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「90年代ブーム」でハイテクスニーカーに脚光の兆し

2016トレンド大予測

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NIKKEI STYLE

日経トレンディネット

2016年は、90年代に一世を風靡したハイテクスニーカーが注目を集めそうだ。発売から20周年や25周年といったキリのいい年を迎える「アニバーサリーイヤー」モデルも多く、ファンの期待も高まっている。以下では2016年のシューズのトレンドを予測していこう。

アニバーサリーイヤーを迎える過去のヒットモデルはメーカーがプロモーションに力を入れ、メディアへの露出も増えることが多い。オリジナルモデルがヒットした当時のファンが懐かしんで購入するという需要もあるので、再ヒットにつながりやすいともいえる。2015年でいえば、20周年を記念して復刻されたナイキの「エア マックス95」、25周年を迎えたアシックス タイガーから発売された「ゲルライトIII」が代表的な例だろう。

アニバーサリーモデルの注目はコンバース「ウエポン」

2016年にアニバーサリーを迎えるモデルで、最も人気を獲得しそうなのが、30周年となるコンバースのバスケットボールシューズ「ウエポン」。2015年末に「N.ハリウッド」「ファセッタズム」などとのコラボレーションモデルが発売されて話題となった。

1986年に初代モデルが発売されたウエポンは、ボストン・セルティックスのラリー・バード、ロサンゼルス・レイカーズのマジック・ジョンソンといったNBAのスタープレーヤーが着用、ポスターにも登場したことで大きな話題となった。

また、Y字型のサポートカッティングシステムによるホールド感とグリップ力に優れたアウトソールが当時のトッププレーヤーから評価されただけでなく、大学のカレッジカラーをはじめとした豊富なカラーバリエーションを展開したことで、カジュアルシーンでも人気に。日本では1990年代前半から中盤にかけてのヴィンテージブームのころに、特に支持されていた。日本市場では久々の登場となるので、「待っていた」というスニーカーファンも多いはずだ。

ハイテクスニーカーのリバイバルヒットが続く

ここ最近、男女を問わずスニーカーが人気になっているのは、ファッショントレンドとして"90年代"がキーワードになっていることも理由に挙げられる。スニーカーの中でも90年代にヒットしたモデルの復刻版が人気を集めている場合が多いのだ。

90年代のハイテクスニーカーブームをエア マックス95とともにリードし、2014年に復刻を果たしたリーボックの「インスタポンプ フューリー」はその年にヒットしただけでなく、2015年もさまざまなコラボレーションモデルやカラーバリエーションを展開したことで人気が継続している。グラビスも、ここ数シーズンの間に90年代末から2000年代初頭にかけてブレイクしたモデルを復刻。当時のファンを中心に注目を集めた。

2016年にヒットが期待されるのは、インスタポンプ フューリーのDNAを受け継いだデザインが特徴的な「フューリーライト」。アッパーに通気性の高いメッシュ素材、ソールにはミッドソールとアウトソールが一体型になった3D ウルトラライト ソールを採用。軽くて快適な履き心地を実現している。スリッポンタイプで脱ぎ履きが簡単なのもポイント。スニーカーショップだけでなく、セレクトショップでの展開が多いことからも、注目度の高さがうかがえる。

エア マックス95、インスタポンプ フューリーとともに、ハイテクスニーカーブームの中心にあったのが、プーマの「ディスク ブレイズ」。1991年に発表されたDISCシステムは円盤状のダイヤルを回すことで、内蔵されたワイヤーがアッパーを締め付けるというフィッティングシステム。これを採用したディスク ブレイズは機能の斬新さとハイテクスニーカーと呼ぶにふさわしいデザインで人気に火がついたのだ。2014年のインスタポンプ フューリー、2015年のエア マックス95とリバイバルヒットが続いているので、今年はディスク ブレイズが再ブレイクとなるかもしれない。

"革靴に見えるレインシューズ"がブレイクの予感

スニーカー以外で、ヒットを予感させるシューズはないか。ブランドとして挙げておきたいのが、2013年にスタートしたメンズのレインシューズブランド「レインマン」。"日常で履ける本格派レインシューズ"をコンセプトとし、一見本物の革を使ったレザーシューズに見えるPVC(ポリ塩化ビニル)アッパーの雨靴を展開している。プレーンなローカットタイプは、スーツと合わせることも可能。1足持っているとかなり重宝するはず。クオリティ、デザイン性ともに高いので、認知度が上がれば一気にブレイクということもありそうだ。

(ライター 神津文人)

[日経トレンディネット 2016年1月15日付の記事を再構成]

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