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渋谷駅前に「ワイアードカフェ」新業態 TSUTAYAとコラボ

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NIKKEI STYLE

日経トレンディネット

渋谷のスクランブル交差点前にある商業ビル「QFRONT」の6~7階が、2015年10月1日にリニューアルオープンし、ブック&カフェの新フロア「SHELF67」として生まれ変わった。

同ビルの6~7階には「SHIBUYA TSUTAYA」が、6階の一部に「WIRED CAFE(ワイアードカフェ) 渋谷QFRONT店」が出店していた。そのカフェは2015年4月から休業し、10月1日からは7階に書店「TSUTAYA BOOK STORE」とコラボした新業態カフェ「WIRED TOKYO 1999」がオープンしている。書店とカフェが融合し、バーやレストランとしての機能も併せ持つ、新しいスタイルの店だという。

同店を運営するのは「WIRED CAFE」をはじめ、首都圏を中心に約80店舗のカフェを展開しているカフェ・カンパニー(東京都渋谷区)。最近ではポートランドスタイルのビスケット専門カフェ「BBB」など、新しいスタイルのカフェも展開している。TSUTAYA BOOK STOREも各地でカフェとのコラボ業態を積極的に展開しており、その2つがタッグを組んだわけだ。

店名の「1999」は、カフェ・カンパニーの楠本修二郎社長が起業前にカフェを開業した年に由来。店名からあえて「CAFE」を取ったのは「単なるカフェにとどまらず、カフェの原点に返って新たな可能性を追求したい」と考えたからだという。

WIRED TOKYO 1999の利用者は7階で売られている本を席で自由に読むことができるのはもちろん、6階の本を席に持っていって読むこともできる(フロア中央にある内階段で両フロアを行き来できる)。だが売っている本を利用者が席に自由に持ち込めるカフェは珍しくない。例えば、2015年5月3日にオープンした二子玉川「蔦屋家電」でも、スターバックスコーヒーの利用者はフロア中央のカフェスペースで購入前の本を読みながら飲食ができる。

この店の特徴はセルフ式ではなく、フルサービスのカフェであること。「従来のいわゆる"カフェ飯"と一線を画した、本格的な料理やアルコール類を提供する。書店の中に、フルサービスのカフェ、レストラン、バーがあるのは世界初の業態ではないか」(楠本社長)

いったいどんなカフェで、従来のWIRED CAFEやほかのブックカフェとどう違うのか。オープン1週間後の同店を訪れ、確かめてみた。

食事メニューは、カフェ以上、レストラン未満

筆者が同店を訪れたのは、オープン1週間後の平日19時台。ディナー開始のピークタイムだけに、「予約をしないで入れるだろうか」と不安だったが、予約なしであっさり入れた。店内を見ると客の入りは3分の1程度といったところ。ラウンドタイプのバーカウンターにはカップルのほか、女性の一人客もちらほら。待ち合わせなのかもしれない。本に囲まれた空間にもかかわらず、本を読んでいる人がまったく見当たらないのが意外だった。

案内されたのは、奥の本棚(服飾史関連本コーナー)前のソファ席。新刊本しか置いていない一般的な書店ではあまり見かけないマニアックな本が多く、興味をそそられた。メニューを見るとやや高めのものもあるが、ほぼカフェ価格。通常のカフェよりはしっかり食べられる料理が多いようだが、レストランとして考えるとメインとなるステーキやグリルなどの料理が2~3品とややさびしく感じた。

「肉料理が食べたい」と同行した友人はほかに選択肢があまりなく、「ザブトンステーキメルカドスタイル」(2200円)をオーダー。運ばれてきたのは、薄切りにされた小ぶりの赤身肉ステーキ数切れと、トルティーヤ、アボガド、焼き野菜、生野菜のプレート。ステーキと野菜をトルティーヤに包んで食べる趣向のようだ。ナイフとフォークで食べるレストランメニューというより、やはりカフェメニューのような……。

