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「スーパーウーマンばかりじゃない」 大卒主婦のホンネ

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高学歴で専業主婦というと、女性活躍の視点からは「もったいない」と思いがちだ。ただ、その選択をした裏にはいくつもの理由がある。1000人の主婦調査とインタビューから、意外な事実が見えてきた。

「すでにお金のある企業をより裕福にするのとは、違うことをしてみたかった」

NPO法人ルーム・トゥ・リード・ジャパン(東京・港)は途上国の教育支援が主な活動だ。ボランティアで共同理事長を務めるコールドウェル中島恵さんは、3人の子どもを持つ主婦だ。「次の世代につながることをしたい」との思いは子育てにもNPO活動にも共通している。同NPOは一晩で1億円もの寄付を集めるパーティーを開く。中島さんは米国の大学を卒業後、広告会社などでマーケティングの仕事をしていた経験をNPO運営で生かす。「スキルを持ち寄り、楽しみながら社会貢献できる」と笑顔を見せる。

日本経済新聞社が大卒以上の学歴を持つ20代から40代の主婦千人(専業主婦と、夫の扶養の範囲内の人)を調査したところ、ボランティアや地域活動に力を入れている人は全体の1割ほどだった。6割が「今の生活は自分の学歴やキャリアに見合っていない」と感じている。一方で中島さんのような一歩を踏み出すのはなかなか難しいようだ。

「夫の転勤」が意外な伏兵

やむを得ず主婦になったと回答した人で最も多い理由は、家事・育児と仕事の両立が難しいこと。ところが意外にもほぼ同数の31%と目立ったのが「夫の転勤」だった。「特許事務の仕事をしていたが夫の赴任で地方に住んだら、事務所自体がほとんどない」(40代)。都市部を離れることで再就職がより難しくなる例は多い。

家事・育児と仕事の両立が難しかったという人に理由を聞いたところ、最多は夫の協力不足で37%。次いで34%の人が挙げたのが「家事・育児を十分担えないことがつらかった」という自責の念で、仕事の負担を訴える声より多かった。

活躍したいが「家を犠牲」イヤ

「子どもを犠牲にするか、自分が倒れるまで頑張るかの二択しかない」(30代)。「スキルがあるために責任ある仕事をする立場になってしまい、結果家事育児に支障をきたす」(40代)。有能ゆえに仕事への責任感を抱え込み、だからこそそこまで打ち込む仕事生活を選べない。

あれも、これも、私がやらなきゃ。女性活躍社会の実現とはチャンスだけでなく、「スーパーウーマンになれ」との責務と感じる人が少なくないようだ。

気になる!

 キャリア女性の主婦回帰について米国での実例をまとめた「ハウスワイフ2.0」は一昨年、日本語版が出版された。そこには生活を慈しみ、家事こそクリエイティブと発信する新しい主婦たちが登場する。
 会社生活から「選択的に離脱」した彼女たちだが、背景には厳しい就労状況などがある。同書は充実したハウスワイフ2.0になるには「夫の収入だけに頼らない経済的自立、社会全体の利益を考えて行動することが大事だ」と説く。

記者の目

 今回の調査では、望んで主婦になった人が多数派だった一方、理想の働き方やその障害となるものを聞くと、あふれんばかりの意見や悩みが寄せられた。
 取材した30代の女性は「働いているママ友の多くは、辞めたら次がないから必死で両立している」と話していた。保育所の整備などはもちろん重要だ。しかし、人生の一時期に安心して主婦という生き方を選ぶため、女性活躍に向けた再就職市場の充実が欠かせない。

都合よい形、押し付けないで

女性活躍と聞き「自分も活躍したい」と思う人より「都合良く女性を持ち出され、不快」という人が多い――。調査からはこんな状況が分かる。

専門性を生かした短時間勤務を望む主婦は多いが「子どもの長期休みや病気に対応できない」との声が目立つ。「育児を平等に分担したいが、夫の協力は1%くらい」(40代)という人もいた。

労働政策研究・研修機構の「子育て世帯の追跡調査(第1回・2013年)」では、妻の就業時間が週平均10時間増えた場合でも夫の家事時間の増加は平日で2.9分。これではカップラーメンも作れない。

「女性活躍推進をするなら、保育士や介護士の給料を上げ、憧れの職業にしないと」(30代)、「女性も絶対に働かなければという風潮があるが、専業主婦という選択肢も残してほしい。今の世の中は女性の負担が増えただけ」(30代)という意見は根強い。

「活躍」は国のためでなく、自分と家族のため。活躍の形は自分で決める。そんな主婦の本音が垣間見えた。

(桂星子)

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