吉野家で15%還元も 高くなった牛丼を安く食べる技
"庶民の味方"の代表的なメニューである牛丼。しかし2014年12月と2015年4月に「吉野家」と「すき家」が相次いで値上げし、並盛り1杯が300円台後半となった。両チェーンの客数は前年同月比でマイナスの月が目立ち、足を運ばなくなった人が少なからずいることがうかがえる。
しかし「得するワザ」を駆使すれば、今でも300円台前半で食べることは十分可能だ[注1]。お得に食べる方法と代表的なメニューを実食して調べた。
すき家は電子マネーが最得、「CooCa」なら"3重取り"も
業界最大手のすき家は2015年、全国の店舗で電子マネーに対応。楽天Edy、交通系ICカード、iD、QUICPayが使える。ビューカードでチャージしたSuicaを使えば1.5%還元だ。さらに2016年からはゼンショーグループの独自電子マネー「CooCa(クーカ)」の導入も進んでいる。クーカは専用のウェブサイトからクレジットカードでチャージが可能。すき家、はま寿司などのゼンショーグループ店舗での支払時に0.5%分の独自ポイントが付与される。チャージ額に応じて最大3%分のポイントが付与されるキャンペーンが5月末まで行われており、今がチャンスといえる。
割引クーポンは「すき家モバイル会員」向けのメルマガと、LINEの公式アカウントで配信。内容が異なるので2つとも登録しておくといい。LINEは不定期、メルマガは毎週金曜日に配信される。
並盛、大盛、特盛の具とご飯の重さを実際に注文して調べた[注2]。並盛はご飯が多めで具は少なめ。大盛にすると具の量がかなり増えるのが特徴。一方、大盛と特盛の差は少なかった。
並盛では3チェーンのうち、すき家が最もボリュームがあり、1g当たりの単価は0.87円。ただしご飯が多く、具は少なめだった。
吉野家はアプリにポイント、金券……合わせて15%引きに
吉野家には、牛丼が何と実質10%引きになる驚愕の得ワザが出現した。方法は簡単。スマホアプリ「Tamecco(タメコ)」をインストールし、あとはiPhoneならブルートゥースを、アンドロイドならWi-Fiをオンにしておくだけ。アプリを起動しなくても、店内に2分程度滞在すると自動的に来店スタンプが1個たまり、スタンプ10個で380円引きになる仕組みだ。
加えて2月からはTポイントが導入され、税込み200円につき1ポイントが付与されるようになった。並盛り1杯だと1ポイントの付与にとどまるが、Tカードは忘れずに提示したい。
支払いはジェフグルメカードが最得。金券ショップでは額面500円のところ480円程度で売られている。吉野家ではお釣りが出るので、並盛りの購入にも利用可能。すべてのワザを組み合わせると、並盛り1杯を税込み321円で食べられる計算になる。
「吉野家モバイル」への登録でクーポンが届くが、配信は不定期。ほぼ常時クーポンがあるのはYahoo!検索。「吉野家」と検索すると割引クーポンが表示される「けんさくーぽん」が使える。
実食チェックでは並盛の具の量が多め。大盛は具よりもご飯の量が増え、特盛はさらに肉の量が増える。
松屋は店内味噌汁無料で割安感、特盛は具の量が多い
券売機での会計が基本の「松屋」でも、実はジェフグルメカードが使える。券売機で購入せずに、店員に直接注文すればいい。
メルマガやLINEの公式アカウントで割引クーポンが配信されるのは他のチェーンと同じ。さらに公式アプリがあり、異なる内容のクーポンが配信される。どれもチェックが欠かせない。クーポンを使用する際も店員に直接注文するのが基本だ。
松屋は、関東の1都6県では「プレミアム牛めし」を販売しているが、他の地域では従来からの「牛めし」が継続販売されている。ボリュームは少なめながらも並盛が税込み290円と格段に安い。持ち帰りでなければ味噌汁が付くのも魅力的だ。プレミアム牛めしは通常の牛めしよりも具が10gほど多かった[注3]。どちらも特盛は具の量が多く割安だった。
(日経トレンディ編集部)
[日経トレンディ2016年5月号の記事を再構成]
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
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