ステーキ自体は軟らかく、バジル風味のソースもたっぷりで、単体で食べたときは文句なし。だがプレートの野菜といっしょにトルティーヤで巻いて食べようとすると、厚い肉をかみ切るのに力がいるので、食べているうちに野菜やトルティーヤがバラバラになってしまう。包んで食べさせる趣向なら、肉を薄切りにしてほしかった。

そのほかに頼んだ「トリュフ風味のクランチポテトフライ」(750円)、「ジャパニーズハーブサラダ」(ハーフ700円)、「ボッタルガとミニトマトのガーリックパスタ」(1300円)には二人とも大満足。特に「トリュフ風味のクランチポテトフライ」は、隣の女性グループが「おいしい」と絶賛している声が聞こえたので頼んだのだが、トリュフ風味が強く感じられ、たっぷりかけられた削りたてのチーズとマッチしていた(隣の女性たちは追加でもうひとつ頼んでいた)。

ドリンク類も数種類のオリジナルカクテルを含め、一般のバーにひけをとらないラインアップ。ただグラスワインの種類や価格がメニューになく、「スタッフにおたずねください」と書いてあったのでたずねたところ、「ハウスワインでよろしいですか」と、あっさり。注いでくれたハウスワインの説明も特になく、このあたりはワイン好きな人には少し物足りないかもしれない。

ステーキでは不満げだった友人だが、食事を終えて2時間余りを過ごしたあとは「広いから1人でいても気づまりじゃなく、居心地が良い。お酒を飲みながら本を読んでいたら、何時間でも過ごせそう」と高評価だった。勘定書きを見ると、ドリンク8杯、料理4品で1万円ちょっと。渋谷のスクランブル交差点前というロケーション、マニアックなチョイスの本に囲まれたぜいたくな空間、飲食の内容を考えると、コストパフォーマンスは悪くない。食事メニューにはやや物足りなさもあるが、客の反応を見て徐々に変化していくのではないかと感じた。

フロアを一周したところ、書籍はデザインやファッション関係のものが多くて偏りすぎな気もするが、そういう人は一般書や新刊書、雑誌が多い下のフロアから好きな本を選べるので、問題はないだろう。入店した19時台は、「本を読んでいる人が一人もいない」と驚いたが、21時を回るころになると客層が変化。熱心に書棚を見て本を探している本好きな人たちが、時間とともに増えてきた。朝4時まで営業しているので、終電後の深夜の時間帯はどんな雰囲気なのか興味がわき、次はその時間に再訪したいと思った。

だがなぜカフェ・カンパニーが今、こうした業態の店舗をオープンさせたのか。

世界に向けて日本の"カフェ"文化を発信

「WIRED CAFEは人の生活や地域との共生をテーマにして築き上げてきた。時代が大きく変わろうとしている今、カフェの果たす新たな役割があるのではと考えた」(楠本社長)。

運営しているカフェ全てにメニュー変更などを命じるのは簡単だ。しかし、既存店舗が築き上げてきた良さがあるうえ、各地域のカルチャーに根差した主体的な運営をしているカフェが多いため、トップダウンでカルチャーを転換するのは難しい。そこでこれまでの店舗とは異なった視点で新店舗を作り、新たな方向性、視点を指し示す必要があると思ったという。

「スクランブル交差点は、多様な価値観が混じり合って新しいライフスタイルが生まれる渋谷の象徴。世界一有名な交差点の前なら、グローバル拠点としての役割を果たせると思った。これまでの"カフェ"の定義を壊しながら、日本のカフェのダイナミズムを世界に発信したい」(楠本社長)

同社は2015年10月14日に、新ブランド「WIRED COFFEE ROASTERS(ワイアード コーヒー ロースターズ)」を設立し、渋谷にロースター(焙煎所)を立ち上げる予定。さらに今後、海外にも拠点を増やしていく。2015年12月下旬には香港で和食店「WIRED GREEN(仮)」を展開予定。香港を足場にアジア展開を見据えている。さらに飲食だけではなく、2017年春には東京・浅草の花屋敷向かいにホテル「WIRED HOTEL(ワイアード ホテル)」をオープン予定。こちらも全国展開していく予定だという。

(ライター 桑原恵美子)

[日経トレンディネット 2015年10月26日付の記事を再構成]

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