20代、30代、40代 きちんと見える通勤服のルール
「この服、似合ってる?」と衣替えを機に問いかけて
「年代によって、通勤服におすすめのアイテムやコーディネートは異なります」。そう話すのは、ファッション誌などで活躍する、スタイリストの福田栄華さん。
例えば、20代の人が膝上丈のスカートを着ていれば「若々しい」と肯定的に捉えられても、40代では「無理をしている」と否定的に見られることも……。「年齢が上がるほど、体のラインを上手に隠す服をアクセサリーなどで"格上げ"し、自分に似合うスタイルで着こなすワザが求められます」
衣替えの季節は、服との付き合い方を見直し、今の自分に最適なファッションを見極めるのに最適なとき。「去年は似合っていた服がしっくり来ないときが、服選びや着こなし方を考え直すのにベストなタイミングです。『この服、今の自分に似合ってる?』と定期的に問いかけることで、バージョンアップを図ることができますよ」
「大人かわいい+カッチリ」を組み合わせ
「20代は華やかな色や柄物のほか、フリルなど甘めのアイテムも似合う年代」と福田さん。カッチリとした形や質感の服をベースにきちんと感を演出しつつ、「地味で目立たない子」にならないよう、柄やアクセサリーなどで"大人かわいさ"をプラスします。
Tops:シンプルな形&色できちんと感を出す
トップスが派手だと"悪目立ち"しかねない。シンプルな色や形を選んだほうが職場では安心。
Accessory:ビジュー系で華やかな印象をプラス
ビジュー系のアクセサリーを首元や耳につけて、コーディネート全体に華やかさをプラス。
Bottom:柄物を選ぶなら3色まで
柄物を選ぶ際は、ストライプなど落ち着きのある柄で、色使いは3色以内にとどめたい。
Bag:プチプラでもカッチリした形を選んで
ビビッドな色でもカッチリした形を選ぶ、書類が入るサイズにするなど色と形のバランスが大事。
Shoes:パンプスで信頼感をアップ
「膝上丈のボトムスを選んだときは特に、足元のカッチリ感が不可欠」。パンプスで上品にまとめたい。
これはNG
×全身をビビッドな色でまとめる
×リボンやフリルを多用し過ぎ
×キャラクターもののバッグや小物
×サンダルなど露出の多い靴
活動的な印象にきちんと感をプラス
活動的な30代。信頼できる印象を与えつつ、柔らかく動きやすい素材の服を選んだり、遊び心のある小物を取り入れたりしながら、親しみやすさもプラス。濃すぎる色の服は「やりすぎ」感につながる危険が。色を取り入れるなら原色ではなく、パステル系を白や黒、茶色などと合わせて。
Tops:ノーカラーのジャケットできれいめに
ノーカラーのジャケットできちんと感を出しつつ、テーラードよりも柔らかい印象を与えて。
Accessory:プチプラと上品小物を重ねづけ
品のいい時計に革ひもなどを合わせ、こなれ感をプラス。おしゃれな格好いい先輩風に仕上げたい。
Bottom:ワイドパンツでトレンド感を出す
ガウチョパンツやワイドパンツは動きやすい上に、適度にトレンド感を出せる優秀アイテム。
Bag:A4も入る革のバッグが重宝
書類が真っすぐ入るバッグで、「仕事ができる」雰囲気を出そう。革製の落ち着いた色を選ぶと使い回しがきく
Shoes:上質な靴を1足持っておきたい
足元は品格を伝える上で重要なポイント。立ち姿が美しく見える上質なヒール靴は常備しておこう。
これはNG
×膝が見えるミニ丈のボトムス
×子供っぽいシルエットのトップス
×キラキラ系ビジューの重ねづけ
×カジュアル素材のバッグ
形はシンプルでも品良く見える素材を選ぶ
上質な素材や形のアイテムを選び、年相応の落ち着きや品を感じさせるコーデを意識しよう。肌のくすみや体形が気になる年代なので、体のラインが出すぎる服は避ける、顔周りに明るい色を加えるなど、細かな工夫が重要になる。見た目が若い印象でも、若づくりはNGと心得て。
Tops:素材のいい白シャツを味方に
顔周りを明るくする白のシャツ。柔らかな素材なら女性らしく、襟付きのパリッとした素材ならシャープな印象に。
Accessory:パールやダイヤで上品な印象に
パールのネックレス、ダイヤのピアスなど、シンプルで上質なアクセサリーをさりげなく取り入れて。
Bottom:ラップスカートで体形をカバー
ラップスカートはおなか周りのラインを隠し、程よく体形をカバーしてくれるのでおすすめ。
Bag:スカーフやストールを巻いて大人度アップ
バッグにスカーフを巻き、華やかさや品格をアップ。服の色によって選び分けるのも楽しい。
Shoes: ヒール低めでも形のきれいなものを
ヒールが低めの靴は、先がとがった形を選ぶとすっきり見える。傷んだ靴は信頼を損なうので注意。
これはNG
×体のラインが出過ぎる服
×首周りが大きく開いたトップス
×チープなアクセサリーの重ねづけ
×手入れの行き届いていない靴
この人に聞きました
福田栄華さん
女性誌の編集部で活動した後、ファッション誌やベビー雑誌など幅広い分野で活躍中。近著は『大人のプチプラ着こなし帖』(宝島社)
[日経ウーマン 2016年4月号の記事を再構成]
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
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