。あと、一度買うと長持ちするところも好きですね。
モノ選びの基本は「気分が上がるもの」
リップは子どもの頃から好きでした。私にとってリップは、ファッションの一部なんです。「今日はこの服を着てるから、唇はこういう色にしよう」とか、洋服に合わせてコーディネートするのが、まず楽しい。
一番の魅力は、つけるだけでテンションが上がるところです。たとえば仕事終わりに友達とごはんに行くことになったり、パーティーに誘われたりしたときに、色つきのリップをつける。それだけで、少しドレスアップした気持ちになれます。
リップだけでなく、モノ選びで大事にしているのは「テンションが上がるかどうか」です。前編で紹介したハートのボトルも、そこが魅力。見てるだけでテンションが上がります(笑)。洋服選びもそうなんです。「オシャレは我慢」とかいわれますけど、私は多少寒かったりしても、その時、自分の気分が上がるものを選ぶようにしています。
これがあるだけで、それを使うだけで、なんだかテンションが上がる。そういうモノを選ぶのは、私がこういう仕事をしているからかもしれません。
●河北麻友子、私のものがたり●
ニューヨークに住んでいた11歳の時に「全日本国民的美少女コンテスト」を受けたのは、その時期に日本に帰る予定がなかったから、「日本に帰るきっかけにもなるし」という軽い気持ちからでした。だから選ばれてもすぐに日本に来たわけではなく、今の仕事を始めたのも16歳からです。
「女優がしたい」という気持ちを持ってニューヨークから日本に来たんですけど、日本語もそんなに話せないし、漢字も読めない。とりあえずできることからやろうということで、モデルやバラエティーなど、声をかけていただいたお仕事は制限せずにやってきました。
そんななか去年、オファーをいただいたのが6月11日公開の『白鳥麗子でございます!』です。ドラマと映画が連動した、女優のお仕事。しかも松雪泰子さんや鈴木保奈美さんが演じてこられた歴史ある作品ということで、プレッシャーは大きかったです。
撮影はとにかくハードスケジュール。だけど主演ということで、現場を引っ張っていかなきゃいけない……。そこで意識したのは、笑顔でいることです。どんな仕事でもそうだと思うんですけど、笑顔でいると、それだけでなんだか楽しくなりません? シンプルなことだけど、笑顔ってすごく大事。それを積み重ねることで、みんなにも楽しく、笑顔になってもらえたらと思いました。
女優、モデル、バラエティー。今後も、どれもやっていきたい。いろいろやっているからこその、良さがあるんです。
たとえば、バラエティーに出たことで日本語が話せるようになり、それが今回のようなお芝居の仕事につながりました。映画の取材では、モデルのポージングも生かされます。笑顔が大事だと思うようになったのも、モデルの仕事を経験してきたから。私のなかでは全部がつながってるんです。なので、どれも一生懸命、完璧に近い形でやりたい。
そのすべての基本が「テンションを上げること」だと思うんです。どの現場でも明るく笑顔でいられるよう、これからも、気分が上がるものをたくさん集めていきたいです(笑)。
前編「河北麻友子が米国で身につけた流行重視より自分重視」もお読みください。
1991年、アメリカ・ニューヨーク生まれ。03年、第9回全日本国民的美少女コンテストでグランプリとマルチメディア賞をW受賞。08年から本格的に芸能活動を開始。12年より雑誌『ViVi』専属モデルとして活躍するほか、『ヒルナンデス!』(日本テレビ)や『東京EXTRA』(TBS)『BeauTV~VOCE ビューティーヴィー』(テレビ朝日)などの情報番組でも活躍。女優としては14年に初舞台を踏み、16年『白鳥麗子でございます!』で連続ドラマ初主演。モデル、女優、タレントと幅広く活躍中。6月11日公開の映画『白鳥麗子でございます!THE MOVIE』に主演。
(ライター 泊貴洋)
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