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男子名人気ランキング、「翔」が増えているワケ

編集委員 小林明

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NIKKEI STYLE

2015年に生まれた赤ちゃんの名前人気ランキング(明治安田生命保険調べ)が発表された。流行や世相に敏感に反応する名前ランキングはまさに時代や社会の変化を映し出す鏡。さて、今年はどんな傾向が読み取れるのだろうか? 今回は男子名編について紹介しよう。

大翔が4年ぶりに首位に、「大翔・蓮」の2強時代

表が人気トップ10。首位は「大翔」(ひろと・やまと・はると……)で前年の2位から浮上し、前年首位だった「蓮」(れん)と交代した。2位は「悠真」(ゆうま・はるま……)で前年5位から上昇。3位は「蓮」と前年4位だった「陽太」(ようた・ひなた・はるた……)が順位を上げ、ランキング上位の顔ぶれが改めて入れ替わった。

「大翔」が首位に立つのは11年以来。05年から11年まで続いていた「大翔」時代が4年ぶりに復活したことになる。ただ前年まで首位だった「蓮」も3位にとどまっており、根強い人気の高さを維持している。いずれにせよ、ここ10年程度は「蓮」「大翔」の2強が定着しているようだ。

トップ10に4つ、「翔」の付いた名前が急増

さて今年の人気ランキングの顔ぶれで目立つのが「翔」の急増ぶり。

トップ10内でも首位「大翔」、6位「陽翔」、9位「結翔」「悠翔」の4つがランク入りしている。前年ランキングのトップ10内では「大翔」(2位)の1つだけだったので大躍進した格好。

もともと「翔」が付いた名前が人気ランキングの首位に立ったのは1988年の「翔太」が最初。以来、「翔太」→「翔」→「大翔」と首位が変遷してきた。だが、トップ10に「翔」が付いた名前が4つも入るのは過去最多だという。

確かに「翔」が付いた名前は最近、ランキング上位でよく目立っている。夢や希望に向かって羽ばたく雄大なイメージが強く、多くの親世代からの人気を集めているためだろう。

有名人に目を向けてみれば一目瞭然。

投手と打者の"二刀流"に挑戦する大谷翔平選手や豪快な打撃が魅力の中田翔選手(ともに北海道日本ハムファイターズ)のほか、人気グループ「嵐」のメンバーでニュースキャスターなどとしてもマルチに活躍する桜井翔さん、俳優の哀川翔さん、歌手の綾小路翔(氣志團)さんら「翔」が付く名前はかなり多い。

有名人の登場や活躍がさらに自らの名前のブームを後押しする側面もありそうだ。

干支が影響、「羊」へんで縁起を担いだ?

だが、そんな中、今年になって「翔」の付いた名前が特に急増しているのはなぜだろうか?

「干支(えと)が関係しているのではないか」と明治安田生命保険は推測している。

今年の干支は「未(ひつじ)」(羊)。つまり、羊へんの漢字でもある「翔」の字が縁起が良いということで人気が高まったというわけ。

たとえば過去に「未」年だった2003年や1991年を、それぞれその前年と比較してみると、「翔」が付いた名前が増えたり、ランキングの順位が上がったりする傾向がたしかに確認できる。

2003年に2位だった「翔」、3位だった「翔太」と「大翔」は、その前年にはそれぞれ2位、5位、27位だった。91年に首位だった「翔太」、4位だった「翔」、6位だった「翔平」は、その前年にはそれぞれ1位、11位、9位だった。

順位が急に上がっているのだ。

「寅」「辰」「午」にちなんだ名前も……

ちなみに、干支に関連した名前が増えるのは「未」のほかに「寅(とら)」「辰(たつ)」「午(うま)」など。

昨年の14年は「午」年だったが、「馬」にちなんで「駿」や「馬」が付く名前の人気が急上昇した。6位に「駿」(前年55位)、11位に「悠馬」(69位)、19位に「翔馬」(100位圏外)、39位に「颯馬」(90位)や「蒼馬」「春馬」(ともに100位圏外)などがランク入りしている。

さらに12年の「辰」年には「龍」の付いた名前の人気が高まり、9位に「龍生」(前年100位圏外)、31位に「龍之介」(53位)、72位に「龍希」「龍成」「龍星」(ともに100位圏外)がランク入りした(その前の「辰」年だった2000年には7位の「竜也」や10位の「竜」など「竜」が付いた名前が人気だった。つまり、なぜか「竜」→「龍」と人気がシフトしている)。

