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鉄道版「ダイナミックパッケージ」で列車旅を割安に

日経マネー

2016/3/31

日経マネー

 列車と宿泊施設を自由に組み合わせたツアーをオンラインで予約できるダイナミックパッケージの商品が相次いで登場している。列車と宿を個別に予約する場合と比べて料金も安くなる。旅行シーズンに活用してみよう。

 鉄道版「ダイナミックパッケージ」の商品が相次いで登場している。ダイナミックパッケージとは、往復の交通手段と宿泊施設を自由に組み合わせてツアーを作れる旅行商品。オンラインで一括して予約でき、空き状況などによって価格がリアルタイムで変動するのが特徴だ。

 これまでダイナミックパッケージの商品はエアラインが先行していた。鉄道は駅や路線の組み合わせが多いためシステムの整備に時間がかかったが、昨年末から商品が出揃ってきた。

 東日本旅客鉄道(JR東日本)が2015年11月から「えきねっと」で販売を開始したのは「JR東日本ダイナミックレールパック」。JR東日本管内の新幹線・特急と宿泊施設を対象にしたダイナミックパッケージだ。

■新幹線が2~3割安くなる

http://www.eki-net.com/travel/drp/

 列車を乗り継いだり、到着駅と異なる駅から帰着するプランを作れたりするなど、組み合わせの自由度が高い点が特徴。また、従来のパッケージツアーと異なり、出発直前まで予約できる点もメリットだ。従来は、切符を宅配などで受け取るため、出発日の2日前には申し込みが必要だった。ダイナミックレールパックは、JR東日本の主要駅にある指定席券売機で切符を受け取れるようになったので、最短で出発前日の18時まで申し込める。

 料金はどれぐらい安くなるか。宿泊料については宿泊施設が各自で設定するため、割引水準はまちまち。新幹線の料金は、季節や空席状況などによってリアルタイムで変化するが、「2~3割程度安くなるケースが多い」(JR東日本・商品造成プロジェクト副課長の河村正治郎さん)。あくまで需給動向による値付けなので、早く申し込むほど安くなるわけではない点に注意したい。

 「列車の需要が高い繁忙期は割り引きは期待できない」(河村さん)というが、ダイナミックレールパック用に一定の座席が確保されているので、他で空きがない場合に活用するといった手もあるだろう。

 現在は2人以上の利用だが、1人利用の対応も検討中だという。将来的には他のJR会社とまたがる区間の対応も期待される。

■乗降駅を6つに限定

http://rurubu.travel/tour_theme/special/shinkansen/

 JTBグループの「るるぶトラベル」が2015年12月から提供を開始したのが、「新幹線ツアー・ダイレクト」。これは、東海道新幹線の「のぞみ」と宿泊施設を組み合わせた商品だ。

 乗降駅は、「東京、品川、新横浜」~「名古屋、京都、新大阪」の組み合わせに限られる(名古屋は4月1日乗車分から)。また、利用する列車も1時間に1本程度の指定の列車から選ぶ仕組みで、ダイナミックレールパックに比べると自由度は低い。ただ、こちらは1人でも利用できるので、出張目的などにも活用できる。

 料金はどうか。2016年3月21日出発の東京~新大阪のツアーで、列車とホテルを個別に予約する場合と料金を比べてみたところ、列車部分は最大で実質2割程度安くなった。

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 JR東日本管内の新幹線・特急と宿泊施設が対象(北陸新幹線の上越妙高駅以遠や東海道新幹線は対象外)。到着駅と異なる駅から帰るプランも組めるなど、自由度が高い。新幹線の料金は需給動向により変わるが2~3割安くなることが多い。特急の料金は列車ごとに設定される。

 決済は、クレジットカードかコンビニ払い。切符は、宅配の他、駅の指定席券売機でも受け取れる。最短で出発前日の18時まで予約可能だ。

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 東海道新幹線「のぞみ」と宿を組み合わせたツアーが組める。JR東海ツアーズの同名サービスとは、選べる宿の数などが異なっている。

 乗降駅は東京、品川、新横浜、名古屋、京都、新大阪に限定。往路「東京~新大阪」、復路「京都~品川」といった設計も可能。列車は上り下り各10本弱の中から選ぶ。人気時間帯は1500~3000円高くなる。出発前日の14時59分まで予約可能。切符はJR東海ツアーズの支店で受け取れる。

(日経マネー 市田憲司)

[日経マネー2016年5月号の記事を再構成]

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