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ボタン一つで24変化、ソニーの新腕時計

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FES Watchはソニーが作った全く新しい腕時計だ。電子ペーパーを採用して、デザインをボタン一つで変えられる。ソニー製でデジタルな風合いをかもし出しているので、一見すると「スマートウオッチ!?」と思ってしまう人もいるだろう。しかし、スマホなどとの連携機能は一切なく、あくまでも純粋な腕時計。むしろファッションアイテムといってもいい。

デザインが24通りに変化

最大の特徴は、電子ペーパーの利点を生かし、ボタン一つで腕時計全体のデザインを24パターンに変更できること。文字盤だけでなくバンド部分も含めたデザインを変更できるため、1個のFES Watchを複数の腕時計と同じような感覚で利用できる。しかも、デザイン変更はボタンを押すだけでOK。物理的にバンド部分を取り替える従来の腕時計とは比較にならないほど簡単に変えられる。

また、一般的なディスプレーと違い、素材を自由に曲げて利用できるうえに、形状が丸形なのも特徴のひとつ。硬質なプラスチックとは違って身体へのフィット感があり、腕時計としてのスタイルをそのまま残している。

FES Watchは社内スタートアップを育成するソニーの新規事業創出プログラム「Seed Acceleration Program(SAP)」から誕生した。当初はソニーが同プログラムで設立したクラウドファンディングなどでしか購入できなかったが、2015年11月から一般店頭発売がスタート。東京の「MoMAデザインストア」や「伊勢丹新宿店」のほか、関西でも雑貨や小物を取りそろえるセレクトショップ「KBFBOX」のグランフロント大阪店、西宮ガーデンズ店、名古屋PARCO店、博多阪急店で購入可能だ。

電池寿命は試作時の60日から2年に

FES Watchの開発の原点は「好きなときに好きなデザインで楽しめるファッションアイテムを作る」ことにある。そこから電子ペーパーとの結びつきに光明を見いだし、電子ペーパーを「紙」ではなく、身にまとう「布」と捉えて開発した。

開発の先頭に立ったソニー新規事業創出部 Fashion Entertainments プロジェクトの杉上雄紀氏が見据えているのは「ファッションがデジタル化される未来」。機能性優先のスマートウオッチとは違って、FES Watchは「身に着ける喜びが増すような存在にしたい」と杉上氏は話す。

奇抜な形状にせず、あえて腕時計らしいデザインにしたのも「新しいスタンダードを作りたい」からであり、「今あるものが徐々にデジタルに進化していく過程を示唆する」のが狙いだ。

FES Watchは腕時計の進化形だが、機能性や利便性で腕時計に劣っては意味がない。そこで、ポイントとなるのが「電池の持ち(=省電力性能)」だ。例えば現在のスマートウオッチは、1~2日程度しか持たないバッテリー性能によって時計としての使い勝手を損ねている。

FES Watchが採用している電子ペーパーは、消費電力が少ないのが特徴だ。しかし、それはあくまでも液晶ディスプレーと比較したときの話。電子機器であることには変わりないため、そのままでは一般的な腕時計と同じように年単位でバッテリーを持たすことはできない。

実際、クラウドファンディングを始めた当初の試作機では、ボタン電池1つで約60日しか持たなかったそうだ。しかし電気回路を作り込むことなどで大幅に改良し、商品化された今では「約2年」まで延びた。

また、電子ペーパーには、表示が切り替わっても前の映像が残像として残ってしまう「焼き付き」というウィークポイントがある。この問題についても、切り替わる柄の順番などを工夫することで解決したとのことだ。

ギミックは注目の的

FES Watchを実際に使ってみるとどうなるか。使用感を紹介しよう。

横のボタンを押すと時刻が表示され、5秒前後で消えるのが基本操作。さらに、腕を下げた状態から時計を見る動作や、腕をひねる動作をすることで時刻を表示する「ウオッチアクション」機能を搭載する。既存のデジタル時計のように常に時刻を表示してくれるわけではないのは残念だが、ボタンを押さなくても時間は確認できるので、思ったほど使い勝手は悪くない。

また、FES Watchは数字で「時」、針で「分」を表示する。この手法もやや特殊だが、実は一般的な時計の短針とほぼ同じように、数字の表示位置は時刻に合わせて移動するようになっている。例えば、3時であれば右横に、9時であれば左横に表示されるので、時間の感覚は意外とつかみやすい。

また、着け心地は一般的なゴムベルトの腕時計に近いイメージで、バンド部分の硬さや質感はゴムとプラスチックのちょうど中間ぐらい。43gと非常に軽い点も魅力となっており、装着感はおおむね良好だった。

さらに、これはある意味当然かもしれないが、FES Watchでデザインを変えると多くの人が興味を示してくれた。全体的なデザインはとてもシンプルだが、ギミックで注目を集めることは確実。会話のきっかけ作りなどにも重宝しそうだ。

今後はどう進化する?

クラウドファンディングでニーズを探るところから商品化に成功したFES Watchは、ついに一般発売をするまでに至った。しかし、これで完成ではなく今後のさらなる改良進化も模索している。

進化のひとつ目の軸となるのは、「デザインのバリエーションを増やす」というもの。柄のパターンを増やすのがもっともシンプルなやり方だが、杉上氏が着目しているのは質感。電子ペーパーで疑似的に質感を表現するだけでなく、別の方法で「本質的な質感を出していきたい」と意気込む。

もうひとつの軸は「時計以外のアイテムにも幅を広げていく」という試み。電子ペーパーを布として捉えれば、洋服やカバンなどにも展開できるため、その可能性はかなり大きいといえる。

普及までの道のりは平たんではないだろうが、「デジタルファッション」が当たり前となる未来もそう遠くないだろう。その第一歩がFES Watchなのだ。

(スプール 近藤寿成)

[日経トレンディネット 2015年12月22日付の記事を再構成]

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