また10年の「寅」年には「虎」や「琥」が付いた「虎太郎」や「琥太郎」のほか、「大雅」や「泰雅」(たいが=タイガーに由来)などの人気が高まる傾向も読み取れる。このほか「彪」がついた名前なども登場した。

このように干支にまつわる名前の興味深いトレンドが確認できる。

ラグビー「五郎丸」人気、「歩」も33位に急上昇

話が脱線するが、今年なぜか人気が急上昇したのが「歩」という名前。

ラグビーワールドカップで日本代表をけん引し、キックを蹴る前のあの祈るような独特なポーズで話題になった五郎丸歩選手にちなんだ名前と考えられる。前年の256位から一気に33位にまで大躍進した。来年も人気がなお続く可能性がある。

一方、名前の読みの人気ランキングを調べると、異なる傾向も浮かび上がる。

表は15年のトップ10。首位「はると」、2位「そうた」、3位「ゆうと」などが続く。

ここから何が読み取れるのだろうか?

7年連続で「はると」時代、「ゆうき」は圏外へ

読みでは「はると」が7年連続で首位。つまり「はると」の黄金時代が続いていることが分かる。

首位は「ゆうき」→「ゆうと」→「はると」と変遷してきたが、05年まで首位に君臨していた「ゆうき」が13年以降、トップ10から姿を消したまま。一方、これに代わって「そうた」(下の表では黄に着色)が順位をグングンと上げ、最近では「はると」「そうた」「ゆうと」が人気の高い"新御三家"になっている。

ところで、なぜ読みと名前のランキングに乖離(かいり)が生じているのだろう?

これは名付けのプロセスに由来しているようだ。

最近の両親は、名付けのノウハウ本などを参考に赤ちゃんの名前を付ける場合が多い。そして、その多くの書籍が(1)まず好みの音や響き、リズムなどを重視して読みを決め、(2)そこに当て字などを含めて個性的な漢字を付ける――という方法を紹介している。

つまり、読みは一緒だが、あてる漢字が多様化しているという現象が起きているのだ。

読みでは同世代の流行を追い、あてる漢字で個性を競うという傾向。これだと、同じ表記の名前なのに読み方が様々に異なる事例が増えてしまう。また「どう呼んでいいのか分からない」という事態に陥ることも少なくない。

音で読みを決め→当て字で表記、「はると」で表記が45種類

たとえば今年の人気ランキングトップ10で首位だった「大翔」の読みは「ひろと」「やまと」「はると」「おうが」「だいと」「たいが」「つばさ」など、2位だった「悠真」の読みは「ゆうま」「はるま」など、3位だった「陽太」の読みは「ようた」「ひなた」「はるた」「はると」など、6位だった「陽翔」の読みは「はると」「ひびと」「ひなと」「やまと」など多種多様。

これだと、漢字表記と読みが錯綜(さくそう)して混乱してしまう可能性もある。

明治安田生命保険によると、15年の調査で「はると」と読む名前は「陽翔」「晴翔」「陽斗」「遥斗」「遥翔」「悠仁」「悠翔」「春翔」「大翔」「晴空」「悠人」「悠斗」「陽仁」「陽大」「晴登」「青空」「暖翔」など45種類もあった。

同じく「そうた」と読む名前は「颯太」「蒼太」「蒼大」「奏太」「蒼汰」「颯汰」「颯大」など24種類、「ゆうと」と読む名前は「悠翔」「優翔」「優斗」「裕翔」「結翔」「佑斗」「優人」「悠人」「悠斗」「悠仁」など28種類もあったという具合だ。

同じ表記でも読みが異なることがあるのでややこしい。

「読みは収束」「表記は多様化」……、名付けのメカニズム

このように読みから分析すると、名付けのプロセスは極めて簡単になってきつつあることが分かる。

具体的には、「ゆう」「はる」「しょう」「りょう」「こう」「そう」+「と」「き」「た」「ま」「すけ」「せい」という組み合わせが圧倒的に多いのだ(このほか、「りく」「はる」「そら」「ゆう」「れん」「るい」「あおい」などの短い名前も増える傾向にある)。

読みでは人気の名前に収束し、表記では個性を競うように多様化が進む――。

最近の名前の流行にはこんなメカニズムが働いているようだ。

なぜ「田中さん」は西日本に多いのか (日経プレミアシリーズ)

著者:小林 明
出版:日本経済新聞出版社
価格:918円(税込み)

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