検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

NIKKEI Primeについて

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

/

関東、関西…出身地の違いが仕事や付き合いに影響も

詳しくはこちら

NIKKEI STYLE

日経ウーマンオンライン
働く女性の身近に起こりがちなモヤモヤと感じる出来事。「キャッチコピー」をつけることで新しい視点が得られ、私たちの心に明るい光を灯してくれます。ことばをつくるプロ・ひきたよしあきさんによるコラム、今回は「仕事も人間関係も何だかうまくいかない」というときに思い出したい「地域性の違い」についてです。

勤めてすぐ、大阪に赴任した。

子どもの頃、兵庫県西宮市に住んでいたので、関西についてカルチャーショックはないと思っていた。が、ホワイトボードに「都落ち」と書いてあったのには驚いた。「東京出張」をこう書く人がいたのだ。

今年、長く勤めた外資の薬品会社から転職した立見佐奈さん。新しい会社も外資で同じ業界だが、本社が違った。東京から大阪へ生活の場を移したのだ。

外資だから東京も大阪もないだろう。そうタカをくくっていた。が、初日の会議からあぜんとさせられた。

「サナさん、オチは何ですか?」

と尋ねられた。「結論」のことを「オチ」と言ってるのかなと思ったが、純粋に「オチ」だった。「オモロナイナァ」と言われて、それに気づいた。

もしあなたが関東の人間ならば、上司や友人、パートナーが関西人の場合は気をつけた方がいい。あなたの価値観を根底から揺さぶるほど、考えや行動に違いがあるからだ。

商売には、こんな話がある。

名古屋の人は、0円から10円稼ぐ。

大阪の人は。50円出して100円稼ぐ。

東京人は、100円出して100円稼ぐ。

ビッグビジネスをしながら儲かっていないのは東京人だ。大阪人はこれを商い下手といい、名古屋の人は、一銭も出さないで10円儲けた自分たちが一番商売がうまいと信じている。

誰が一番なのかはわからない。価値観が違うのだ。

もしあなたが、名古屋の人間だとするならば、東京のビジネスを「骨折り損のくたびれもうけ」と言う。一方、東京人はあなたを「せこい、小さい、みみっちい」と言う。こういうことが、日常生活でもたくさん起きるのだ。

「前にテレビで見たんですけどね。指をピストルの形にして『バーン!』と言って人に向けるでしょ。東京では、それに応えてくれる人はほとんどいません。バカにしたような目をされるだけ。ところが大阪でやると百発百中、倒れてくれます。それもいろんなバリエーションで。ばったり倒れる人もいれば、弾をつかんで投げ返す人もいる。人によってオチが違うんです」

と、佐奈さんは語る。最近、やっとこうした大阪人の特性が理解できるようになったそうだ。

「会社ではこう言われました。部屋に60ワットの電球がついているのを100ワットに変えるのが東京の人。40ワットにするのが大阪の人。東京は見栄坊、大阪はあくまで現実的。このあたりをよく知っていないと商売も、人付き合いもできないと」

昔に比べれば、地域性はずいぶん薄れてきているのだろう。

地方に行っても、昔のように聞きとれない方言で悩まされることもない。その分、地方色が薄れ、どこに行っても似たような景色と似たような感じの人ばかりが目につく。

しかし、実際に暮らしてみると、どっこいまだまだ地方色はある。外国人が関西に住めば「オチ」を求めたくなるのだ。

「その人がどこ出身かをさりげなく聞く。ビジネスにとっては、思っている以上に大切なことに思えます。大阪出身の社長だと、どうしても広告宣伝に『オチ』をつけたがりますしね。

パートナーを選ぶときも大切。トイレの電球を40ワットから20ワットに替えられても、それは地域性ゆえであって、その人自身が貧乏臭いわけじゃないと知らないと、いざこざが絶えません」

私自身、関西に生まれ、初任も大阪だったため、「オチはなんやねん」と心でつぶやくことが多い。見栄をはるより「負けるが勝ち」と大阪風に考えるし、「土下座してお詫び」に目くじらをたてる「半沢直樹」は、新手のギャグにしか思えなかった。

既に東京で30年も広告ビジネスに携わっていながら、腹の中では「オモロいこと」「アホなこと」を求めているのだから、三つ子の魂百までだ。

生まれ育った土地と水と歴史には、それだけの力がある。決して悪いことじゃない。

こうした人間があちこちの水と混じり合い、その混沌の中から新しい文化が生まれる。

そう信じているからこそ是非、目の前にいる人の発言、行動の背後にある土地の景色を大切にしてほしい。

これが、この文章のオチである。

うまくオチなかったのが、ちょっと悲しい。

今回のことば
「あなたは、オチをつけますか?」
相手の発言、行動の背後にある土地の景色を想像してみよう。
ひきたよしあき
博報堂クリエイティブプロデューサー。早稲田大学卒業後、博報堂に入社。クリエイティブ局で、CMプランナー、クリエイティブ・ディレクターを経て現職。明治大学で教鞭をとるかたわら、朝日小学生新聞にコラムを連載。年間約1000本のコラムをfacebookに投稿し、幅広い世代から圧倒的な支持を得ている。著書に、『あなたは言葉でできている』」(実業之日本社)、『ゆっくり前へ言葉の玩具箱』(京都書房)。facebook:www.facebook.com/yohikita

[nikkei WOMAN Online 2015年11月16日付記事を再構成]

春割ですべての記事が読み放題
有料会員が2カ月無料

有料会員限定
キーワード登録であなたの
重要なニュースを
ハイライト
登録したキーワードに該当する記事が紙面ビューアー上で赤い線に囲まれて表示されている画面例
日経電子版 紙面ビューアー
詳しくはこちら

ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
春割で無料体験するログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
春割で無料体験するログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン

権限不足のため、フォローできません

ニュースレターを登録すると続きが読めます(無料)

ご登録いただいたメールアドレス宛てにニュースレターの配信と日経電子版のキャンペーン情報などをお送りします(登録後の配信解除も可能です)。これらメール配信の目的に限りメールアドレスを利用します。日経IDなどその他のサービスに自動で登録されることはありません。

ご登録ありがとうございました。

入力いただいたメールアドレスにメールを送付しました。メールのリンクをクリックすると記事全文をお読みいただけます。

登録できませんでした。

エラーが発生し、登録できませんでした。

登録できませんでした。

ニュースレターの登録に失敗しました。ご覧頂いている記事は、対象外になっています。

登録済みです。

入力いただきましたメールアドレスは既に登録済みとなっております。ニュースレターの配信をお待ち下さい。

_

_

_